2024年11月15日

活動一覧

狩猟
冬場のメインの活動。イノシシ・シカ猟、カモ・スズメ猟など。

釣り・漁
海での潮干狩りや素潜り、川でウナギ・アユ・モクズガニなど。

山菜・野草・果実等の採取・利用
山菜や野草、木の実の佃煮・野草茶・果実酒・ジャムなど。

天然キノコ・キノコ栽培
シイタケ、ナメコなどの栽培。天然キノコもボチボチ勉強中。

燻製・干し肉づくり
獣肉や魚の燻製や干し肉、ソーセージづくりなど。

薪による生活
燃料も自分の手で。薪ストーブや五右衛門風呂の紹介と薪集め。

道具・材料・書籍紹介
狩猟・採集に使う道具や保存食作りの材料、参考書籍等を紹介。

動物の飼育
養鶏・養蜂など、食べ物を得るための動物飼育。

その他
ムカデ・ヘビの利用や染め物など、その他の記事を寄せ集め。

※当ブログには動物の解体の写真等も掲載されていますので、不快に感じるおそれのある方は閲覧をご遠慮ください。
※質問・アドバイス等は、該当記事のコメント欄に書き込んで下さい。
なお、不適切な書き込みやブログ構成上問題のあると判断された書き込みは適当に削除する場合もありますのでご了承ください。

posted by 豆狸 at 00:00| Comment(100) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年03月03日

ヒヨドリの捌き方

ヒヨドリの網猟はだいたい猟期の終盤に行われます。今回はヒヨドリの捌き方です。ちなみに、同サイズのムクドリやキジバトも同じ解体法で問題ないです。
なお、鳥獣の解体の仕方は、個人や地方によっても様々でこれが正しいというものはありません。これはあくまでも私が師匠から習った一つの方法に過ぎないということをお断りしておきます。

KIMG1993.jpg
軽トラックに積んだヒヨドリ約60羽

KIMG1794.jpg
猟期後半のヒヨドリは集団で野菜を食害します

では、以下はヒヨドリの解体の仕方です。

1.網に掛かったヒヨドリは親指でポキッと背骨を折って、トドメを刺します。スズメよりは死ににくいですが、しばらく押さえていればよいです。親指の先に心臓の鼓動が伝わってきます。これにより、腹腔内に血が流れ出すのである程度の血抜きは済みます。これは短期間でたくさんの獲物の止め刺しをするための方法なので(あと、現場に血を残さずに済む)、少数羽の場合で、場所が問題なければ、生きたまま頭部を切断したほうが血の抜けは良いです。
その後の処理は帰宅後に行いますが、時間があれば、なるべく猟場で内臓をだしましょう。内臓の出し方は肛門の辺りを爪でつまんで皮膚をちぎり、親指でおなかをぐっと絞り出すように押すと内臓がボロッと出てきます。それを引っ張って捨てます。
あと、スズメよりも大きいので体温が下がりにくいです。あまり大量にまとめて袋などに入れておくと、体温が下がらず肉が傷みますので、なるべく外気に触れるような形で持ち帰りましょう。氷をたくさん入れたクーラーボックスなどを持参するのがベストです。

KIMG1804.jpg
持ち帰ったヒヨドリ

2.帰宅後、羽をむしります。この際に、羽の第一関節、頭は落とします(スズメは頭も食べます)。スズメと比べるとヒヨドリは毛が引きやすく親指でなでるようにすれば簡単に抜けていきます。

KIMG1807.jpg
親指でサッと撫でるだけでこの通り

DSCF4069.jpg
あまり強く引っ張ると皮が剥けてしまいます

DSCF4076.jpg
よく脂がのっています

DSCF4081.jpg
頭は固いので切り落とします

3.産毛が気になるようなら、さっとバーナーで炙ります。その際の持ち手として、脚先はまだ残しておきます。

KIMG1783.jpg
毛はだいたい引けたらOKです

DSCF4090.jpg
気になるならバーナーで炙りましょう

4.あとは、肛門からハサミを入れ腹を割って開いてから、残っている心臓や肺、血の塊などをキッチンペーパーなどを使って取り除いたら完了です。血が気になるなら、さっと水洗いしてから拭いてもいいです。

KIMG1945.jpg
何十羽も処理するときはテレビかラジオを付けながらやります

KIMG1810.jpg
パック詰めして冷凍保存します

5.下半身1つ(尾てい骨ともも肉)、と上半身2つ(胸肉と手羽)に切り分けてから保存しておいてもいいです。こうしておくと一口サイズになり、調理した時に食べやすいです。その際に背骨は抜いておいたほうが口当たりがよいです。

KIMG1785.jpg
台所のグリルで試し焼き

DSCF4093.jpg
こんな感じで一口サイズにしておくと、焼くのもやりやすいです




※当記事は2009年4月27日投稿の記事のリニューアルです。
posted by 豆狸 at 23:30| Comment(3) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年12月24日

猪骨スープの作り方

獲った猪の骨は冷凍庫で凍らせて置いておきますが、冷凍庫が肉でいっぱいになってきたら、何頭分かまとめてスープを取ります。

DSCF3720.jpg
カチカチに凍ってます


↑ちなみに、我が家の冷凍庫はこのサイズですが、これくらいだとイノシシ・シカ3〜4頭の肉だけでけっこう満タンになります。なので、他に猟仲間と共同で350リットルの冷凍庫も所持していて、こういった骨や毛皮などはそちらに保管するようにしています。


ではでは、以下、猪骨スープの作り方

1.猪の骨を全て沸騰したお湯に投入する。特に脊椎と頭部は良いスープが出るので必須。なお、いったんすぐにお湯を捨てて再度水を入れて沸騰させるとより上品なスープができますが、なにぶん大量のお湯を使うので、無理にそこまでする必要はないです。骨に事前に熱湯をかけておくという方法もあります。

DSCF3723.jpg
最初は寸胴に入り切りませんでした

2.あとはひたすら煮る。随時灰汁を取るのを忘れずに。骨から肉が全て勝手に外れ、脊椎がバラバラになり、頭部の中身が自然に空っぽになるくらい煮たら充分。まあ最低でも10時間くらいかな。

DSCF3726.jpg
いい感じのスープになっています

3.次に、骨を取り出し、肉のカスなどをザルで濾してスープだけの状態にする。これでスープは完成ですが、これだと大量になり保存が大変なので、これを更に煮詰めていく。

DSCF3729.jpg
取り出した骨

4.どんどん煮詰めて、おたまでかき混ぜてみてどろどろのシチューくらいの粘度になったら完成。これをバットに入れて冷ましたらゼリー状になるので、それを小分けにして冷凍すると使うとき便利です。また、これに塩と胡椒を大量に混ぜ込んで猪骨スープの素にして保存しておくのもよいです。これは旨味調味料のように色々な料理に使えて便利です。

DSCF3731.jpg
あの大量のスープがたったこれだけの量になりました

DSCF3701.jpg
本文とは直接関係のない、今期の牡丹鍋。脂が薄いなあ


−関連記事−
◆猪骨スープの素


※当記事は2002008年12月24日投稿の記事のリニューアルです。
posted by 豆狸 at 00:03| Comment(14) | TrackBack(0) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年12月06日

猪ラードの作り方(油かすの作り方)

獲ったイノシシからは肉だけじゃなく、毛皮など色々なものが手に入りますが、ラード(イノシシ脂)もそのひとつです。秋にドングリをたくさん食べたイノシシは全身に脂を溜め込みます。皮下脂肪として蓄えられる脂は甘みがあってコリコリとしていて大変美味ですが、内臓に付く脂は柔らかくあまり食料には向いていません。ラードを作るのにはその内臓脂を使います。

PC154480.jpg
背割りしたイノシシのお腹の中にひっついている白いものが内臓脂です

ラードは揚げ物には最適ですし、炒め物などにも使えます。台湾の庶民料理などでは、ラードと醤油をご飯にかけて食べる「ラードご飯」ってのもあるそうです。また、料理に使う以外にも、すり傷などに塗る軟膏や、皮なめしに使う油、更に加工して手作り石鹸などに利用できます。

DSCF7032.jpg
ラードで炒め物

油かすはラードを取ったあとの文字通り「かす」ですが、そのまま塩をつけて食べても酒のアテによいですが、炒め物やお好み焼き、焼きそばに入れたりするのもよいです。
被差別部落の伝統食材の油かすは、大腸や小腸から脂を取ったあとのもののみを指しますが、広義には豚や牛の脂身などからとれるものも含みます。

DSCF1109.jpg
油かす入りお好み焼き

ラードの作り方には、水で煮出す方法と直接火にかけて抽出する方法の2つがあります。水で煮出す方法の方がより純度の高いラードが作れますが、手間は掛かります。直火の方は、お手軽ですがちょっと「おいしそうな」ニオイが残ります。副産物の油かすが取れるのはこちらです。
で、最近のはやりは、両方を組み合わせていいとこ取りをするやり方なので、今回はそれを紹介します。

では、以下はラードと油かすの作り方

1.脂身・内臓脂を1〜2センチ角ぐらいに切り分けます。塊のままだと火の通りが悪く脂を抽出するのに時間がかかるからです。ちなみに、1頭イノシシを捕るごとにやってたら大変なので冷凍庫に保存しておいて何頭分かまとめてやります。

KIMG1627.jpg
こんな感じで適当で良いです

2.大きめの鍋に同量くらいの水と一緒に投入して火にかけ、沸騰してきたら弱火にして1時間ほど煮出します(この時間も適当です。煮る量にもよるので、よく脂が溶け出したと思ったらやめます)。この際に、カットした内臓脂を大きめのだし袋などに入れておくと、あとで濾したりする手間が省けてよいです。この際、塩を入れると不純物が取れやすいというので、毎回塩をパラパラ入れてますが、ホントに効果があるのかは知りません。

KIMG1630.jpg
カットした内臓脂を出し袋に入れて縛る

KIMG1629.jpg
こんな感じで煮出します。


↑ラーメンの出汁などを取る用の業務用のだし袋ですが、ラードづくり以外にも突いてきた魚のガラスープを採ったり、ミツバチの巣から蜜蝋を精製したりするときなど、いろんな場面で大活躍してます。


3.煮出し終えたら、だし袋の中身を中華鍋に移します。ここから直火抽出に移行します。煮出した方の脂は冷まして固まるのを待ちます。夏場だと融点の低いイノシシ脂はなかなか固まらないので、冷蔵庫などで鍋ごと冷やします。

KIMG1644.jpg
出し袋の中身。まだそれなりに脂が残っているのがわかります。

KIMG1645.jpg
火にかけるとどんどん脂が溶け出します。この時に注意するのはなるべく低温で抽出するということです。というのは、この時点でだいぶ水分を含んでいるので高温でやると跳ねて危ないです。また、油は高温にすると酸化するとか悪くなるとよく言われているので、それを避ける意味もあります。

KIMG1649.jpg
完全に水が飛んで、油かすが美味しそうな茶色になってきたらOKです

KIMG1646.jpg
これが油かすです。超高カロリーな酒のアテです(笑)

4.抽出できた脂を布などで濾してからタッパーなどに入れて保存します。タッパーの耐熱温度には気をつけましょう。これを冷蔵庫で冷やした完成です。ちなみに、この直接火にかけたやつは例の「おいしそうな」ニオイのラードなので料理に使う用です。イノシシの旨味が残っていて料理も美味しくなります。

KIMG1650.jpg
液体のうちは茶色っぽいですが・・・

KIMG1654.jpg
個体になると白っぽくなります

5.さて、水で煮出した方の脂の処理に戻ります。

KIMG1658.jpg
しっかり冷めたら脂と水が分離して上の方で脂が固まっています。

KIMG1661.jpg
それを別の鍋に移します。その際に脂の裏に色々不純物がひっついていますがあまり気にしなくていいです。

KIMG1663.jpg
そして、それにまた同量くらいの水を加えて加熱します。するとこんな感じでまた液体になるので、また冷まします。
これを繰り返して、分離した水が濁らなくなったら完了です。これを何回やるかはそのラードの使用目的によりますが、軟膏や保湿剤など肌に塗る場合は丁寧にやったほうがいいでしょう。

KIMG1668.jpg
2回めの残り水もまだこれくらいは濁っています

KIMG1669.jpg
満足できる状態になったら最後にもう1回溶かします。

KIMG1670.jpg
そして、それを牛乳パックに注いで冷凍します。

KIMG1675.jpg
凍ったラードを牛乳パックから取り出すと、こんな感じで底の方に不純物と残った水分が固まるのでそれを包丁などでカットします。

KIMG1677.jpg
あとは、再度溶かして瓶などに移し替えてもいいですし、このままフリーザーパックなどに入れて保存してもいいです。ラードなどの動物脂は植物油などと比べると酸化しにくいと言われてますが、長期保存する場合はなるべく空気に触れないようにします。


↑ネットで見たら豚の背脂は結構安く売っているので、猪脂が手に入らないけどラードづくりはやってみたいという人はこういうのを使えば良いと思います。


−関連記事−
◆猪脂と鹿脂の融点の違い
◆油かす入りお好み焼き


※当記事は2007年10月24日投稿の記事のリニューアルです。
posted by 豆狸 at 19:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年12月02日

シカの解体法

以前の記事の写真が古い携帯で撮影したピンボケ写真ばかりだったので、新しい写真を使ったものに変更です。

PB172632.jpg
軽トラの荷台でハラ抜きを終えたところ

皮はぎに入る前までの行程はイノシシの解体とほぼ同じなので、そちらを参照してください。
違うところは、

・シカは後頭部をどつく
・心臓あたりの大動脈を突いてもよいが、頸動脈で血抜きする方法もある
・シカに胆のうはない
・シカは脂の層がほとんどないので、すぐに皮はぎにとりかかっても問題ない

というくらいです。では、以下に皮はぎからの解体のやり方を記します。

1.両方の後脚の腱にフックをかけて吊し、まず足首四本とも皮をくるりとカットします。この時に腱まで切ってしまうと、シカが落ちるので注意です。そして、内側から体の中心まで切れ目を入れ、後脚の先から皮を剥きます。皮を引っぱりながらナイフをそっとあてがうだけで、するするとむけていきます。尻尾の骨だけは関節部分で切断します。ある程度剥けたところで、体重をかけて引っぱればベリベリッと音を立ててめくれます。バラ肉の外側の薄い層が皮に付くのさえ注意すれば、ものの10分もあれば剥き終わります。

DSCF1190.jpg
後脚から剥いていきます

PC124428.jpg
剥いた皮をなめす場合は、薄い肉を皮に残さないほうが後が楽です

2.首まで皮が剥けたら、つぎは頭部を切り落とします。頭を上下に動かして可動する関節部分にナイフを入れて、くるりと回せば、簡単にはずれます。顔の部分の皮は剥く人もいれば、首くらいまででやめて、首から上は毛皮の付いたまま切り落とし、肉のほとんどない頭部は埋めてしまう人もいます。私は基本的には剥いて、ほっぺたの肉とタンだけ取ります。脳みそは食べたことも何度かありますが、普通は食べません。脳みそは皮なめしにも利用できます。

3.頭部がはずれたら、そのままパーツに分けていきます。まず、肩甲骨ごと前脚をはずします。これは、脇の間に肉の分かれ目があるので、そこにナイフを入れると簡単に外れます。肩甲骨は意外と奥まであるので注意が必要です。端の方は柔らかい軟骨のようになっているので油断すると骨が残ってしまいます。

4.、次に後ろ脚をはずします。これは尾てい骨に沿ってカットしていきます。尾てい骨とももの接合部分は足をもって稼働させるとわかりやすいです。ここはちょっと複雑な形状をしていますが、何頭か捌くとだんだん体が覚えてきます。

CA340457.jpg
後ろ脚と前脚です。一番奥はワナの掛かった足で血肉になっています

5.残った胴体から背骨に沿って付いている背ロースの肉をはずします。最上の部位です。丁寧にはずし、そこに付いている薄い皮を剥ぎます。薄い皮を剝ぐのは、魚の皮を引くのと同じようにまな板のうえで包丁を寝かせてやります。

P3072179.jpg
胴体からは、ロース、ヒレ、バラ、クビの肉が取れます

6.あとは、胴体内側のヒレ肉、あばら周辺のバラ肉、首まわりの肉などをはずせば、胴体は終了です。なお、ハラ抜き後のシカを冷水に浸けて冷却する場合、直接水に触れるヒレ肉がどうしても水を吸って傷みます。なので、ヒレ肉だけハラ抜きの後に先に外しておくという方法もあります。私もよく、そうしておいて、シカが獲れた日の夕飯にそのヒレ肉と心臓とを焼き肉にしたりしています。

7.先にはずしておいた脚はその中心に通っている骨を取り外して大きい肉の塊にしてしまいます。前脚は肉の中に羽子板状に入っている肩甲骨をはずすのがやや面倒ですが、慣れればそう手間はかかりません。骨から肉を外そうとすると、どうしても肉が細切れになる傾向があるので、肉の中から骨を抜き出すつもりでやると、おおきなかたまりの肉のブロックが残ります。

PB271937.jpg
骨抜きを終えたモモ肉は筋肉ごとにブロックに分けます

DSCF1194.jpg
手前がロースで、奥が骨抜きの終わったモモ肉です

8.さばいた肉はそれぞれ適当なサイズにカットし、スジや膜などを取り除いて精肉し、部位ごとにパック詰めして冷凍します。

DSCF1196.jpg
部位ごとに真空パックしてから冷凍保存します

だいたいこれで終了です。シカはよく肉の歩留まりが悪く体重の3割くらいしか肉が取れないと言われますが、それはブロックとして肉が取れないクビやバラ、スネなどを計算に入れてない場合です。それらも含めると5〜6割はいきます。

↑ちなみに、私が使っている真空パック機はこれです。けっこう高価なものですが、安価なものと比べて、連続使用が可能なのと、どんな袋でも使用可能な点を考慮して選びました。

−関連記事−
◆鹿皮の保存


※当記事は2007年12月23日投稿の記事のリニューアルです。
posted by 豆狸 at 19:00| Comment(10) | TrackBack(0) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年11月26日

イノシシの解体法

気づけば、猟歴も23年となり、だいぶ自分なりのイノシシの解体の方法も固まってきたように思います。以前の記事の写真が古い携帯で撮影したピンボケ写真ばかりだったので、新しい写真を使ったものに変更です。

NCM_2723.jpg
山でトドメ刺し・血抜きを終えた直後のイノシシ

1.まず、ワナに掛かったイノシシは、鉄パイプやそこらに生えている堅めの木を1メートル位に切ったもので眉間をどついて失神させます。で、すかさず抑えこんで、胸の正面からナイフを突き刺し、心臓周辺を突きます。前足のちょい後ろくらいです。うまく刺さると血があふれてきます。とどめの刺し方は人それぞれで、頭を銃で撃つ人もいれば、ヤリ状にしたナイフで側面から心臓を突く人もいます。最近では電気ショックによって失神させるという方法も流行っています。刺すのは厳密には心臓から出ている大動脈を切断するのがベストですが、心臓自体を突いてもじゅうぶん血は抜けます。


↑槍状にする刃物としては、刃先と柄の部分が一体型になって柄が中空になっている阿仁マタギのフクロナガサが有名ですが、なかなか高価なものなので、最近は似た形状であるこのコールドスチールのナイフを使っている人も結構います。


2.この状態で山からおろします。沢がそばにある場合はそこで内臓を出して、イノシシを丸ごと浸けて肉を冷やす場合もありますが、最近はそんなに家から遠い猟場には出かけないので、殆どの場合、家まで運んでから内臓を出します。

IMG_1671.jpg
自宅下の広場で軽トラの荷台を使ってハラを割っているところ

3.内臓の取り出し方ですが、内臓(特に胃、胆のう、腸、膀胱など)に傷を付けないようにナイフを上向きにしてハラを開きます。胸骨はノコギリなどで切断します。そうしないと、心臓や肺、気管や食道が取り出しにくいです。で、上の方からべりべりと腹膜を剥がしながら内臓を取り出します。気管や食道は喉の手前まで割ってあるので、そのギリギリのところで切断します。シカの場合、反芻動物なので喉のあたりギリギリまで内容物が入っていることがあるので注意が必要ですが、イノシシは大丈夫です。あと、横隔膜がつながっているので、それは適当にナイフで切ります。
で、膀胱及び腸と肛門のあたりの処理です。これを適当にやると糞や尿が肉について大変なことになります。まず、外側から肛門のまわりをまるくナイフを入れて切り抜きます。尿道はオスメスで位置が違いますが、その周辺の肉、皮をふくめて取り除きます。で、内臓と一緒に中身が漏れないように取り外します。うまく切り抜けていれば、すぽっと抜けます。
 内臓などの処理は各内臓の紹介腸の処理イノシシの金玉胆のうの利用などを参照してください。

4.内臓を取り出したら水でよく洗い、体内に残っている血を洗い流しつつ、肉を冷やします。きれいに洗えたら、体内やまわりににペットボトルに水を入れて凍らせたものなどを詰めて冷やします。丸ごと氷水に浸けてもよいです。
イノシシの場合、解体時に皮下脂肪が十分に冷えていないと皮剥ぎがしにくいので、この状態で一晩置くことが多いです。水に浸けるとダニも死んだり逃げたりするのでよいです。

NCM_2748.jpg
肉の中心までしっかり冷却しさえすれば、寒い冬期なら一晩吊るしておいても問題無いです

5.さて、いよいよ解体ですが、まず皮を剥がします。足首のまわりを丸く切って、そこからお腹にかけて腕、足の内側に切れ目を入れます(この時も毛を切らないようにナイフは原則刃が上向きです)。それでひたすら皮を剥いでいくのですが、イノシシの場合は、いかに皮下脂肪をきっちり肉に残すかが勝負なので、結構手間がかかります。基本的に皮に一切脂肪を残してはいけません。内股やすね部分はほとんど脂はないですが、それ以外の部分は脂がたくさんあります。ひたすら丁寧にやりましょう。皮剥ナイフを使うと楽ですが、普通のナイフでもできます。
この時に顔まで全部剥いてしまうとよいでしょう。
なお、地方によってはお湯につけてから毛を引いたり、バーナーで毛を焼いたりして皮ごと食べるところもあります。毛焼き解体についてはこちらを参照してください。

PC154452.jpg
解体テーブル上で、皮を引っ張りながら、肉と皮の角度が鋭角になるくらいでナイフを添わせるとうまくいきます。

PC154458.jpg
こんな感じで剥けていきます


↑皮剥ぎナイフというのはこのような形状の刃物で、皮を破ることなく効率よく皮をむけます。


6.全部剥き終えたら両足を吊します。まず、頭を首の関節のところで切り落とします。で、背割りという背骨を真っ二つにする行程に入ります。これは普通は専用のノコギリでやりますが、サイズによってはナタをゴムハンマーでとんとんとんと叩いていってもできます。中心がずれると後の骨抜きがめんどくさくなるので丁寧にやりましょう。

PB225523.jpg
おなか側からノコギリでどんどん切り進めていきます

PB225525.jpg
真っ二つになりました

7.真っ二つになったらテーブルに戻して、骨抜き作業に入ります。なお、背割りに入った段階で買いたいテーブルには熱湯を掛けて殺菌消毒をしておきます。
骨抜きは、まず内側の余分な内臓脂や横隔膜の端っこ、リンパなどを取り除き、キッチンペーパーなどで切断時に出たクズや血などをふき取り、きれいにします。
で、あばらの内側に突いている膜を剥がします。うまくやるときれいにピーッと剥がれます。つぎにあばらを抜いていきます。あばらは一本ずつ両側に切れ目を入れ、その裏側にナイフを入れ、なるべく骨に肉が残らないようにはずします。背骨のところまで剥がせたら、ポキッと折れます。
あ、この前にヒレ肉をはずしておくのを忘れないようにしましょう。

PC154480.jpg
背割りが済んだら解体テーブルに置き直して作業再開です。

PC154482.jpg
内臓脂を撤去し、腹膜をめくります。

PC154484.jpg
アバラに切れ込みを入れ、1本ずつ抜き取っていきます。

8.あばらが全部抜けたら背骨や尾てい骨、胸骨、腕、大腿骨などもはずしていきます。基本的には肉は全てつなげた状態で、そこから全部骨を抜いていくつもりで作業すると良いです。腕、モモの骨は、骨のラインに沿ってナイフを入れ、そこから肉を開くようにして骨を取り出します。モモは比較的楽ですが、腕は羽子板と呼ばれる肩胛骨がけっこうしっかり入っているので、ちょっとめんどくさいです。

PC154486.jpg
前脚の骨を抜いているところ。

PC154488.jpg
背骨が抜けました。

PC154491.jpg
“羽子板”と呼ばれる肩甲骨。肩甲骨は意外と外しにくく、これはちょっと肉が残りすぎですね。

9.すべての骨が抜き終わったら、牛刀で各部位に切り分けてパックして終了です。真空パック機がない場合は、フリーザーバッグでもだいじょうぶですが、なるべく空気を抜いておくほうが肉の酸化を防ぐことができ、長期保存できます。基本的には、首、ロース、バラ、腕、モモ、すねくらいに分かれます。
あと、頭部はホッペ、テン肉と呼ばれる頬肉とタンを取り除くくらいです。大きいイノシシだとそこ以外でもがんばって剥がせば、そこそこ端肉がとれます。

NCM_2761.jpg
全ての骨を抜き終わった2枚の大きな肉。

eyVXa.jpg
牛刀で切り分けていきます。

HMk2S.jpg
良い感じの肉と脂のバランス。


↑通常、大型のイノシシでも小さいナイフ1本あれば解体可能ですが、肉を切り分ける時だけはこれくらいの長さの牛刀がないとなかなかきれいなブロック肉にすることができません。


P1154542.jpg
パック詰めして終了です。
 
だいたいこれで終了です。イノシシ1頭から取れる肉の量は、おおよそハラ抜き体重の6割程度です。ハラ抜き50キロのイノシシなら約30キロのお肉が1頭から手に入る計算になります。パック詰めした肉は業務用冷凍庫で保存します。
なお、抜いた背骨や頭骨、各部位の骨などは煮て、豚骨スープならぬ“猪骨スープ”にしましょう。10時間くらい煮たらよい白濁したスープができます。

P1144531.jpg
皮なめしをする場合は、毛皮も保存しておきます。


−関連記事−
◆毛焼き解体
◆内臓・骨などの利用
◆内臓の紹介
◆腸の処理
◆金玉を食べる
◆胆のうの利用
◆背割り用骨切り鋸


※当記事は2006年12月8日投稿の記事のリニューアルです。
posted by 豆狸 at 21:06| Comment(50) | TrackBack(0) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年11月25日

鹿皮なめしのやり方

この鹿皮なめしの記事は8年ほど前のものなのですが、いまだにコメントなどをいただきますので、その後の改良点などを若干細くして書き直しました。
基本的にはこれは2008年に鹿皮なめしをした時のやり方で、それをメモ代わりに載せておいたものです。鹿皮なめしは、狩猟を始めた頃からずっと試行錯誤を繰り返して、ようやくこの方法にたどり着きました。ミョウバンを使ってなめす場合は現在もこの方法でなめしています。他には脳漿なめしやタンニンなめし、燻煙なめしなどいろいろ試してはいますが、ミョウバンなめしがやはりいちばんお手軽です。ただ、この方法もまだ満足度は70%くらいなので、引き続き研究を続けていこうとは思っています。
また、最近は脱毛処理した鹿革の方が色々と加工もしやすく利用しやすいので、そちらのなめしが中心になっています。そのやり方はまた改めて記事にできたらと思いますが、こちらの記事で少しだけ紹介しています。

では、以下、鹿皮のなめし方です。

1.剥いだ毛皮を丸ごと洗剤を使って洗濯機で洗います。これは、皮の内側に残った肉と脂肪をゆるませると同時に、毛の側についた汚れを落とすのが目的です。当然ですが、衣類を洗う用のものとは別で中古の洗濯機などを用意して使ったほうがいいです。

2.脱水してから、毛皮を外側にして物干し竿に3時間くらい干します。長時間干しすぎるとにおいが出るので、毛の側がだいたい乾いたらよいです。

DSCF1906.jpg
毛の部分も以外と早く乾きます

3.皮に残っている肉と脂肪をこそげ落とします。刃先の鈍ったナイフなどでやります。切れ味のよいナイフでやると皮が切れてしまう場合があります。

DSCF1984.jpg
ある程度で妥協しないと疲れます

4.市販の焼ミョウバンと塩を同量混ぜ合わせたものをまんべんなくこすりつけます。鹿皮ならそれぞれ1キロずつくらい使用します。
※2008年時点ではこの配合でしたが、私の方法だとなめし完了後にどうしても毛皮に塩分が残ってしまうという問題がありました。その後、ネットで焼ミョウバンではなく生ミョウバンを入手し塩無しでやってみたところ特に問題なく出来ましたので、最近は塩無しでやっています。

DSCF1985.jpg
全体にまんべんなく

5.上下に新聞紙を敷き、ぐるぐる丸めて、10日間ほど放置します。

DSCF1986.jpg
こんな感じで。

6.巻いたのを開き、塩とミョウバンをこすり落としてから、ナイフで全体をこすり、油を全面に塗りこみます。

DSCF2160.jpg
ミョウバンはカチカチになっています

DSCF2166.jpg
丸太などにあてがってこするとやりやすいです。
※上の写真の皮は、現在の私から見ると完全にはミョウバンが浸透しきっていない部分もあるように思えます。そういう場合は、硬い部分に水で溶かしたミョウバンを再度塗り込むという工程を行います。

7.板にピンと張って釘で打ち付け、陰干しします。水が浮いてきたら随時タオルで拭き取り、1〜2週間ほど、完全に乾燥するまで待ちます。


DSCF2177.jpg
今回はひもで張るやり方にしました
※この写真も随分と適当に紐を張っていますが、本来はもっとテンションがかかる感じで張る必要があります。そして、その張った状態で先の丸い棒などでグリグリと硬いところを押すとさらに柔らかくなります。

8.最後に全面をヤスリ掛けして終了です。表面がきれいな白色になり、柔らかくなります。電動ヤスリを使うのが便利です。
※これも棒で押したり引っ張ったりという工程がしっかりできていれば、それだけで白く柔らかくなって、ヤスリがけはほとんど必要ない状態になることもあります。

DSCF2235.jpg
これで完成です。まあプロの作品の7割くらいの柔らかさです。

DSCF1506.jpg
堅い状態(なめしていない)の皮を加工したペットボトルケース

DSCF1508.jpg
脱毛処理をした堅い状態(なめしていない)の皮のカバン


↑近所の薬局などでは焼ミョウバンしか手に入りませんでしたが、最近はネットで生ミョウバンも購入できます。生ミョウバンのほうがしっとりしているので、最近はこちらを愛用しています。

↑皮に塗り込む油は、私はサラダ油やイノシシ脂を精製したものなどを使っていますが、こだわる人は革製品用のミンクオイルなどを使っているそうです。大きい皮を何枚もやろうとするとコストがかかるので考えものですが、小型獣の毛皮などを丁寧に完璧に仕上げたい時などは使ってみるのも良いかもしれません。


※当記事は2008年5月25日投稿の記事のリニューアルです。
posted by 豆狸 at 18:47| Comment(95) | TrackBack(0) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年11月22日

マムシ酒の作り方

山間部の草刈りをしている時にマムシを捕まえました。
ちょっと日陰っぽいゾーンを刈ってるときに最初ヤマカガシが出てきて、そのあと1分もたたないうちにマムシが出てきました。その数十メートル先には「マムシ注意!」の看板があり、なんだかちょっとおかしかったです。

ヤマカガシは基本スルーですが、マムシの場合は必ず捕まえます。捕まえ方は至って簡単。足で首のあたりを踏んづけます(裸足・サンダルの時はやめた方がよいですが)。で、首根っこをつかんだらOK。あとはペットボトルにでも入れるのですが、入れ方もシンプルです。頭を入れたら勝手にスルスル入っていきます。ほとんど入った時にUターンして出てくるのだけ注意しましょう。

DSCF2763.jpg
下腹部がやや太いので、ひょっとすると妊娠中かもしれません

さて、本題のマムシ酒ですが、一般的には精力剤や気付け薬として知られています。以前林業関係の知り合いから「山では打ち身やねんざの時にマムシ酒を塗るとよくなると言われている」というのも聞いたことはあります。私自身は味見程度であまり試してみたことはないので、その効果のほどを体験したことはありません。


↑それなりに需要もあるのか、こんな感じでまるごと市販もされています。なかなか高値で売買されているようですね。


では、以下がマムシ酒の作り方です。

1.マムシの入ったペットボトルに半分くらい水を入れます。マムシが呼吸できるようにペットボトルには空気穴をあけておきます。

DSCF2768.jpg
今回はいわゆる黒まむしでした。赤まむしの画像はこちら

2.そのまま放置し、胃の内容物がすべて排出されるまで待ちます。ウンチが出ると水が濁るので、その度に水を入れ替えます。水換えの様子はこちらの記事を参照して下さい。

3.1ヶ月ほどしたら3〜4回ほどウンチをして、だいたい胃の中はきれいになったと考えてもよいです。ちなみにマムシは1ヶ月間水だけで生活してもまず死ぬことはありません。

4.ペットボトルの中に新たな水を入れてマムシを洗い、酒用の瓶にマムシを移します。これも口と口を合わせてとんとんとやれば、そのうち勝手に入ります。

DSCF3187.jpg
こんな感じでマムシを移動させます

5.で、そこに焼酎を口まで注ぎます。するとマムシは10秒くらいで絶命します。ただ、数分後に空気をはき出すこともしばしばあり、酒を注がれたらマムシもびっくりして息を止めるのかもしれません。ちなみに、焼酎はなるべく度数の高いもののほうがよいと思います。最低35度はあったほうがよいかと。度数が低いと腐敗する可能性が高くなると思うので。

DSCF3192.jpg
これにて漬け込み完了

6.あとは、ひたすら冷暗所で貯蔵です。3年くらいは最低でも寝かす必要があるそうです。まあ気の長い話になりますが、お部屋のインテリアにもなってよいかと思います。

↑ちなみに、世の中にはこんなマムシ酒専用の焼酎も売っています。47度もあれば確かに腐敗する心配はなさそうですね。一升瓶で2000円ちょいなので、アルコール度数を考えたら意外とお得かもしれません。

あと、コメントで、マムシ酒の漬け込み期間についての話題がでましたので、現在我が家にある3本のマムシ酒を並べた写真を追加で掲載します。

P1080707.jpg
漬けた時は全て透明の焼酎でした

左から2008年、2006年、2002年です。
色の違いがわかるでしょうか?
ニオイも古くなればなるほど、薬のようなニオイになっています。

※なお、糞出しのための生きたままのマムシの保存は、「特定動物の飼養又は保管の許可」について定めた動物愛護管理法第26条に抵触する可能性がありますのでご注意下さい。


−関連記事−
◆マムシの水換え
◆マムシが脱皮
◆マムシ漬け込み
◆赤マムシ捕獲

◆ヘビの解体・利用


※当記事は2008年6月19日投稿の記事のリニューアルです。
posted by 豆狸 at 12:00| Comment(72) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年11月19日

ヌートリアの解体

久しぶりにヌートリアの解体です。猟友会の鳥網猟に参加していたのですが、ちょうどそのタイミングで猟友会の先輩の仕掛けている箱ワナにヌートリアが2頭入ったので、お持ち帰りしました。

KIMG1799.jpg
2頭のヌートリア。まだ子ネズミでした



↑ヌートリアなどの小動物の捕獲にはこのタイプの箱わなが使われるのが一般的です。


KIMG1801.jpg
小さいサイズですが、それでもこれくらい

ヌートリアの捌き方は、他の四足動物と似たようなものですが、毛皮はある程度は引っ張れば剥けるので、ノウサギのように吊るして皮剥ぎするのがいいでしょう。ただ、脂がのった個体の場合は引っ張ると皮に脂が残るので、その脂を肉にしっかり残したい場合は、テーブルで猪のように剥くしかありません。あと、毛皮をなめす場合は、皮剥ぎの段階である程度丁寧にやっておいたほうが、あとで楽になります。
ちなみに、尻尾の部分は先端まで切れ目を入れれば、あとは引っ張るだけできれいに剥けます。

KIMG1813.jpg
ハラを抜いて氷を詰めてクーラーボックスで保管

KIMG1811.jpg
解体小屋に吊るすとやっぱり違和感がありますね(笑)


↑ちなみに、調べてみると数は少ないですが、ヌートリアの毛皮はかなり高級品として販売されています。今回の毛皮は暇な時に鞣そうと思って、とりあえず冷凍しました。


で、皮を剥ぎ終えたら、次は部位ごとに分けていきます。まずはわかりやすい四肢を外します。モモは骨盤のあたりから適当にカットすれば外れます。前脚は、肩甲骨だけでなく鎖骨?とつながっているので、その関節も落とします。あとは、塊で肉が取れるのはロースと首周りくらいでしょうか。バラ肉はペラペラなので、骨付きのままスペアリブっぽく食べるのが良いでしょう。

KIMG1827.jpg
皮剥ぎ終了

KIMG1832.jpg
部位ごとに分けた肉

KIMG1829.jpg
発達した顎の筋肉

KIMG1802.jpg
特徴的なオレンジ色の前歯。「タバコのヤニで汚れてる」なんて言われる。

KIMG1830.jpg
大きいメスの方が脂が乗ってました

で、とりあえずちょっと血の抜けが悪そうな端肉をいくらか食べてみました。食べ方は焼肉。普通に美味しく、子ネズミなので肉も柔らかくてとても食べやすい肉でした。今度はからあげか天ぷらにしてみようと思います。

KIMG1836.jpg
とりあえず、塩コショウで焼いてみる

採れた肉は部位ごとに分けて冷凍しました。モモは骨を抜きましたが、前脚は無駄が多く出そうだったので、骨は抜かず。これはまた骨付きで調理します。

今回、はじめてチャレンジしたのがヌートリアの尻尾の調理です。前から気になっていたのですが、機会がなくようやくチャンスが巡ってきました。
今回のレシピはテールスープ。味がよく分かるように具はネギだけで味付けも塩コショウのみ。

KIMG1870.jpg
大変美味しそうにできました

で、どうだったかというと、とても上品なスープでくさみも一切なく、でも旨味は強い大変美味しいスープでした。まさか、ヌートリアのテールスープがここまで美味しいとは(笑)
ネズミだという抵抗感さえ無くなれば、ヌートリアは捌くのも簡単だし、よい食材ですね。

KIMG1873.jpg
骨に付いた身も美味しくいただきました


※当記事は2017年2月22日投稿の記事のリニューアルです。
posted by 豆狸 at 12:30| Comment(6) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年11月17日

カモの捌き方

カモの解体の方法を書きます。カモ類はみんな捌き方は一緒です。

h1.jpg
無双網に掛かったカモ

1.まず、網にかかったカモは首の鎖骨の間から指を胸腔内に突っ込んで、心臓からのびている動脈を切ります。爪さえのびていれば刃物は必要ありません。すると、数秒で絶命し、胸腔内に血がたまります。ちゃんと血管が切れたかどうかは指先に熱い血流が当たるのですぐにわかります。これは、私が属する猟友会に伝わるやり方で、他では聞いたことがありませんが、多数のカモを効率よく止め刺し&血抜きすることができます。「暗闇の中」で「網に絡まったカモ」という刃物が使いづらい状況下で編み出された手法だと思います。
その後、網からはずして首に開いた穴を外に向けて振ると血が出てきます。これは別にやらなくても血抜きは済んでいます。

KIMG2888.jpg
胸の血が付いている辺りが指を突っ込んだところです

2.何十羽も捕獲した場合、重ねておくと熱がこもって肉の劣化が早まるので、軽トラに積む時もなるべく広げて置くほうがいいです。帰宅後、まず肛門周辺の羽をむしり、肛門に2センチほど縦に切り目を入れます。そして、そこから指を突っ込んで消化器系の内臓を引っ張り出し、その後ホースを突っ込んで中を洗います。腸抜きは本来は絶命直後に行うことができるとより良いです。
これで、その後は冬季ならしばらく庭先にぶら下げておいても問題ないです(猫対策はしっかりしましょう)。

ニッコー ポケットナイフ No.2 バードナイフ 日本製

狩猟用ナイフにはこのような腸抜きフックが付いてるものもあります。カモくらいのサイズだと指が入りますが、それより小さいヒヨドリなどだとこういうものがあると便利です。腸抜きがない場合は、木の棒なんかでも引っ掛かりがあれば代用できます。また、 肛門のあたりに切れ目を入れてから、腹部を押して内臓を押し出して抜く方法もあります。


3.毛引きを始めるときは、まず羽を第一関節から折ります。その後はむしるだけ。強くやりすぎると皮がめくれます。親指でなでるようにやるのがコツです。頭の皮はむきにくいので皮ごと向いてしまいましょう。
湯引きをしたり、蝋で固めて抜くというやり方もありますが、ニワトリなんかよりはだいぶむしりやすいので、慣れればそのままやるのが一番お手軽です。

KIMG2942.jpg
丁寧に毛を引いていきます

4.だいたいむしれたらバーナーやコンロなどで軽くあぶり、産毛を焼きます。それをたわしでこすり落としたら毛引きは終了です。カモによっては筆毛と呼ばれる生え替わる途中の毛が皮の中に残ってる場合があるので、それは毛抜きで抜きましょう。

KIMG2842.jpg
こんな感じで、産毛が残るので、それをバーナーで焼きます

KIMG2948.jpg
3羽むき終わり

5.つぎに肉のはずし方です。背開き、腹開きと2通りのやり方がありますが、私は腹開きです。
まず、首から上を切り落とします。つぎに腹の骨に沿ってささみをはずし、鎖骨を真ん中で切って(調理バサミが便利)そのままあばらに沿って肉をはずしていきます。手羽とモモは肉に付けたままにします。これを両側で行うと肉が1枚になります。その後にモモと手羽の骨を抜きますが、めんどくさかったら、この状態かこの半分の状態で冷凍保存して、腕と足の骨はそのままにして、調理する際にはずすのでもよいです。

KIMG2953.jpg        
このようにはずしていきます。ササミはとりあえず胸肉に付けたままでいいです。

KIMG2950.jpg
無事お肉になりました

6.あとは、腹腔内に残ってるレバー、砂肝、心臓を取り出します。この3つを串に刺して串焼きで食べるのもよいでしょう。レバーには苦い胆汁の入った胆のうが付いているので、それは取り除きます(胆のうは干して胃薬にする人もいます)。砂肝は、中の砂嚢を破らないように肉の部分をカットする方法と、半分に割って水洗いして内皮を剥ぐ方法があります。なお、肉に汚れが付着するといけないので、内臓の処理は肉の処理・パック詰めが全て終わってから行うのがよいです。

KIMG2954.jpg
胸の部分がパカっと外れます。

7.残った首と頭、あばらや背骨などのガラはスープをとるのに使います。あばらに張り付いている肺などを取り除いたうえで、いったん熱湯に軽くくぐらせて血などを洗い流しておきます。なお、どの段階でもいいですが、おしりの先にある油つぼという菱形の固まりは取り除いておきましょう。臭いです。
※カモの舌を珍味として刺身で食べる方もいらっしゃるそうです。

KIMG2852.jpg
1羽分でこれくらい。数人で鴨鍋を楽しめます

※今回のカモは法定猟法である無双網猟で捕獲したものを使用しています。無双網猟は狩猟免許の網猟免許所持者が猟期に狩猟者登録をすることで行うことが出来る猟法です。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

わが家でつくる合鴨料理
作者:全国合鴨水稲会編
出版:農山漁村文化協会
発売:2000/9/25


↑合鴨に関するレシピ本ですが、野生のカモの料理にも色々と応用できる内容でオススメです。


※当記事は2006年2月16日投稿の記事のリニューアルです。
posted by 豆狸 at 12:00| Comment(23) | TrackBack(0) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年11月16日

イノシシ肉ベーコンの作り方

新たな獲物を入れるために大型冷凍庫の中を整理したい時によくやるのが燻製です。
今回は猪肉ベーコン。ベーコンにするにはやはりバラ肉がいいのですが、100キロ以上ある豚肉と違って若い個体のイノシシだとバラ肉はペラペラなので、最低でもハラ抜き40kg以上のイノシシでやったほうがいいです。

KIMG1291.JPG
出来上がったイノシシベーコン

めんどくさい時は適当に塩と砂糖、胡椒だけで作ったりもするのですが、今回のは年始に獲れた中くらいのオスで、若干発情臭がするので、香辛料をしっかりと調合しました。オスイノシシの発情臭は「白檀みたいなニオイ」とも言われ、苦手な人は嫌がりますが、香辛料を利かせた料理にすると意外とそんな人でも食べれたりします。それと同じで、発情臭のあるイノシシ肉は燻製にするのもオススメです。

では、以下が猪ベーコンの作り方です。

仕込み:
1.バラ肉をよく洗い、布巾で水気をふき取って、金串で裏表から刺して香辛料のしみこみをよくする。

IMG_-lvs1xu.jpg
今回使ったイノシシ肉。バラ肉以外に肩ロースも使いました。

2.バットに入れて調合した香辛料をよく揉み込む。配合は、イノシシ肉1kgに対し、塩35g、三温糖10g、黒胡椒、ナツメグ、シナモン、セージ、クローブ、セロリ、オールスパイスを数gずつ。あとは、月桂樹の葉を数枚。香辛料はこんなに色々入れる必要はないですが、個人的にはシナモンとクローブ、セロリが入っていると一気に本格的なベーコンの香りになります。

PA100393.jpg
香辛料をよく揉み込みます

3.バットに残った香辛料とともにストックパックに入れ、更によく揉み込む。今回は白ワインを適量追加。香辛料だけでもそのうち肉から水分が出てきますが、ワインや日本酒などを最初に入れておくと香辛料がより均一に染み込みやすくなるように思います。

KIMG1253.JPG
よく揉み込みましょう

4.それを冷蔵庫に保管。約1週間ほど置く。その間1日1回くらい香辛料がよくまわるように冷蔵庫から取り出して揉み、冷蔵庫のなかで上下を反転させておく。

仕上げ:
1.取り出した肉をよく洗う。次に止水で2時間ほど塩抜き。1時間したところでいったん水を替える。流水でやる場合もあるが、部分的に塩気が抜けすぎる場合があるため、大きめの鍋で止水でやるのが確実。適宜混ぜてやったほうが均等に塩が抜ける。

2.水気を拭き取ったあと、乾いた布にくるんで冷蔵庫に半日保存。最近は、吸水性のあるペットシーツをよく利用している。

KIMG1279.JPG
干し網で風乾

3.肉を風通しのいい日陰で2時間風乾する。寒い時期なら、冷蔵庫の工程を省いていきなり半日ほど風乾でもよい。

4.スモーカーに入れ、温熱乾燥(約40℃)を2時間、チップを入れて約65℃で6時間以上燻煙(今回はヤマザクラの自家製チップを使用)。

KIMG1283.JPG
自作したスモーカーで燻煙

◆燻製 スモーキングチップ ヒッコリー キャプテンスタッグ

燻煙は自家製チップでやるのが安上がりで良いですが、個人的にはベーコンはこういった市販のヒッコリーのチップでやるのが一番あってると思います。


5.燻煙終了後はそのままスモーカーを開けずに冷まし、取り出してから真空パックするかジップロックに入れる。

IMG_fg5cr6.jpg
美味しそうな色に仕上がりました

6.最後に沸騰したお湯に数分ほど入れて煮沸消毒したら完成(パックが100℃までOKか要確認)。冷蔵庫に入れておいたら、かなり長期間保存できます。

KIMG1293.JPG
65℃で燻煙しているので、スライスしてそのまま食べられます


−関連記事−
◆イノシシベーコンに関する過去記事1
◆イノシシベーコンに関する過去記事2

◆豚肉ベーコンの作り方


※当記事は2009年10月23日投稿の記事のリニューアルです。
posted by 豆狸 at 00:47| Comment(0) | 燻製 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月03日

自家養鶏の近況

庭先養鶏についての近況報告です。

KIMG1004.jpg

前回の記事から1年半ほど経ってしまいました。
2017年に有精卵から孵化させたニワトリ4羽は順調に成鶏となりました。その後、1羽だけいた雄鶏は友人にもらわれていき、3羽の雌鳥のうち1羽はキツネにやられ、現在2羽がしっかりと卵を産んでくれています。

KIMG4412.jpg
立派に育った雄鶏

それ以前からいた古株の雌鳥たちは、昨春に1羽が体調を崩してそのまま衰弱死してしまい、今春で8年目を迎えるのは1羽のみとなってしまいました。なので、成鶏は現在3羽です。

KIMG6753.jpg
残った8年目の1羽はまだまだ毛艶もよくげんきです

で、これではさすがに卵の自給がままならないので、今春は新たにひよこを5羽導入しました。これまではずっと国産のゴトウモミジという鶏種にこだわってきたのですが、今回は軍鶏とプリマスロックの交配種を近所の孵化場から購入しました。
鶏種を変えた理由は、単純に違う品種のニワトリも飼ってみたくなったというのが一番の理由ですが、もう一つは卵肉兼用種のニワトリを飼いたかったというのがあります。

DSCN0432.jpg
今回は真っ黒なヒヨコです

DSCN0425.jpg
なかなか凛々しい顔つき

今後は新規に導入するときはいろんな鶏種を試してみるのもおもしろいかもなあ、と思ってます。

DSCN0600.jpg
だいたい一ヶ月。5羽とも順調に育っています

DSCN0602.jpg
何色の卵を産んでくれるのかな?
posted by 豆狸 at 20:17| Comment(4) | 養鶏日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月26日

2018年度の猟期まとめ

さて、猟についてもまとめておきます。

今期は年明けも比較的長めにわな猟を続けました。2001年に猟を始めたので、2018年ということは18年目の猟期ということになります。
結果は、イノシシ5頭、シカ10頭。ちょっとシカが多かったけど、まあまずまずのバランスでした。

猟友会で行っている鳥の網猟は、わな猟のほうがバタバタしていてちょこっとしか参加できませんでした。

ま、今期も色々ありましたが、終わってみれば事故もなく良い猟期でした。

KIMG6344.jpg
ハラ抜き45キロのオス

KIMG5844.jpg
シカ10頭はここ数年では最多かな

KIMG5848.jpg
子どもたちもシカの解体はだいぶ慣れてきました

KIMG5960.jpg
イノシシの皮剥ぎはまだまだ難しい

KIMG6178.jpg
今年も良いイノシシ肉をいただきました

KIMG6153.jpg
今年はシカ肉のストックがたくさんできたので、燻製などで活用していく予定

KIMG6357.jpg
欲求不満の鳥網猟ですが、終猟まぎわに一網30羽の良い思いもしました
posted by 豆狸 at 21:29| Comment(8) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月24日

2018年の養蜂の記録

えーっと、気づいたら1年更新してませんでした…。
なんとか2018年度が終わらないうちに最低限の記録だけ残しておきます。

2018年の養蜂は3群でした。ハチミツの収穫は前半は大変順調で、「これは200キロ近く行くかも!」と期待していましたが、6月に入ってからの長雨と分蜂や女王蜂失踪などで尻すぼみ。結局採蜜できたのは100キロほどのハチミツでした。


1527380052946.jpg
猪毛の自作蜂ブラシでの作業

1527380053069.jpg
家族で賑やかに採蜜します

KIMG4844.jpg
たくさんのハチミツが採れました

最初は3年目女王と2年目女王×2のスタートでしたが、それらが皆いなくなり、新女王蜂×3での越冬となりました。なので、2019年は2年目女王蜂×3でのスタートとなります。

秋のスズメバチの襲撃はそれほどたいしたことなかったのですが、秋の花粉不足で産卵育児が停滞するという事態が発生したので、この秋は初めて花粉パテを給餌しました。これがかなりうまく行ったようで、秋にぐっと蜂数が復活し、かなりの蜂数で越冬に突入することができました。

KIMG5503.jpg
スズメバチの襲撃も平年並み

KIMG5201.jpg
ミツバチたちもスズメバチに応戦

ヘギイタダニも晩秋にアピバールを入れましたが、そもそも寄生自体が少なかったようで、ほぼノーダメージでした。

今冬は歴史的な暖冬だったこともあり、3群中2群はかなりいい感じで春に向けて仕上がっています。私のクラスエリアでは例年なら桜の時期の蜜は採れませんが今年は初めてチャレンジできるかも!と期待しています。
posted by 豆狸 at 23:45| Comment(0) | 養蜂日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月19日

2017年度の鳥網猟

あっという間に猟期が終わってしまいました(シカ・イノシシは当地では1ヶ月延長ですが)。
今期、鳥の無双網猟に参加できたのは10回程度。ヒヨドリが少ない年だったので、スズメとカモがほとんどでした。

KIMG3892.jpg
解禁直後のカルガモ6羽

KIMG3905.jpg
カモとシカ、2つずつ

KIMG4176.jpg
この日はスズメ103羽

KIMG4172.jpg
師匠宅で七輪で焼き鳥!

KIMG4173.jpg
甘辛いタレで美味しくいただきました

KIMG4220.jpg
終猟前夜のマガモ
posted by 豆狸 at 06:19| Comment(4) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月27日

クリタケ

今年は猟場のクリタケもまずまず豊作でした。
以前はクリタケも原木栽培していましたが、山で採ったほうが手っ取り早いので栽培は最近していません。

KIMG3820.jpg
立派なサイズのクリタケ

KIMG3817.jpg
雨が降っていたので、ツヤツヤのクリタケ

KIMG3857.jpg
新規に発見した巨木の隙間のクリタケ。これから何年も楽しめそう

KIMG3858.jpg
これは定番の場所のクリタケ

KIMG3721.jpg
こちらは杉林で10年以上出続けているクリタケモドキ?
posted by 豆狸 at 13:26| Comment(0) | キノコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月23日

2017年の養鶏の記録

ニワトリたちの近況報告です。
実は春にがっつりキツネに入られてしまい、3年目のメンドリ2羽と6年目のメンドリ1羽がやられてしまい、我が家のニワトリたちは6年目のメンドリが3羽だけとなってしまいました。さらに夏頃にそのうちの1羽(1年ほど前から首が萎縮してしまっていた個体)が衰弱死してしまいました。

KIMG3108.jpg
夏の時点ではこの2羽のみになってしまった

IMG_-o62yxk.jpg
産卵は3日に1個くらいかな

KIMG3161.jpg
今夏は子どもたちとザリガニをたくさん釣ってエサにしました

流石にこれは新規でひよこを導入しないといけないということになりましたが、いつもひよこを譲ってもらっている養鶏場がひよこを導入するのは春だけ…。というわけで、種卵を入手して孵化させることにしました。孵卵器は猟の師匠が持っていたので借りました。


↑今回使用した孵卵器はこのタイプ



KIMG2798.jpg
…そして、無事生まれました!

KIMG2824.jpg
かわいいひよこたちがたくさん!

KIMG3358.jpg
その後、色々あって我が家に残ったひよこは4羽

KIMG3895.jpg
4羽のうち3羽がメンドリなのはなかなか良い結果でした
posted by 豆狸 at 19:40| Comment(2) | 養鶏日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月22日

冬のナメコ

以前は10月下旬から11月にかけて、数回はナメコ探しに渓流釣りで出かける沢筋をのぞきにいっていましたが、最近はなかなか行く余裕がありませんでした。なので、食べるのは原木栽培のナメコばかり。知人がナメコ採りに行ったという話を聞いては羨ましく思っていました。

KIMG3786.jpg
解禁直後に採ったナメコ

それが今年は猟期が始まってから、立て続けに猟場でナメコに遭遇。これまではあまり猟期中にナメコを目にすることはなかったので、当たり年だったのでしょうか。それか、ここ数年、自分のキノコ欲が再びぐんぐん高まっているので、猟期中でも無意識に目がキノコを探すようになってきているのかもしれません。

KIMG3865.jpg
夜の見回り中にナメコの大株を発見

KIMG3867.jpg
かなりたくさん生えています

KIMG3877.jpg
サイズがデカいので、最初はナメコだとは思いませんでした

KIMG3881.jpg
いいやつだけ選んでもこれだけ収穫できました

KIMG3888.jpg
ナメコの保存食の定番“なめたけ

12月に入ってからもちょくちょくナメコを目にしました。だいぶ乾燥気味でしたが、水につければヌメリも復活するし、虫もほとんど入っていない。しかも、乾燥しているので採取時にゴミやらが付きにくいというメリットもあって、この冬のナメコ採りは意外といいのかもしれません。

KIMG3930.jpg
乾燥気味だけでいい感じの幼菌たち

KIMG3938.jpg
水につければこの通り

KIMG3944.jpg
こいつはあまりに高い木の上の方だったので採取を断念

しかし、久しぶりにしっかり食べた天然ナメコはやっぱり美味しかったので、来シーズンはもうちょっとしっかり探そうかな。
posted by 豆狸 at 23:31| Comment(0) | キノコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月24日

2017年の養蜂の記録

記録しておかないと後でわからなくなるので、養蜂の記録も残しておきます。

KIMG2755.jpg

昨秋のスズメバチの猛攻とダニ被害で、3群全ては冬を越すことができず、今春は1群からのスタートでした。
そのため、採蜜よりも増群優先で、5月に人工分蜂に2群成功し、現在3群飼育に復活した状態です。

KIMG2632.jpg
巣箱を4段まで継いだのは初めての経験

それゆえ、採蜜は6月23日の1回だけ。ただ、最大時4段箱にまで挙げていたおかげで、かなりの強群に育ち、1回1群あたりの採蜜量では過去最高の24リットル強(34キロ)のハチミツを採ることができました。

KIMG2705.jpg
楽しい採蜜作業

KIMG2706.jpg
たくさんのハチミツが今年も採れました

あと、今春は久しぶりに日本ミツバチの分蜂群を1群捕獲し、飼育していましたが、こちらはバタバタしているうちにスムシにやられてしまい、逃去してしまいました。西洋ミツバチはスムシに強いので、ちょっと油断してしまいました。反省して、来期に活かしたいと思います。
ちなみに、ニホンミツバチのハチミツは2キロほど採れました。

KIMG2560.jpg
可愛らしい日本ミツバチとの再会

今秋はスズメバチの襲撃もそれほどひどくなかったので、今のところ3群とも元気です。ボチボチと巣枠を詰めたり、冬囲いをしたりと越冬に向けた作業を進めているところです。
posted by 豆狸 at 19:54| Comment(3) | 養蜂日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月20日

2017年度狩猟解禁、イノシシ1頭目

気づいたら、ブログをまた半年間も放置してしまっていました…。スミマセン。

さて、11月15日より今年も狩猟が解禁となりました。
わなを仕掛けて2日目でさっそく良いサイズのイノシシが獲れました。

KIMG3757.jpg
ハラ抜き69キロのオス

こいつ1頭で45キロくらいの肉が取れました。

KIMG3758.jpg
脂もノリノリです(手前の刃物は刃渡り40センチの牛刀です)

解禁直後に良いイノシシが獲れると、それで気が緩んでその後が不猟に終わるというジンクスがあるので、気を抜かずに引き続きがんばりたいと思います。

KIMG3756.jpg
山から下ろすのもなかなか大変でした
posted by 豆狸 at 23:10| Comment(6) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする