親は思っていたよりも小さくハラ抜きで40〜50kgくらいのようで、もう1頭ドンコを連れているようです。
イノシシのヌタうち後のヌタ場
あまり、警戒している様子はなく、前回ドンコが掛かったワナの道を普通に歩いていました(ただ、再設置したワナは跨いでいましたが)。
少し丁寧に痕跡を追ってみましたが、前回来たときとほぼ同じルートをたどっていました。その猟場には現在8丁ワナが入れてありますが、そのルート上にあるのはたった1丁のみ。その他のワナは比較的実績のあるけもの道に仕掛けているのですが、今回のイノシシは地子(ジコ、そこで生まれ育ったイノシシ)ではなく、よそ者のようで既存の道はあまり通らず、変な歩き方をしています。そのうち気づいて通るかもしれませんが、もうちょっとワナの配置を調整したほうがいいように思います。
ヌタずりをするための、「すり木」
さて、今回はヌタ場の話。
ヌタ場というのはイノシシやシカがドロ浴びをする場所のことで、山の谷筋や沢の横などにたくさんあります(シカは主にオスが繁殖期に泥浴びするようです)。
ヌタ場はそこに来ている獲物の痕跡を探るのに絶好の場所です。
まずは、そこの泥の濁り具合(とその後の沈殿具合)で、いつ頃そこにやってきたかがだいたい把握できます。
これは前回の使用から3日たった状態です
また、ヌタ場周辺は足跡がとりやすいので、狙っているイノシシのサイズ、頭数を知ることもできます。
ヌタ場でヌタうちをしたイノシシはその後、けもの道の各所に泥を付けながら移動するので、そのルートの把握にも大変便利です。
年季の入った「すり木」上から松のヤニがベットリ出ています
また、ヌタ場の近くには松などのヤニが出る木や、コブになった木、倒木などにかなりベットリと泥をこすり付けており、これをヌタずりといいます。
これはシカのヌタうち後、全体的に濁ることが多いです
シカのヌタずり、角で傷をつけてることも多いです
こんな感じですので、ワナをかける前に猟場を探す際にも重要な場所ですし、ワナをかけた後は、ヌタ場に使用跡があるとその後の見回りの期待度がおのずとアップします。