ただ、いざ解体を始めると夢中になって写真を撮るのを忘れてしまい、なかなか実現できずにいましたが、今回は人出が多くいたこともあり、写真を撮る余裕もあったので、それを掲載します。
以前の解体の記事は今から6年も前のものなので、その頃と比べるとちょっとやり方が変わったところとかもありますが、説明まで詳しくやる余裕がちょっと今はないので、各行程の写真と一言コメントだけ掲載したいと思います。
氷水につけて冷やしていたイノシシを吊り下げ、水を切ります。内臓は既に抜いてあります。
解体テーブルに載せたあと、四肢の内側に切れ込みを入れ、皮を剥きます。
イノシシは脂が大事なので、なるべく皮に脂が残らないように丁寧にやります。皮を引っ張りながら、肉と皮の角度が鋭角になるくらいでナイフを添わせるとうまくいきます。
脂に毛穴が残るくらいでいいです。たてがみ下の肩ロースのあたりは特に毛穴が残ります。
後ろ足で吊るして頭を落とし、そのあと背割りします。背割りをしないで解体する地域が多いようですが、私は師匠からこのやり方を習ったのでずっとこの方式です。ちなみに屠畜場の豚の解体はこの方法です。
ちなみに頭からはほっぺまわりの肉と舌が取れます。
真っ二つに割れました。テーブルに戻して、脚先を落とします。
内臓脂を撤去し、腹膜をめくります。
アバラに切れ込みを入れ、1本ずつ抜き取っていきます。
前脚の骨を抜いているところ。イノシシの場合は基本的に半身ごとにひとつながりの肉になるように骨を抜いていきます。
背骨が抜けました。
羽子板と呼ばれる肩甲骨が抜けました。肩甲骨は意外と外しにくく、今回もちょっと肉が残りすぎですね。
骨を全部外せたら、牛刀で部位ごとに切り分けていきます。
最後は真空パックして終了です。写真は内臓脂や端肉が写っていて美味しくなさそうですが、今回のイノシシは脂のノリはばっちりで大変上質なお肉でした。骨は頭骨も含め、解体参加者がスープを取るため持ち帰りました。