雑魚の種類は、オイカワ、ヒガイ、ムギツク、カマツカ、ズナガニゴイでした。普段は他にはニゴイ、ナマズ、ギギ、ウグイなどもかかります。
オイカワのオス、模様が鮮やか
ちなみに、タイトルの「ハエジャコ」というのは、私の住むあたりでは、オイカワのメスを指すことが多いです。「ハイジャコ」と発音する人もいます。ただ、オイカワくらいの細長い魚全般をそう呼ぶ人もおり、結構適当です。
ヒガイ、おそらくビワヒゴイというやつ。
学名みたいなやつで「ハエジャコ亜科」という分類があり、そこにはオイカワ、カワムツ、ハスなどが入っています。まあ、「ハエ」という言葉自体「ハヤ」と同義で、アブラハヤやタカハヤのような魚もおり、おそらく語源は、あれくらいのサイズの細長い魚のことでしょう。で、「ジャコ」はもちろん雑魚が語源でしょう。
ムギツク、ずんぐりむっくりした魚
ウグイもある程度のサイズまでならハエジャコだ、という人もおり、結局のところ使われ方は人それぞれで、地方によってもだいぶ差があるようです。ちなみにタナゴ類はだいたい「ボテジャコ」と呼ばれています。
カマツカ、川ギスとも言われ、おいしいとされる
ついでに地方名でいうと、うちのあたりではニゴイのことをマジカと呼び、ズナガニゴイはマジカみたいなやつと呼ばれています。
ズナガニゴイ、たくさんいました
さて、前置きが長くなりましたが、本題のハエジャコ甘露煮の作り方です。
1.ハエジャコの頭部を斜めに切り落とし、内臓を掻き出して、良く洗う。
頭部を切れば、内臓もある程度出ます
2.ザルに入れて、良く洗う。この過程である程度ウロコが取れる(全部取れなくても問題ない)。
3.煮る前にいったん熱湯にくぐらせると、生臭さが取れてよい。
オイカワのメス、ハエジャコオブハエジャコ
4.沸騰したお湯にハエジャコを投入。そこに醤油、砂糖を好みの量入れる。
5.落とし蓋をして、水気がなくなるまで弱火で煮る。
6.翌日、若干ミリンを加え、好みで山椒かショウガを加えてからもう一度水気がなくなるまで弱火で煮たら完成。
魚により骨の硬さがそれぞれ。味は濃いので違いはわからず
これは、猟友会の先輩から習った作り方ですが、頭部の大胆な切り方といい、ウロコの処理、酒でなく水で煮るところなど、全体を通して「雑魚っぽい」扱いが特徴です…。