お久しぶりです。毎年この時期はブログ更新が滞りますが、1月の終わりで今猟期のわな猟を終えた後は、家の改築工事と薪割りに精を出していました。
急遽、我が家にやってきた養蜂セット
さて、ひょんなことから西洋ミツバチの飼育をすることになりました。知り合いの無農薬でハウス栽培をされている農家の方の花粉交配に協力するような形です。いわゆるポリネーションというやつです。これまでは農協からのレンタル巣箱でやられていたとのことですが、可能なら農地で通年飼育したいということで関わることになりました。なので、通常の養蜂とはちょっと異なる感じで、そもそもこれまでは日本ミツバチばかりで西洋ミツバチを飼ったことのない私にとっては手探りでのスタートとなります。
ビニールハウス内は昼夜の寒暖差や蜜源不足、単一作物の花粉で育つため栄養バランスが偏り病気になりやすいことなどミツバチにとってはマイナスの要因だらけです。また、ハウス外に出たものの巣箱に戻れない迷い蜂も発生します。お世話になっている養蜂家の方も「ハウスに置いたらまず採蜜は難しく、蜂は弱っていく一方だろう」とおっしゃっていました。今回一緒にやる農家さんのハウスは両サイドが基本的には日中は開放されているタイプなのでまだマシだとは思うのですが、こればっかりはやってみないとわかりません。
移動養蜂をされている養蜂家の方のお店
事前に巣箱を持ち込み、蜂群を2群入れて頂きました
あと、今回は採蜜もしたいということもあり、ハウス外にも1群置いて、2群飼育することになりました。これは素人の僕の不手際でハウス内の蜂群に問題が発生した場合の予備という側面もあります。ちなみに、養蜂家の方によるとそれぞれの巣箱の蜂がハウスの中と外で巣に戻れない場合、無理やり別の巣に戻れる場合があるとのことで、2群をハウスの内と外に置いておくのは意外といいかもしれないとのことでした。
1群はイチゴのハウス内に設置
もう1群はパイプハウスの隙間に設置
さて、蜂群を受け取った日のうちにそれぞれを事前に決めておいた場所に設置し、翌朝に巣門を開放しました。気温がまだ5度くらいだったこともあり、あまり蜂も騒がず順調な滑り出し。運搬時に潰れてしまったと思しき仲間の死骸をさっそく運び出したり、巣クズを羽ばたきで吹き飛ばしたりと仕事もすぐに始めてました。
で、気温のだいぶ上がった昼ごろにもう一度様子を見に行くと、ちょうど時騒ぎのタイミングでした。時騒ぎというのは内勤から外勤に代わったばかりの若い働き蜂が自分たちの巣の場所を覚えるために数十匹くらい巣の前のあたりで巣の方を向いてホバリングしている行動です。ま、今回は移動したばっかりなので古株の働き蜂も当然、巣の位置は覚え直さないといけませんが。
ハウス群、時騒ぎ中
屋外群も時騒ぎ
もうさっそく花粉集めをして帰ってきている蜂もいました。山吹色の花粉団子
こちらはグレーっぽい色の花粉団子。どんな花から集めてるのでしょうか
時騒ぎが治まってから、さっそく内検しました。ニホンミツバチでは使うことのなかった、面布や燻煙器を使って慎重にやりました。西洋ミツバチはニホンミツバチのように逃去はしないが、気性は荒いと言われています。運搬のために巣の蓋と巣枠は釘で固定されているので、それを釘抜きで抜いて、巣枠を持ち上げて1枚ずつ確認。それぞれ巣枠は5枚ずつでしたが、どれもたっぷりの貯蜜と順調そうな蜂児圏がありました。ちなみに、女王蜂は恥ずかしながら発見できず・・・。がんばって探したのですが、途中でだんだんハチたちがイライラしてきたので、初日から興奮させるのも良くないと判断し、諦めました。これは次回の内検時の課題です。
巣箱の中の様子。びっしりと蜂が付いています
とまあ、こんな感じで予定外に西洋ミツバチの養蜂が始まりました。今春はニホンミツバチの分蜂群捕獲も再開しようと思っていましたが、ちょっと両方に手を出すのは時間的に厳しいので、当面は西洋ミツバチ養蜂1本でやることになります。また、このブログでも経過報告をしたいと思います。