2016年03月31日

アサツキ

10年ほど前にとある山からアサツキを一株だけ庭に移植しました。それがいまでは庭のいたるところで繁茂しています。あぜ道なんかに生えているアサツキは栽培品が脱走したやつなのか元々自生していた野草なのか区別がつかないことが多いですが、このアサツキは山際に生えていたものなので野草なのだと思っています。

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ちなみに、元々自生していた山のアサツキ群生地は増加したシカにより壊滅しました

冬は地上部は枯れていますが、春先からぐんぐんと育ってきます。よくノビルと混同されますが、慣れてくると違いが分かるようになってきます。個体差がありますが、地上部はアサツキの方がピンと立っているのに対して、ノビルのほうがゴチャッとした感じです。また、ノビルがわかりやすい感じで一株になっているのに対し、アサツキは雑然と群生している印象です。で、引っこ抜くと根っこがアサツキのほうが細かく、ノビルは太い。また、鱗茎もノビルが丸く膨らんでいるのに対して、アサツキはシュッとしています。あと、アサツキの鱗茎は、時期にもよりますが茶色い皮が付いています。花の時期にも区別ができます。

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引っこ抜くとこんな感じです

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水場できれいにお掃除

10年間、植え替えや施肥なんか一切していないので、栽培品のアサツキなどと比べるとずいぶん小さいです。食べ方としては定番は酢味噌和えです。さっと湯がいて刻んでから酢味噌と和えるだけです。酢味噌は味噌、お酢、みりんを同量ずつくらい適当に混ぜ合わせて、好みで砂糖を足します。

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茹でるときれいな色になります

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アサツキの酢味噌和えの出来上がり


−関連記事−
◆アサツキに関する過去記事1
◆アサツキに関する過去記事2
posted by 豆狸 at 00:10| Comment(0) | 山菜・果実 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月22日

シイタケ栽培

昨年末、伐採を頼まれた木の中にクヌギがあったので、手頃な太さのものを15本ほどシイタケの菌打ち用に取ってありました。シイタケ栽培に使う樹種はコナラやクヌギが用いられるのが一般的です。これまでアラカシ、クリにも菌を打ったことがありますが、やはりコナラ、クヌギのほうがよく発生したように思います。

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ちょっと乾燥気味のクヌギの原木

原木を伐採する際は、本来はその木を伐倒したら、その場所で枝葉の付いた状態で1〜2ヶ月乾燥させたあとに玉切するのが良いです。これは、急激な乾燥と木口からの雑菌の侵入を避けるためです。ただ、なかなか頼まれた伐採などでは、そんなことはできないので、1mくらいの長さに玉切りして保存することになります。菌打ちまでの保存は林内に置いて雑菌を防ぐ作用のあるスギの葉などをかぶせておくのが良いとされています。なお、伐採の適期は秋から冬で、伐採時になるべく樹皮などに傷をつけないほうが良いです。

原木の準備が済んでいれば、菌打ちは秋から春頃まで可能なそうですが、私の場合は猟期のピークが過ぎ、時間の出来る2〜3月にやることが多いです。なので、原木がいつもちょっと乾きすぎている気がしていますが、それでもほとんどの原木からちゃんとシイタケは発生しています。

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定番の「森菌」と専用ドリルビット

さて、今回もいつも通りの「森菌」を使用しました。シイタケ以外にもナメコやヒラタケなど様々な種駒が販売されています。なお、市販されているシイタケ菌は何種類かあって、メーカーごとに種駒のサイズが違い、そのため菌打ちする際のドリルの直径も変わってきます。なので、それぞれ専用の種駒用キリが売られているので間違えないようにしないといけません。ホームセンターのキノコ栽培用品売場にキノコの種駒菌と一緒に売られています。専用のドリルビットは穴を深く開けすぎないようにストッパーが付いているのが特徴です。


シイタケ種駒【しいたけ種駒400個】


種駒用キリ【種駒専用キリ9.2mm・丸軸】

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種駒はこんな感じで菌が回ってひっついているのをほぐして使います

菌打ちは、原木にドリルで穴を空け、そこに種駒菌をつっこみ、トンカチでたたくだけの単純作業です。原木に空ける穴は、千鳥足の要領で空けていきます。ジグザグな感じです。横幅が5cm、立て幅が15cmくらいです。種菌をつっこむ際は、手をきれいに洗いましょう。椎茸菌はニコチンに弱いらしいので、特に喫煙者は念入りに。あとは、しっかり奥まで入るようにトントンたたくのみです。

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千鳥足状に穴をあけるというのはこんな感じです

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しっかり入るまでトントンたたく(写真はナメコの菌をケヤキに打っているところ)

菌を打ち終えたら、「原木」が「ほだ木」という呼び名に変わります。
で、そのほだ木を日の当たらない林内などに重ねておき、その上にスギやヒノキの枝などをかぶせて放置します。最初はびっしょり水をかけておきます。また、その後の天候を見て、最初の1週間は適宜散水します。スギやヒノキをかぶせるのは保湿の効果とともにスギやヒノキの葉の持つ殺菌作用が他の菌が寄ってくるのをさけてくれる意味合いもあるといわれています。この作業を「仮伏せ」と言います。この「仮伏せ」は湿度を一定に保ち、ほだ木にまんべんなく菌が回るようにするためのものです。

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仮伏せする場所に並べて散水

今回はとりあえずこれにて終了。原木15本に椎茸菌は800コマ使いましたが、ちょっと余ったくらいでした。
この後の工程としては、仮伏せが4月下旬に終了し、「本伏せ」を行います。本伏せも林内がベストですが、とりあえず直射日光が当たらず、風通しの良い日陰で、雨が当たる地面の上が最低条件です。林内に置けない場合は、よしずや遮光ネットなどでこの条件を作り出す必要があります。本伏せした場所でそのまま数年間管理してシイタケを収穫することになります。

さてさて、今回植菌したシイタケが発生するのは、2017年の秋の予定です。

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数年前に菌打ちしたほだ木から収穫。シイタケは春にも発生します


−関連記事−
◆干しシイタケの作り方

◆2006年菌打ちの記録
ほだ木伏せ込み(20060503) 初発生(20061015) 干しシイタケ(20061123) まだまだシイタケ(20070115) 今年も無事発生(20071114)

◆2008年菌打ちの記録
原木入手(20071024) 菌打ち・仮伏せ(20080308) 今年も豊作(20091021) シイタケ続々(20091118)
posted by 豆狸 at 21:25| Comment(2) | キノコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月19日

ヨモギ

春は山菜・野草の季節です。野山のいたるところでどんどん芽吹いてきて目が離せません。そして、山菜のお手軽な食べ方として天ぷらがあります。小さい山菜でも衣でかさ増しされ、さらに油が付加されるのでお腹もしっかりふくれます。
ただ、風味の弱い山菜だと、「確かにおいしいけど、これってどんな山菜でもおんなじような味なんじゃ・・・」となることもしばしばです。そんな時にヨモギのような独特の風味のある野草は重宝します。

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晩御飯用にヨモギを収穫

ヨモギは通常は新芽の部分を収穫しますが、春先は柔らかいので根本から茎ごと収穫できます。

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まるごと天ぷらにすると、出来上がりもきれいです

ヨモギは天ぷら以外にも様々な利用法があります。ヨモギ団子やヨモギ餅にするのもよいですし、乾燥させてヨモギ茶にすることもできます。沖縄などでは、汁の実にしたり炊き込みご飯に入れたりもします(フーチバーと呼ばれる沖縄のヨモギは、本州で生えるものよりも苦味が少ないそうですが)。

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湯がいて、刻んで、すり鉢で潰して・・・

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ヨモギ団子の出来上がり

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あんこを中に入れるのがめんどくさかったので、上から掛けました(笑)

さらにヨモギは食べるだけでなく、乾燥させて保存しておけば入浴剤にも使えます。鍼灸で使うモグサもヨモギから作りますね。
ヨモギ茶や入浴剤として使ったあとの出がらしは、鶏小屋に放り込んでおけば、綺麗さっぱりニワトリたちが食べてくれます。
なにかと使い勝手の良いヨモギは野草の中でも独特の存在感があります。

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冬に獲ったワカサギと春にどんどん発生している原木シイタケも一緒に天ぷら

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ワカサギは子持ちでした


−関連記事−
◆ヨモギ茶
posted by 豆狸 at 09:47| Comment(2) | 山菜・果実 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月17日

各種キノコ種駒菌と菌打ち道具

キノコの種駒と菌打ち道具販売ページの自分用メモです。やり始めた頃はいろんなキノコの種菌を探して近所のホームセンター巡りをしましたが、結局インターネットのほうがいろんな種類が入手できるようです。
ここでは、いわゆる“森菌”を紹介していますが、シイタケやナメコなどは他にもいろんな会社が種駒菌を販売しており、要注意なのは、販売している会社によって駒の直径が違うということです。なので、違う会社の種駒を使う場合は、そのサイズにあったドリルビットを使わないといけません。今回紹介しているのは森菌なので、9.2mmです。


シイタケ・ナメコの種駒菌


シイタケ種駒【しいたけ種駒400個】


ナメコ種駒【なめこ種駒400個】


原木キノコ菌打ち用ドリルビット


種駒用キリ【種駒専用キリ9.2mm・丸軸】


種駒用キリ【種駒専用キリ9.2mm・六角軸】


その他のキノコの種駒菌


ヒラタケ種駒【ひらたけ種駒400個】


クリタケ種駒【くりたけ種駒400個】


キクラゲ種駒【きくらげ種駒100個】


ムキタケ種駒【むきたけ種駒100個】


タモギタケ種駒【たもぎたけ種駒100個】
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2016年03月15日

ノビルの甘酢漬け

春なのでノビルを収穫しました。鱗茎が太ってくるのが3〜5月くらいなので、これくらいの時期からがシーズンです。どこにでも生えている野草ですが、生えている場所を見つけたらだいたい群生しています。

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ノビルの群生地

ノビルというと味噌漬けが有名ですが、甘酢漬けもおすすめです。らっきょうの甘酢漬けのような感じになり、カレーにもよく合います。

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水道でざっと洗って大きな鱗茎を選別します。現地で時間がある時は、その場で大きい鱗茎のものだけ抜き取り、あとは埋め戻しておくのが良いです。

以下、レシピです。

1.ノビルはビニール袋に入れて塩でもんで数時間放置。これで薄皮もとれるし、一石二鳥です。塩をふって一晩おいておいてもいいです。

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きれいに処理した鱗茎。白い茎の部分もある程度残します

2.それを水洗いし、水気をしっかり拭き取ります。で、甘酢に漬けたら仕込み終了。冷蔵庫に保存しましょう。1週間くらいでおいしく食べられるようになります。
甘酢の割合は今回は水2:お酢2:砂糖1と塩一つまみとしました。この割合は好みですが、水をいれるので必ずひと煮立ちさせましょう。

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こんな感じで瓶詰めして完成。これで一株分です。

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この水道のそばでいつも処理をするので、こぼれた鱗茎からノビルがあちこちで生えています


※当記事は2006年3月6日投稿の記事のリニューアルです。
posted by 豆狸 at 19:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 山菜・果実 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月11日

フキ味噌

今春は、山菜全般が早いですが、フキノトウももう開花し、だんだん薹が立って来ました。これくらいになってくると、天ぷらにするとちょっとボソボソするので、ベーコンなんかと一緒に炒めものにするか、フキ味噌にするのがおすすめです。

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花が咲いたフキノトウ

今回は、10個ほど収穫してフキ味噌にしました。一般的にフキ味噌と呼ばれますが、正確にはフキノトウ味噌です。
以下、そのレシピ。

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フキノトウ収穫

1.まずは採ってきたフキノトウを洗って、汚れてる葉っぱなどを取り除きます。
まだ開いていないものはアクが抜けにくいので、半分に割ります。それを軽く塩ゆでしてアク抜きし、茹で汁を捨ててから冷水にさらします。
これはかなりしっかりアク抜きをする場合で、熱湯を使わず、採ってきたものを一晩冷水に漬けといてもいいです。さらにフキノトウの苦味がしっかり味わえるフキ味噌にするなら、このアク抜きの工程は飛ばしても良いです。

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アク抜きをすると、水が茶色くなります

2.次にその水を切り、細かく刻んで、炒めます。使う油は好みです。サラダ油、ごま油、バター、猪脂、なんでもいいです。動物性の油を使ったほうが、肉味噌っぽい風味が出るので、今回はバターを使いました。
で、しんなりしてきたらそこに料理酒、みりんを投入し、砂糖、味噌を好みの割合で溶かし入れます。分量は適当です。

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これくらいにすると苦味はだいぶ抜けます

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刻むのは適当に

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調味料を投入

3.で、水気がとんだらできあがり。熱いうちに瓶やタッパーに移して保存します。冷蔵庫に入れて数週間は大丈夫です。フキ味噌は基本的には白いご飯と一緒に食べるものですが、焼いた肉と一緒に食べたり、トーストに塗って食べるという人もいるそうです。
今回のレシピだと子どもでも食べられる苦みの少ないフキ味噌になります。

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これでほぼ完成

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白いご飯と一緒に食べましょう


※当記事は2006年2月28日投稿の記事のリニューアルです。
posted by 豆狸 at 19:11| Comment(4) | TrackBack(0) | 山菜・果実 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月03日

2015年度養鶏まとめ

さて、全然書いていなかった養鶏の記録ですが、久しぶりに。
2012年に再開した庭先養鶏ですが、その時から飼いはじめたメンドリは今春で5年目になりますが、4羽が元気に暮らしています。卵を産むペースはだいぶ落ちましたが、今冬に換羽していたようなので、春からはまたのんびりペースで産んでくれるのではないかと期待しています。

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暖かい時期はそこそこ産んでました

ちなみに、4年目だった15年の春頃に産卵数を調査した時は1ヶ月で平均して2日に1個くらいのペースで産んでいました。一般の養鶏場ではとっくに廃鶏になっているような歳ですが、自家用で飼う分には十分です。当面の我が家の方針は、卵を産むペースがさらに落ちたり全然産まなくなったとしても、廃鶏にして食肉にするというのはやらないことになりました。子どもたちにとって半分ペットのようになっているので、無理に食べる必要もないという判断です。たくさん卵を産んでくれてありがとうということで、老後を過ごしてもらうプランです。

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砂浴びをするメンドリたち

ただ、これまでのニワトリたちの産卵ペースが落ちてくると卵の自家消費分が足りなくなりますので、2015年度は3羽新しくヒヨコを導入しました。いつもお世話になっている養鶏場から譲ってもらいました。

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養鶏場の見学

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この中から3羽いただきました

3羽のヒヨコは順調に育って、秋には卵も産み始めてくれました。その後、残念なことに1羽が事故で死んでしまい、現在は2羽となっています。若いので産卵ペースはたいへん順調で、1羽あたり3日に2個くらいのペースでしょうか。

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増築したヒヨコ用の小屋

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2015年春にやってきたひよこたち

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産卵も無事にスタート

あと、2015年度はニワトリたちのエサの米ヌカを狙って、イノシシが鶏小屋に何度も侵入するというトラブルがありました。これまでは一度もそんなことはなかったのですが、新たに増設した屋外の運動場スペースで子どもたちがヌカを撒いていたのが原因と考えられます。運動場は、裏山に放して1羽キツネに持って行かれた教訓から新設したものです。
おかげでワイヤーメッシュを使って鶏小屋を補強するはめになりました。これまでは、イタチやキツネの対策はしていましたが、イノシシ対策までしないといけないとは思いもよりませんでした。ちなみに、鶏小屋に侵入したイノシシは、ニワトリには一切興味は内容で、ニワトリたちは無傷でした。

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新たに作ったニワトリたちの運動場

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裏山に放していた時よりも子どもたちとのふれあいが増えました

こんな感じが今の庭先養鶏の状況です。若鶏が2羽になってしまったのだけが誤算なので、来春くらいにはもう一度数羽ひよこを導入する必要があるかもしれません。
posted by 豆狸 at 06:14| Comment(2) | 養鶏日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする