2009年03月03日

消し炭作り

今の家に引っ越して、薪ストーブを導入した時に実家から持ってきたものに斧と炭壷(火消し壷)がありました。斧のほうは、すぐに利用できたのですが、炭壷のほうは、室内で熾きを取り出すのが危なっかしくて利用せずに倉庫でほこりをかぶっていました。

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銅製の炭壷

が、昨年ようやく薪風呂が完成した結果、炭壷は現在大活躍しています。
炭壷は、一般的な呼び名の火消し壷からもわかる通り、火を消すための壷です。どういう火を消すかというと熾き火の火を消すのです。

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最初はめらめらと燃えています

お風呂を焚いて、ちょうどよい湯加減になった時、その時点できっちりと薪が燃え尽きていることはまずありません。焚き口の中をのぞき込むとたいがいは炎はもうあがらず、熾き火になった薪が赤くチラチラと光っています。それをそのまま置いておくとお風呂を無駄に温めることになってしまい、もったいないです。

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お湯が沸いた頃には熾き火に

そこで、その熾き火を火箸で取り出し、炭壷に入れるのです。炭壷は空気が遮断されるように出来ているので、その熾きは、それ以上燃え続けることが出来ずに消えてしまいます。こうして出来たのが消し炭(空消し)です。この消し炭は、翌日お風呂を焚く時に取り出して、消し炭袋に貯めていきます。

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蓋をしたらすぐに消えます

消し炭は、本物の炭のように長持ちはしませんが、火付きがよくて重宝します。なので、炭火をおこす際の着火材のように利用できて便利ですし、ちょっと魚を焼いたりする程度であれば、充分普通に炭としても利用できます。
意外と便利な消し炭が生活の一部として作れるようになったのは、大変うれしいことです。

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普通の炭と比べるとずいぶん軽いですが
posted by 豆狸 at 23:42| Comment(4) | TrackBack(0) | 薪生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なんと、消し炭に炭壷!

子供の頃(半世紀程前)の田舎では何処の家にもありました。我が実家のは径30センチ高さ40センチ程のねずみ色の焼き物でした。“熾(お)き”などと言う言葉も聞くことがなくなりましたね。

山仕事グループでドラム缶窯での竹炭焼きをやることになってリーダーとして準備を進めています。これは私が出来るからではなく、やりたいと言ったが為で、技術サポートは別にいて色々勉強しています。

そろそろ暖かくなって薫炭焼きの季節ですね。匂いが思い出されます。ただ、今はそんな事はしなくなりましたが。
Posted by メイウェンティ at 2009年03月06日 13:56
メイウェンティさん、こんばんは。

炭焼きよいですね。私もドラム缶簡易製炭を知り合いの林業家の方から教わったりもしていますが、自分一人ではやったことはありません。時間がある時に裏山でやってみようとは思っているのですが。

薫炭焼きはこの季節ですか。私の実家では、秋にやっていたように思うのですが。何か時期が関係あるのでしょうか?ご存じでしたらお教え下さい。
Posted by 豆狸 at 2009年03月08日 23:34
薫炭焼きを春にやることにそんなに大きな理由はありません。

秋にやらないことはないのですが、春が主です。その時期は乾燥していて出来上がり時間が早いということと、使うのが水田、畑の春耕のためなのでその前のあまり忙しくならない時期に作るからということです。

今は殆ど「はい木炭」を購入して使っていますが、一昨年は一部を薫炭を焼いて使いました。 (弟 談)
Posted by メイウェンティ at 2009年03月10日 23:34
なるほど。
たぶん私の実家の場合は、裏作でイチゴを植えたりしていたので、そのために秋に作っていたのでしょうね。
また、いろいろ教えてください。
よろしくお願いします。

Posted by 豆狸 at 2009年03月12日 22:42
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