2008年09月28日

柿渋染め

先日、柿渋染めをやりました。
3年前に作った柿渋とホームセンターで売っていた市販の柿渋の二つを使って、一応染め比べをしてみました。

以下はその手順です。

1.染める用のタオルなどを用意する。今回はタオルと枕カバー。どちらも使い古してちょっと黄ばんできていたので、それをごまかすのが目的です。新品を使う場合は、一度洗濯してからのほうが染まりやすいです。

2.ボウルなどに柿渋を注ぎ、染める布の量と相談して水で薄めたりする。柿渋は衣服などについても染まってしまうので、取り扱いには注意が必要です。

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ホーローのボウルなどがよいです

3.布を浸す。今回はちょうど布が全部吸いきった感じになりました。ちなみに柿渋はとても臭いので、ゴム手袋をしてやるのが無難です。

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全部染み込みました

4.あとは干したら完成。柿渋染めは日光に当てるとより濃い色に染まるので、何日間か日光にさらしましょう。

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臭いニオイがたちこめます

これで一通り手順は終了ですが、もっと濃い色に染めたい場合は、これを何度も繰り返しましょう。柿渋は干していても臭いので、なるべく苦情のこなさそうな場所に干しましょう。
あと、染め比べの結果ですが、ほとんど一緒でした。液の濃度は見た感じ、市販のもののほうが濃そうでしたが、染め上がりはほとんど差はなしでした。まあ、3年前の柿渋づくりは一応成功だったということですね。

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とりあえず染め上がり。もう一度染めたほうが良さそうです
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2008年09月20日

熊の襲撃

今春から始めたニホンミツバチの養蜂ですが、数日前に残念ながら中断することになってしまいました。
というのは、熊が巣箱を襲撃し、ミツバチ群は離散し、巣板と蜂蜜・蜂児はみな、熊に食べられてしまったからです。
その現場を見つけた時は唖然としてしまい、何が起きたかわかりませんでしたが、現場を詳しく検証したところ、まず間違いなく熊の犯行だろうという結論になりました。

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見るも無惨な状況です

まあ、これもまた自然の摂理なので、サルに野菜を獲られた時ほどの怒りはありませんが、逃げたミツバチがなんとか女王蜂が無事で再度巣作りできることを祈るのみです。

しかし、巣箱は我が家から数十メートルしか離していないところに設置していたので、そこまで熊が来ていたということの方が驚きです。裏山に熊がいるという話は、なんとなく伝え聞いていましたが、実際にその痕跡などを注意して探したこともなく、また見たこともなかったので、正直びっくりしました。

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きれいに巣板が引きはがされています

まあ、熊はククリワナでは捕獲禁止なので、私の狩猟対象とはなり得ませんが、そんな近くに熊がいるというのは、なんとなくわくわくしますね。当然身の安全にも気を付けないといけないのは前提ですが。

というわけで、ニホンミツバチ養蜂に関しては、いったん休止です。が、熊対策を考えた上で、分蜂群捕獲に向けた待ち箱や巣箱づくりを猟期後にでも始めて、来春の再開を目指したいと思います。
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イノシシのモツ煮込み2008

冷凍庫の整理は順調に進み、底が見えてきました。
で、今回のターゲットはイノシシの内臓パック。これは確か去年友人が獲った50kgくらいのオスイノシシの分だったと思います。

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冷凍されているものをそのまま下ゆで

これを例のごとくモツ煮込みにしました。レシピは以前の記事
と同じです。今回入れたのは、心臓、レバー、肺、脾臓、横隔膜、網脂です。腎臓は前回入れたものの臭みが抜けなかったので、今回はパス。庭のコンポストに放り込んで、肥料になって頂きました。

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下ゆでしたものをぶつ切りにして再度ゆでます

今回も大量に出来たので、知人宅の宴会に持ち込んだところ、なかなか好評で皆さん喜んで食べてくれました。

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大根、シイタケ、タカノツメ、ニンニク、調味料を投入し

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落とし蓋をして2時間ほど煮詰めれば完成!
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2008年09月17日

野草茶のブレンド

お片付け企画はまだ続きます。
2年ほど前に大量に作った野草茶各種が我が家の棚にたくさん並んでいます。小さい同居人のこともあり、ここ1年ほどあまり野草茶は飲まずに番茶やルイボスティー等が我が家の主流でしたが、ぼちぼち何でも飲めるだろうということで、野草茶を消費することにしました。

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もはや部屋のインテリアと化しています

野草茶は単品でも味わい深いですが、やはりブレンドした方が味も複雑になり飲みやすくなります。今回ブレンドしたのは、ドクダミ、クサギ、シソ、柿の葉、マタタビ、ビワ、スギナ、レモンバームです。レモンバームは以前庭に差しておいたらみるみる増えて現在群生している「野草」です。

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もうちょっと細かくした方が扱いやすいですね

で、今回はさらに飲みやすさを求めて、余っている麦茶パックを投入しました。まあ、「十六茶」には及ばず、麦を入れて「九茶」ですね。
飲んだ印象は、青ジソがやはり一番つよく、それ以外はうまくまとまってる感じでしたが、青ジソのインパクトがつよいのでちょっとわかりにくかったので、次は青ジソ抜きでやってみようと思います。
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柿渋の作り方

カモ・スズメ猟で使う無双網を染めるのに柿渋を使います。それによって網が丈夫になります。昔は漁網も柿渋で染めるのが一般的だったようです。
狩猟・採集の世界に限らず、柿渋は庶民の間で広く防腐・防虫・防水の効果のある染料として利用されてきました。

我が家の庭には渋の強い豆柿のなる木が一本生えていて、放置すると熟れて渋がとんだ頃に猿の襲来を招くことになるので、それのよい利用法が柿渋なわけです。と言っても、この柿の木は隔年でしか実がならないという偏屈なので、今年は収穫なし。昨年は超多忙だったためそこまで手が回らず、実は柿渋を作ったのは3年前になります。

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小さい豆柿です

で、なぜ今頃?という話なんですが、作った柿渋は3年くらい寝かせるとよいという話を聞いていたので、ペットボトル1本分だけ寝かしてあったのをそろそろ使ってみようという気になったのです(最近のお片付けブームの一環です)。そこで、それを使うんだったら、当時の作り方を一応ブログに書いておこうかという気になったわけです(当時はまだブログを始めてませんでした)。

では、以下に柿渋の作り方(かなり大雑把です)。

1.豆柿をぶつ切りにします。その過程でヘタが取れます。
2.それをさらに細かく刻みます。ミキサーでやると楽だと思いますが、当時は料理用ミキサーを使う気になれなかったので、包丁で刻みました。今はミキサーが余っているので次からは使う予定。

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手がカピカピになっていきます

3.ひたひたになるくらいの水に漬けて冷暗所に1週間程度保存する。カビが生えたりしやすいので、朝晩と攪拌する。
4.その後、布で濾して瓶などに入れて保存します。

なにぶん、3年前にやったことなので、だいぶうろ覚えです。その時に濾すのに使った布はきれいな色に染まったのを覚えています。あと、当時柿渋を作るのに使った漬物樽は今はニホンミツバチが住んでいます。時の移り変わりを感じます。

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絞った当初は白濁してましたが、現在は立派な柿渋色

↑ちなみに、柿渋は天然塗料として市販もされていますが、けっこう高価なものです。まあ初めて自作した時は、市販のものを試しに購入して比較してみるのも面白いとは思います。
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2008年09月16日

鹿肉ハンバーグ

昨年、フードプロセッサーが導入されて以降、我が家の鹿肉の端肉利用法は、しぐれ煮からミンチへと移行し、必然的にハンバーグがその代表料理として何度も食卓に上りました。脂身もほとんどないので、普通のハンバーグよりはだいぶヘルシーです。
作り方は、一般のハンバーグと同じですが、ナツメグをちょっと多めに入れるのがコツだそうです(同居人談)。そのまま食べるとやや固いオスジカの肉なども、ミンチにすると逆に適度な弾力があり、食べ応えのあるハンバーグに仕上がります。

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写真撮る前にひとつ食べちゃいました

さて、今回は血肉(ワナにかかった脚の肉など、血の抜けきっていない肉)をミンチにしたものをハンバーグにし、その味を確認してみたのですが、予想通り全く問題ありませんでした。やはりミンチにすることでそれが分散し、また香辛料・調味料とよく混ざり合って、血肉特有の風味がうち消されるようです。これで、血肉はミンチに向いていることがたぶん証明されたので、次の猟期で出た血肉は、かねてからやろうと思っていた「血肉ソーセージ」にしてみようと思います。
posted by 豆狸 at 23:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

蜜源植物「イタドリ」

最近ようやく涼しくなり、秋の花があちらこちらに咲き始めました。ミツバチたちを観察していると、両足にたくさんの花粉をつけて頻繁に帰巣してきています。今年は採蜜出来るサイズの巣ではないので、この秋にどんどん幼虫を育てて、貯蜜をして巣を大きくして欲しいです。

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小さいかわいらしい花です

最近の蜜源植物ですが、この前まではヌルデがそこかしこで咲いていましたが、今はイタドリやクズが花盛りです。

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なかなかとまってくれません

イタドリは山菜のページの以前の記事
にも登場するように、人間の食用にもなりますが、ミツバチにもよい食料になるんですね。

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フラッシュをたくとセイヨウミツバチみたいに黄色が目立ちます
posted by 豆狸 at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 養蜂日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月13日

猪骨スープの素

冷凍庫整理企画第2弾です。
2年前の猟期の時の猪骨スープが冷凍庫の下に眠っていたのを発掘しました。これは以前猪の肉以外の利用という記事にも書いたように、猪の頭骨と背骨などをひたすらとグラグラと煮込んで、さらに可能な限り水分をとばして濃縮させたものです。

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これでイノシシ2頭分のスープです

このままでも適量ずつカレーなどに入れるとコクと旨味が出てよいのですが、これに塩と胡椒を大量に混ぜ込み、スープの素のようにしておくとちょっとした炒め物などの味付けにも使えて便利なので、そのように加工し直すことにしました。

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プルプルしてます

解凍するとゼラチン状になっているので、それを鍋で火にかけてとかします。底が焦げ付かないように若干の水も加えます。

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あっというまに液体に戻ります

で、とけたらそこに塩と胡椒を大量に入れます。スプーン一杯をお湯にとかしてそのまま飲めるスープになるくらいにしますので、塩は結構大量に入れます。塩をたくさん入れることで、冷蔵庫で保存しておいても腐ったりすることがなくなります。

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これを冷やせば終了

あとは、冷凍庫で保存し、随時料理に使っていきます。インスタントラーメンなどを食べる時にも付属のスープでなく、これを使ったりするとかなり濃厚な豚骨ラーメンのようになりますよ。ちなみにこの味付けしたスープの素は冷凍庫でもカチカチには凍らないので、冷凍庫に入れておいて随時スプーンでほじって使うことも可能です。
posted by 豆狸 at 14:57| Comment(2) | TrackBack(0) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月12日

書籍紹介『仁淀川漁師秘伝―弥太さん自慢ばなし』


『仁淀川漁師秘伝』

仁淀川の職業川漁師の宮崎弥太郎さんの聞き書きをまとめた本で、ウナギ、アユ、モクズガニなどの捕獲法や扱い方などが詳しくまとめられていてかなり参考になる本。
私もこの本で教えられて、実践していることも多々あり、ほんとにお薦めです。この本がよいなあと思えるところは、だいたいこの手の本は達人がとりあえず経験則でその実践を語るパターンが多いのに対し、宮崎さんはその実践経験の中からきっちりその理屈を導きだし、論理的に展開している点。なので、読んでいても非常に納得でき、かつ自らの実践につなげることが出来る本です。

あと、この本を子ども向けにした本も出版されていますので、お子さま向けにはこちらをどうぞ。


『魚とり名人・弥太さんの川遊び学校』
posted by 豆狸 at 00:53| Comment(2) | TrackBack(0) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

干しワラビのナムル

鹿ミンチをして食材整理欲に火がつき、今度は干しワラビを処理しました。この干しワラビ、日付を見ると2006年。2年前から放置されていたようです。探してみたらブログ内に記事もありました。→干しワラビ


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この状態だと食べ物には見えませんね

さて、今回は干しワラビでナムルを作りました。以下はその作り方。

1.干しワラビを半日ほど水に漬けて戻します。アクが出て茶色くなるので、何度か水を換えます。固さを見て、まだ固かったらいったん沸騰させてそのまま冷ますと柔らかくなります。

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水で戻した状態

2.水気を切ったら、3〜5cmほどにぶつ切りにして、それをゴマ油で炒め、好みでおろしニンニクを加えます。

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ニンニクを入れるとおいしいです

3.そこに醤油、ミリン、酒、砂糖を好みの量加え、煮詰めたら完成です。好みでゴマをまぶしたり、途中で鷹の爪の輪切りを入れたりします。
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2008年09月10日

鹿肉10kgミンチ

気づけば、猟期があと2ヶ月ほどに迫ってきているので、冷凍庫の整理をしました。まあ、今季は友人と共同でより大型の冷凍庫を買おうという話があるので、別に無理に整理する必要はないのですが、あまり古い肉を置いておいても仕方ないので。

残っていた鹿肉は10kgほどで、ほとんどがワナにかかった脚の肉だったり、打撲したりした部位の肉で、いわゆる「血肉」になっているもの。普段はだいたいしぐれ煮にすることが多いですが、今回はすべてミンチにしてみました。活躍してくれたのはクイジナートのフードプロセッサーです。

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大鍋一杯に出来ました

以前、新鮮な鹿の血を混ぜた鹿肉ハンバーグが意外とおいしかったのと、ドイツなどにある血の入ったソーセージが念頭にあります。つまり、ミンチにして香辛料を混ぜ込んだらおいしく食べられるのでは?と。

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ミンチって便利ですよね

とりあえず、今回は300〜500gずつくらいに小分けにしてラップして再冷凍です。ま、肉はある程度は劣化するけどやむを得ません。しかし、血肉をミンチにしてびっくりしたのは、ミンチにする前は以下にドス赤い色の肉だったのが、ミンチにするとずいぶんときれいな赤色になること。こりゃあ確かにどっかの肉屋の社長が血を混ぜて豚ミンチを牛ミンチに偽装したりするわけだと納得しました。

では、これを利用した料理はその味の感想も含めてまたブログに随時UPしようと思います。
posted by 豆狸 at 23:47| Comment(2) | TrackBack(0) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

巣箱の内検

10日ほど前の涼しい日に巣箱の内検を行いました。暑い時期は巣が柔らかくなっており、蜂も気が立っているというので、巣箱はいじらない方がよいそうなのですが。

で、見てみた結果ですが、巣はゆっくりですが順調に大きくなっており、蜂の数も増えて元気なようでした。

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蜂がたくさんいすぎて巣板が見えません

…ただ、巣の底板についにスムシを発見!一応念入りにスコップで巣屑ごと削り取っておきましたが、やっぱり発生するものなんですね。これで蜂群が弱ったら、巣自体にもわいてしまうのでしょうね。

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この中に5枚の真っ白い巣板があるはずです

蜜蜂を飼うのはエサやりとかは特殊な例を除いてほとんど必要ないので、思わずほったらかしにしてしまいがちですが、やはり自然状態とは微妙に違う状況に置いているわけなので、丁寧なケアが必要だと実感しました。
posted by 豆狸 at 23:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 養蜂日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月01日

書籍紹介『ぼくは猟師になった』


『ぼくは猟師になった』

2008年9月刊行の新刊です。私の知りうる限り、猪・鹿のワナ猟について猟師自身が記した本はこの本が初めてではないでしょうか。
著者のワナ猟を始めるに至ったきっかけから、実際に山に入り、けもの道を見極め、ワナを仕掛け、獲物を獲るところまでが紹介されています。
また、ワナの構造などの図解や獲物の解体法、保存食レシピなども掲載されています。
諸事情もあり(本を読んでもらえばわかると思いますが…)、お薦めせざるをえない一冊です。
posted by 豆狸 at 00:00| Comment(50) | TrackBack(1) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする