前回の記事で、今期は締まり防止金具の設定位置をかなり大き目の輪になるように設定していると書きましたが、どうやらやりすぎていたようです。
この1週間で、シカ4頭、イノシシ1頭がワナにかかり、その全てが脚が輪から抜けて逃亡してしまっていました・・・。
先日友人が捕獲した2歳のイノシシの脚で試してみたところ、今回設定した直径だと、押さえ爪まで入ったら抜けないけれども、前のひづめの部分だけだと確実に抜けることがわかりました。
わかりにくいですが、シカが暴れて逃げたポイント
うーん、締まり防止金具が義務化されて3年目ですが、こんなミスは初めてです。昨日まではそれを再設定する時間もなかったので、ようやく今日再設定してきました。
ワイヤーに通してある小さい金具がそれです
ただ、獲れる筈だった獲物を5頭もびっくりさせ、また、ようやく馴染んだワナもワイヤーを引っ張り出して、金具の調整をして再度隠すというどんくさい状況。獲物が暴れて猟場も荒れてしまったし、においもまた付け直したようなものだし、今年はかなり厳しいスタートになってしまいました。
このように前のひづめでも獲れないといけません
しかし、ほんのちょっとの直径の差で全然かわるものですね。今期はなんとなくのイメージで直径をいじってしまい、大失敗でした。まだまだ修行が足りませんね。
これは友人が獲った2歳のオス
さて、この締まり防止金具というものですが、2年ほど前から設置が義務付けられました。脚をくくるワッカが最後まで締まりきらずにある程度の直径で止まるようにする器具です。その目的は小動物の錯誤捕獲の防止です。
この金具がない頃は、わなの踏み棒の強度の調整などで、一定以上の体重の動物でないとワナが作動しないようにするなどの工夫をしていましたが、どうしてもその動物の踏み方次第では、タヌキやキツネなどの狙っていない動物がかかることもありました。
それが、この金具をつけてからは、それらの動物が間違ってワナを踏んでも足を抜いて、脱出できるようになり、錯誤捕獲がほとんどなくなりました。
同じく友人が取ったハラ抜き35kgのメスジカ
これは、猟師の側にとってもわざわざそれらの動物を押さえつけてリリースする手間も省けてなかなかよいものでした(まあ、アナグマのような出来たら獲りたい小動物も獲れなくなりましたが)。
また、脚を締め付けすぎると肉が壊死してしまったりして、逆にイノシシなどは自分の脚を引きちぎってでも逃亡することもあるそうなので、その点でも一定以上締め付けないこの金具は非常に有効なものです。
それが、こんな落とし穴があるとは・・・。まあ、明日から気を取り直してがんばりたいと思います。
今期はいつ自分のイノシシが食べられることやら