2008年08月18日

肝吸い

鰻丼といえば、やはり「肝吸い」もセットになります。なので、ついでに肝吸いの作り方も紹介します。肝吸いといいますが、実際に使うのは肝臓だけでなく、内臓全般です(浮き袋は除く)。

DSCF3234.jpg
たまに胃の中に鮎などが丸ごと入ってることもあります

ウナギの内臓の処理はまずは、胆のう、通称ニガダマを取り外すところから始めます。これは、大変苦いので一緒に調理すると大変なことになっていまいます。なので、これは丁寧に取り外します。はずし方は、ひっついている部分をうまく爪ではさんで引っ張ればよいです。失敗すると破れますが…。まあ破れても洗えば大丈夫です。
ちなみに胆のうは乾燥させて保存します。目の薬になるとか言われますが、そもそもウナギ自体がビタミンAが豊富な食物で、内臓にはさらに多く含まれるそうなので、「ウナギの肝は目によい」という場合の「肝」は内臓一般を指すようにも思います。胆のうはどっちかというと胃薬のような気も…。また機会があれば調べたいと思います。

DSCF3250.jpg
胆のうはカラカラになるまで乾燥させます

次に、内容物を処理します。まずは、腸の中の内容物を絞り出し、その後腸と胃をナイフで割いて内側をきれいに洗います。これで処理は終了。一般に肝吸いに使う内臓は下ゆでする場合が多いようですが、きれいな川で獲れたてのウナギの場合は、特に臭みなどないのでその必要はありません。

あとは、ぶつ切りにしてだし汁に入れて煮るだけです。醤油で味付けしますが、薄味にした方が肝の風味が良くわかってよいです。具は、ミツバを適当に入れます。世間ではお麩を入れることも多いようです。

DSCF3268.jpg
ミツバは庭にでも植えておくと勝手に増えます

ウナギ捕りに一緒に行くある友人は、蒲焼きより肝吸いが好きなのだそうです。
なかなか通好みのお吸い物です。
posted by 豆狸 at 00:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 釣り・漁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

鰻丼

よく見てみるとウナギ料理をなんにも載せていなかったので、とりあえず定番の「鰻丼」を。

鰻丼に関しては、ウナギの焼き方がほとんどなので、以前の記事「ウナギのさばき方」を参考にしてもらえば、あとは基本的にはそれをアツアツのご飯にのせてタレをかけるだけです。我が家のウナギのタレには山椒が入れてありますが、好みで粉山椒もかけたらよいです。

DSCF3255.jpg
骨と頭をまず焼きます。今回はついでに試食用に尻尾も

若干補足すると、ウナギをさばいたら、まず炭火をおこします。で、そこにぶつ切りにしたウナギの骨と半割にしたウナギの頭、通称「半助」をさっさと焼き始めます。ウナギの骨はジュウジュウと焼け始め、脂が染み出し、自分の脂で揚がるようにこんがりと焼けていきます。で、その焼けた骨をタレに漬けます。ジュッという気持ちのいい音とともにタレの表面に脂が浮かび、タレに旨味が追加されます。これをさらに焼くとおいしい骨せんべいの出来上がりです。半助もじっくり焼いたのち、タレに漬けてまた焼きます。

DSCF3258.jpg
身を焼くときはまず皮からじっくり

これらはそのまま翌日に食べたりもしますが、半助は豆腐などと一緒に煮る「半助鍋」や、そもそもタレに漬けずに白焼きにして雑炊に入れる「半助雑炊」などの料理法もあります。ただ、これは1匹だけでやるには量が足りないので、たくさん獲れたときとか、冷凍保存しておいてある程度たまったらやるという感じになります。

DSCF3265.jpg
肝吸いと一緒に。白焼きポン酢用にも2切れ

posted by 豆狸 at 00:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 釣り・漁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする