ちなみに干物の作り方で一夜干しと天日干しというのがありますが、今回は一夜干し。一夜干しはまあ基本的には日に当てず、一晩干してまんべんなく乾かすというもの。天日干しは日光にさらして内部が柔らかい状態で表面を乾かすというもの。天日干しの方が表面温度も上がり、旨味も増すと言われています。ただ、干し加減が難しいのと、鮎くらいのサイズだと数時間くらいで回収しないといけないので、つきっきりの世話が要求されめんどくさいので、たいがいは一夜干しにします。
鮎釣りなどでは、釣った鮎をその場で開いて暑くなった岩の上に置いて即席干しをしたりもします。
以下、鮎の一夜干しの作り方。
1.まず、鮎を背開きにします。頭の後ろくらいから刃を入れて、背骨に沿って尻尾まで開きます。そのあと、頭も半割にします。この際に上唇の先をつなげておくと干物の形がきれいになります。

刃物は小さめの薄いものが便利です
2.次に内臓を取り除きます。今回は、贈答品のため、普段はそのままにしている背骨も取り除きました。肛門周辺に腸などが残らないように気をつけましょう。

内臓もウルカ・背骨も骨せんべいに利用できます
3.内側を洗います。鮎は体の内側に黒と銀色の膜みたいなものがあるので、それをこすり落とします。ただ、あんまりこすると脂が落ちてしまう気がするので、ほどほどに。

エラも取っておくのがよいです
4.10分ほど立て塩をします。海水くらいの濃さの塩水につけるということです。ここに少量の日本酒やみりんを加えても良いです。

塩水の濃さはなめて確認します
5.取り出したら、タオルなどで水気を拭き取り、干し網に並べていきます。身の部分を上にしないと干し網に貼り付くので要注意です。

重なるとひっついてしまうので、きっちり離しましょう
6.一晩干したら完成です。この日は湿気が多かったので、用心のため扇風機をそばで回しておきました。

きれいにパックして冷凍保存が確実です