このなめしにはミョウバンなめしは向かないとのことなので、タンニン、脳漿、油、燻煙などによるなめしを研究中です。

油なめしを終えた段階

燻煙なめし後、
で、今期の1頭目のメスジカの皮を油と燻煙でなめしたもので加工品を作りました。ちなみに、脱毛なめしはまだまだ実験中で、今回の革も1回油を入れて伸ばしただけなので、だいぶ硬い部分も残りましたが、お手軽なめしを第一に考えているのでそのまま燻煙して完成としました。
なめしに関しては、またもう少しデータが揃ってから記事にしたいと思います。

この鹿の皮を利用
今回作ったのは、剣鉈を入れる袋です。腰からぶら下げる時は袋は必要無いですが、カバンの中などに入れておく時に使うためのものです。この剣鉈は鞘が木でできていて先にも穴が開いているので、意外と水がしみたり土が入ったりしてサビが出てしまうのが難点でした。

この刃渡り7寸の剣鉈が

鞘ごと入ります
作り方はいたって簡単。サイズを測り、長方形に切って麻糸で縫うだけです。私がなめした鹿革は市販の牛皮などと比べると格段に薄いので、事前に穴をあけたりする必要もなく、普通に太めの針でぬうことができます。口を縛る部分の紐は、なめしがうまくいかなかった端の部分を細長く切ったものを三つ編みにして利用しました。人にプレゼントしたりするなら、この紐の先に鹿角のボタンでもつけるのでしょうが、自家用なので面倒くさいのでやりませんでした。

無事完成。製作時間は約2時間でした
ちなみに、今回なめした革は手足首の部分は事前に切り落として四角にしたものでした。で、今回の剣鉈袋を作るのに使った革はその約半分。これから考えると、普通に使えるカバンなどを作ろうとするならば最低でも2頭分の革は必要になりそうですね。
では、また何か作ったら記事にしたいと思います。