先日スズメ捕りに久しぶりに行ってきました。
と言っても、例のごとく猟友会の先輩の猟の手伝いに行っただけですが。
今回は猟果はいまいちだったので、代わりにその仕掛けを紹介します。スズメがあまり捕れなかった分、写真がいっぱい撮れたので…。
無双網の仕組みについては、以前紹介したので(かなり適当なのでいずれ書き直しますが)、今回はそれに使う道具やおとりの紹介をします。
おとりのスズメ1
まずは網の中にスズメをおびき寄せるために鳴かせるためのスズメです。数十羽入ってます。猟をはじめる際に網のそばに置き、餌を与えてからワラなどで隠します。こうすることで、近くを通りがかったスズメに餌を食べる仲間の声を聞かせるわけです。
おとりのスズメ2
鼻に糸の輪っかを通したスズメです。この輪っかをひも付きの杭に結びつけて、網の範囲の中に刺しておきます。こうすると上空から見ると餌があって喜んでバタバタしているように見えるわけです。
おとりのスズメ3
さっきのスズメをバッテンをつくった竹ひごの先にくくりつけてあります。この仕掛けは、網を引くためのポイントまで網のワイヤーとともにヒモを延ばしてあり、スズメが上空を通りがかった時に引っぱると2羽のスズメがバタバタッと上に持ち上げられる仕組みになっています。効果は2と同じです。ただし、スズメがあまり近づいてからだと竹ひごが見えてしまうので、上空で視界の端にはいるくらいのタイミングでひくのがコツです。
その場で捕れた元気良いスズメをさっそく使います
カラスの剥製
これは、網の周辺に立たせておきます。スズメはカラスは頭のよい鳥だということを知っており、カラスのそばは安全だと知っています。なので、これを置くことでスズメを安心させるのです。ただ、カラスのすぐそばには逆にカラスが怖くて下りないので、その設置場所には注意する必要があります。また、風向きなどを見てカラスの向きを決めないと逆に不審がられてしまうこともあります。
こうして立てておくと生きているように見えます
とまあ、こんな感じでかなり念入りにスズメを寄せます。こうすることで調子のよい時は半日に数百羽のスズメを捕まえることが出来るわけです。
ただ、そのためにはそもそもポイントの開拓や網を張る場所の選定など長年の経験に基づいた知識と技術が必要であるのは言うまでもありません。けもの道はちょっと慣れれば見ればわかりますが、鳥の道は風向きや天候、田んぼの状況などで見極めないといけないので、なかなか難しいです。鳥猟は奥が深く勉強しがいがあります。