2010年11月30日

イノシシ2頭目

イノシシも2頭目が捕れました。掛かっているのを見つけた時は、サイズ的に見てこの間のドンコの親だと思って、良いサイズのメスだと思いましたが、実はオスでした。体重は65kg、ハラ抜きで55kgでした。
オスは80kgくらいのやつがいると思っていたので、ちょっと読み間違えていたようです。ただ、そのサイズのイノシシも確実にいるので、そっちがメスの可能性もありますし、別のオスがいるというのも考えられます。まあとりあえずはドンコの親は確実にいるはずなので、そいつの痕跡をしっかり探して、12月中になんとかしたいところです。

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餌が豊富だったら70kg位はありそうな体格

今回のイノシシは、比較的自由に動ける感じで、地形の条件的に棒でどついて失神させるのが難しい状況だったので、槍で突くことにしました。槍は以前紹介した剣鉈の柄にカシの棒を差し込んだ即席の槍です。突いたのはほぼ真正面からで(サイドから突くとバラ肉が痛んでしまうので)、2回目くらいでうまく心臓に入りました。なかなか頭を上げてくれず、ちょっと手間取りましたが、慣れたら槍もなかなか有効な方法だなと思いました。

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左の前脚で掛かってました

で、脂のノリはやっぱりちょっとイマイチでした。一番分厚いところで2cmくらい。しかも、ちょっとヨロイになった脂もあったので、余計に脂の層が薄くなりました。でもまあ、ここ数年メスばっかり捕っていたので、脂に関して贅沢になりすぎているのかもしれません。
とりあえずは、まともなサイズのイノシシが捕れて満足です。

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ロース、バラなど部位ごとに切り分けてパック詰めします
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2010年11月28日

シカ2頭目

2頭目のシカは久しぶりに大きめのオスでした。角は小さめですが、三叉になっているので最低でも4〜5歳だと思われます。が、それ以上はよくわかりません。こないだ自然界で19歳のシカが見つかったという話を聞きましたので、ひょっとしたら10歳とかいってるかもしれません。やっぱり前歯削りやってみようかという気もしてきました。

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今年はオスが続きます

体重は、70kg弱ほどあり、山から下ろすのが結構大変でした。ハラ抜きでは52kg。だいたい6割程度お肉は取れるので、このシカの場合は30kgくらいはとれる計算になります。

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内臓を出して冷やします

このシカは、私の猟場にはずっといたのですが、こいつが通る道にはあまりワナは仕掛けていませんでした。で、そばにイノシシがメインで通っている道があり、そこに仕掛けたワナに今回掛かってしまったのです。急に冷え込んだので、ちょっと行動パターンを変えたのかもしれません。

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前脚にかかっていたので、モモ肉はきれいです

まあ、他の山同様その猟場もシカが増えすぎているので、適度に捕獲する必要はあるのですが、増加を抑えようと思ったらメスを捕らないといけません。12月はメスジカの群れがいる辺りにワナを仕掛けようかとも思いました。
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2010年11月26日

今年のイノシシの脂のノリ

今年は全国的にドングリが凶作だと言われていて、今期のイノシシの脂のノリが気になっていました。
さらに私の暮らす地域は、コナラを中心としたナラ枯れも被害が拡大しており、イノシシの食べ物が不足しているのは間違いない状況です。ちなみに、カシ類はそんなに凶作ということはなく、例年通り実を付けています。

実際、今年は我が家の裏山でも猟期前はイノシシの鼻跡などの痕跡は、例年になく多かったのですが、それはイノシシがたくさん来ているというよりは、餌が少ないため、1頭辺りの採餌範囲が広がっていると見るのが妥当なようでした。

で、解禁後、私がドンコ(オス、ハラ抜き20kg)を1頭と友人がハラ抜き45kgのオスを2頭獲ったので、その脂のノリを比較してみます。

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オス、ハラ抜き20kg

体重的に見ると、春に生まれて普通に順調に育ったドンコです。脂のノリもまあ標準。内臓脂肪もそれなりにありました。

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オス、ハラ抜き45kg

全く脂がありません。こんなイノシシはこれまで10年間狩猟をしてきて初めて見ました。骨格のサイズなどから見るに、普通に脂がのっていたらプラス10kgはあるはずの個体でした。こいつを解体した時は、今年のイノシシがみんなこんな感じなら、今期は猟はやめたほうがいいんじゃないかと思ったくらいでした。

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オス、ハラ抜き44kg

十分とは言えませんが、普通に脂がのっていました。しかも、このイノシシは上記の脂なしイノシシがいた場所のすぐ近所で捕獲されています。ということは、上記のイノシシがなにか特殊な理由(怪我、病気など)があって十分に採餌出来ていなかっただけで、他のイノシシはそれなりに餌は食べることが出来ているという推測が成り立つと思います。

まあ、贅沢を言えば、これからどんどん落ちるカシの実を十分食べさせて、それを脂に変えたくらいの12月中旬くらいに捕獲するのが一番美味しいかもしれません。
解禁日から普通に狙ってまだドンコしか捕れていない人間の言うセリフではありませんが・・・。

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冷凍庫整理のために、解体時の賄いとして供出された魚たち
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2010年11月19日

シカ一頭目

解禁4日目でシカも一頭目がワナにかかりました。
イノシシも通るけど、メインにはシカが通っているけもの道にかけていたワナだったので、まあ当然の結果でした。ただ、このシカが掛かった後にそのけもの道をイノシシがやってきて、シカを遠目に見ながら、普段通っていない笹薮の中を通って行った痕跡がバッチリ残っており、来る順番が逆だったらひょっとしたら、イノシシが先に掛かっていたかもしれません。

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地面はそんなに荒れていませんでした

角が一本角なので通常は1歳だと判断されますが、今回のは妙に体型も良くて雰囲気もオッサンぽかったので、ひょっとしたらもうちょっと年齢はいっているかもしれません。確か前歯を削ればその年輪で年齢が確定できるそうですが、まあそこまでやることもないですね。

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シカは威嚇してくることは殆ど無いです

今回のシカは、ワナが周りの細い木に巻きついていたので、ほとんど身動きできない状態になっていました。こういった場合はワナにかかった脚の肉もあまり傷んでいないことが多いのですが、それも解体してみないことにはわかりません。木に絡む前におもいっきり暴れて肩が脱臼のようになっていれば、肩甲骨まわりは結構血肉になっていることもあります。

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なんだか1歳にしては年寄り臭いんだけど・・・

まあとりあえずは、これでイノシシ、シカともに1頭ずつは捕れたのでよしとしましょう。11月中にもう何頭か捕れるでしょうか。この土日でもう少しワナを増やしたいところです。

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最近、見回り中によくリスを見かけます。真ん中らへん
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2010年11月18日

ドンコ解体

今期最初に捕れたドンコですが、内臓を抜いた後、一晩寝かせてしっかり冷やしてから解体しました。
一晩置いておくと、上にかぶせてあるシートなどにダニがたくさん付着するものなのですが、今回のドンコはずいぶんと少なかったです。昨年もダニのほとんどいないシカというのが一頭いて、ダニの多寡は何で決まるのかが最近ちょっと気になっています。

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このドンコはオスでした

イノシシの脂のノリは、絶命させた後に内臓を取り出す際にハラを裂いた断面でだいたい判断できます。今回は、まあドンコとしては普通な感じでした。分厚いところで脂の層が1cmくらい。

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ややピンクの脂は美味しいです

私が師匠から教わった解体の方法は、背割りといった皮を剥いて頭を落とした後のイノシシを背骨の中心で半分にノコギリで切断するというものです。屠場などでの豚の解体の手順と同じですが、他の地方では背割りをしないところも結構あるそうです。皮も剥かずに毛を焼くところもあれば、毛を剃るところもあり、解体はほんとに各地で色々な伝統があって面白いです。

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このサイズの背割りは簡単です

背割りしたイノシシは基本的にそれぞれを1枚の肉と見立てて、骨を抜いていきます。つまり、全て骨が抜けた時点で、2枚の大きな肉のかたまりができあがるということになります。あとは、それを牛刀で適当なサイズに切り分けていきます。今回はドンコなので、ロースト呼べるような部位はちょっとしかなく、基本的には、バラ、モモ、ウデ(カタ)、クビ、スネくらいのブロックに切り分けました。
あとは、背割りの前に切り落としてある頭部の頬肉などを削ぎつつ、タンも取り外します。

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骨を全部外したところ

1年ぶりの解体を終え、猟期が始まったことをようやく実感できました。

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解体の順番待ちの友人が獲ったイノシシ
posted by 豆狸 at 23:53| Comment(4) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月17日

狩猟解禁!イノシシ1頭目

今年も11月15日より当地では狩猟が解禁になりました。
15日からボチボチと目星を付けていた山にワナを仕掛けて回っているのですが、今朝見回ったところ最初の日に掛けたワナにイノシシが掛かっていました。

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右前脚にかかっていました

・・・が、ハラ抜き20kg程度のドンコ。リリースも考えましたが、そのポイントは複数のイノシシが来ていて、これからもワナを本格的に設置していく予定の場所だったので、色々な要因を考えて、結局仕留めることにしました。

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現場はけっこう荒れていました

一応、耳を掴んで抑えこんでから股間を確認したところオスでした。その猟場の個体群の維持・発展のため小さいメスはなるべく捕まえたくないので、ちょっとホッとしました。

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内臓を抜いてから洗いつつ冷やしているところ

その後、山から下ろして自宅でハラ込みで重さを測ったところ24kgでした。やはりハラ抜きで20kg強ってところでしょう。肉はまあ14〜15kg取れたら上出来ですね。

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ここに水をはって、ペットボトル氷をぶち込みます

さてさて、本命の大物イノシシはいつ掛かってくれるでしょうか。
posted by 豆狸 at 23:05| Comment(2) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月06日

2010年日本蜜蜂飼育まとめ

今春に6群捕獲して再開した日本蜜蜂飼育でしたが、なかなか難しく現時点で残っているのは1群のみという結果でした。今回は、その原因を書き記し、来季以降の糧になるようまとめてみます。

まず、2群は熊だと思われる野生動物にやられました。1群はアライグマではないかとも以前記事で書きましたが、2群目はコンクリートブロック3つ載せておいてものが軽々となぎ倒されていたので、やはり1群目も含めて熊の可能性が高いのではないかと考えています。これに関しては、鉄柵・電気柵などで囲うなどの対策が有効だと思われます。もしくは、ちょっと大きめの蜂小屋のようなものをつくるのもよいかもしれません。

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唯一残ったミツバチの群

次にスムシ。これは日本ミツバチの巣を食べる蛾の幼虫です。これに1〜3群やられました。数が確定していないのは、うち2群は、確認した時点で巣内にオオスズメバチが侵入しており、スムシによる逃去後にオオスズメバチが侵入したのか、オオスズメバチの襲撃で逃去した後にスムシ被害が拡大したのか、の判断がつきかねるからです。これに関しては、巣箱の蓋や丸胴と重箱の継ぎ目、底板の板の間や裏側などに隙間が多く、ミツバチは入れないけどスムシは生育できるような場所がいくつもありました。これがスムシの生育を助長したのは間違いなので、きっちりとした隙間のない巣箱を作る必要があります。あとは、底板の巣屑は定期清掃しないとやはりスムシを呼び寄せるのだと思います。対策としては、ゴキブリホイホイのようなものを設置して、産卵に来たスムシの成虫を捕獲している方もおられるようですが、そこまでする必要があるのかどうかはまだ判断がつきません。

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オオスズメバチとミツバチの攻防は激しいです

あとは、スズメバチ。キイロスズメバチは、巣の前をホバリングしてミツバチを一匹ずつ捕獲して巣に持ち去るだけなので、致命的なダメージはありませんが、その襲来が頻繁に行われるとミツバチの採蜜活動に影響が出るので、適宜捕獲などするのがよいと思います。で、問題のオオスズメバチですが、最後に残った1群が現在もその襲撃にさらされています。この1群とオオスズメバチの攻防はかなり長期化していて、巣内には20匹ほどのオオスズメバチの死骸がありました。これはミツバチが巣内に侵入したオオスズメバチを熱球で殺したものです。オオスズメバチが襲来するとミツバチは一切採蜜活動には出かけずに巣にたてこもるので、秋以降はほとんど出かけられず、新たな造巣・集蜜はほとんど出来ていない状況だと言えます。これの対策としては、事前のペットボトル誘引液による捕獲を強化する、スズメバチ捕獲器を設置する、8mm程度のメッシュで入り口を覆い、スズメバチが侵入できないようにする、見つけ次第捕殺する、などが挙げられます。これらを複合的に行っていくしかないかと思います。

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わずかに採れたハチミツ

以上、簡単にまとめました。全体として言えるのは、自宅群は今後飼育をするならば熊・野生動物対策が必須ということと、近所の山での飼育群は見回り・世話が十分にできなかったことによるスムシ・スズメバチ被害の発生という結果を受けて、自分の飼育できる蜂群数、飼育場所をきっちりと見極めることが重要だという事だと思います。
ちなみに、唯一残った1群から秋に若干の採蜜を行ないました。丸胴部分までしか巣がなかったので、巣板を2枚だけ切り取りました。そこから採れたハチミツは200cc足らず。順調に行けば一升瓶1本くらいは軽く採れるそうなので、全然ダメな結果でした。色々合わせたミツロウも全部で300g程度でした。これは来季の捕獲に役立てたいと思います。
あとは、残った1群をなんとか無事越冬させることに努力を払う必要があります。
ニホンミツバチに迷惑をかけ続けた1年だったように思いますが、来期以降はこれらの総括をもとに、自分にとってよりよい飼育法・飼育形態を確立していきたいと思います。

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このミツロウは来季の捕獲に役立てます
posted by 豆狸 at 06:21| Comment(0) | 養蜂日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする