2009年11月19日

猟場でのにおい対策

今日、山に見回りに行くと一箇所、シカが掛かってそこそこ暴れたあと、脚からワナが抜けて逃亡した跡がありました。一瞬イノシシだったらショック!と思いましたが、その暴れ方、残った足跡、ワナに付着した毛などからシカだとわかり、ホッとしました。
逃げられた原因は、ワナの係りが浅かったためだと思われます。今期は錯誤捕獲を避けるために、締まり防止金具の位置を結構厳しく設定しているので、今後も小さめのシカやイノシシだと今回のような状況では脚が抜けてしまうこともあるかもしれません。まあちょうどリリースの手間が省けるので、これくらいの設定が良いのかもしれません。

DSCF1350.jpg
林業用のネットにシカが絡まって死んでました

さて、今回はにおいの話の続きで、猟場でのにおい対策です。

前回のようにがんばってワナ自体のにおいを消しても、現場に残るにおいというものがあります。
ひとつは、私が使っているタイプのワナは仕掛けるために10cm程度は穴を掘らなくてはならず、その際の木の根が切断されたにおいなどが
あります。イノシシはもともと土を掘り返したりして、ミミズやヤマイモなどの餌を探す動物なので、こういったにおいには特に敏感だと考えられます。たまに鼻で掛かるイノシシがいますが、それはそういったにおいにつられてワナの穴に鼻を突っ込んだ結果だと思われます。ただ、そういったにおいを警戒するイノシシもいるわけで、それを嫌がって穴を掘らないタイプのワナを使用する猟師もいます。
これについては私は基本的にはあきらめていますが、毎年使っている猟場の穴などは何年も使っているものがあり、それを使う場合は比較的こういったにおいは少ないだろうと思っています。

DSCF1337.jpg
においは目には見えません

ふたつめは、人間自体のにおいです。一箇所のワナを仕掛けるのに15分くらいはかかりますので、それくらい人間が滞在しているとにおいもしっかり残ると思います。警察犬が山を逃げた人を追跡する映像を見たことがありますが、そこでは、ほんとに人間が歩いたとおりのルートを追跡していました。なので、犬よりも嗅覚が鋭いといわれるイノシシがそのにおいを感づかないはずはありません。
これの対策としては、ワナをかける前日は風呂で石鹸を使わないだとか、タバコを吸う人は1ヶ月前からやめるとか、色々言われています。ただ、これに関しても絶対ににおいは残ると思うので、私は猟期の前から頻繁にイノシシのけもの道を歩くようにしています。そうすることで、イノシシが私のにおいに慣れてくれるのを期待するわけです。私が通った道を翌日にイノシシが普通に通るようになれば、イノシシは私のにおいに対して警戒しなくなっていると判断できると考えています。

ただ、これらは前回のワナ自体のにおい以上に、ひと雨降ってくれたらだいぶ解消されるにおいだと考えられるので、そんなに神経質になることはありません。

PB190549.jpg
冷凍庫を整理して、去年のイノシシの骨でスープを

PB190551.jpg
猟期前にやっておけって感じですね


posted by 豆狸 at 22:45| Comment(10) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ああ〜。。始まりましたね〜!
山の画を描きながら あの獣道を思い出してます。
なんとも言えないあの感じが伝わってきてどきどきしますね!
Posted by マンガ家 at 2009年11月21日 17:44
今晩は。
匂い消しは道具は兎も角、罠設置場所の匂いは消しようがないですね。自分達も穴を掘るタイプですのですが極力手袋をはめ又獣道を踏まないように作業します。杉の葉や特に朴葉でカモフラージュします。雨降りを待つしか効果的なものは無いと思いますが、ハンターが出没するようになると動物の動きは活発になるので猟のすみわけが出来ておればあまり気にしても仕方が無いと思います。尚19日に今期初めての猟がありまして雌猪13貫くらいでしたので幸先は良いかと期待してます。又地形にもよるでしょうが山の奥と言うか上のほうが大きな獲物がかかる割合が多いのではないでしょうか。田圃の防御網にかかるくらい鹿は相変わらず多いです。今期は猪狙いで行きたいです。
Posted by topsyurei at 2009年11月21日 21:21
マンガ家さん、こんにちは。
先ほど記事に書きましたが、今期は致命的な失敗をしてしまいました。今日から仕切りなおしですが、この出遅れを取り戻すのはなかなかたいへんそうです。
いやはや、猟ってやっぱり難しいですね(自分がまぬけなだけですが・・・)
Posted by 豆狸 at 2009年11月22日 16:30
topsyureiさん、こんにちは。
そちらは、けもの道は歩かない主義ですか。私は師匠から、「けもの道以外を歩いたほうが現場が荒れるので獲物が警戒する」と言われたことがあるので、もっぱらけもの道を歩いています。
これはたぶん、山の斜度や歩きやすさにも寄るかもしれません。平坦な地形だとけもの道以外を歩くのも容易ですが、ある程度斜度があったり、ヤブがきつかったりするとけもの道以外は歩けないという場所もあると思います。

しかし、13貫のメスイノシシとは大変うらやましいサイズですね。こちらは記事にも書きましたが、散々な出だしです。
山の奥のほうが大きい獲物がかかるというのは、これまでの私の経験ではあまり関係がないように思います。それもその山の地形や生息数など、さまざまな要因があるでしょうから、一概には言えないとは思いますが。

そちらもシカが多いんですね。当地もシカがどんどん増えていて、如何にその状況の中でバランスよくイノシシも獲るかというのが大変難しくなってきています。
Posted by 豆狸 at 2009年11月22日 16:40
はじめまして。
僕は山梨の富士山の麓で今年から罠猟を始めました。解禁前の1ヶ月はたくさん来ていた鹿や猪がすっかり下草や低木の葉を食いつくしどこかへ行ってしまいました。
このあたりは罠猟にも縄張りがあるので新米は近場の狭い猟場です。。

くくり罠もエサなどを撒いておびきよせるのもありなんでしょうか?
Posted by 山犬 at 2009年11月26日 21:00
山犬さん、はじめまして。
コメントありがとうございます。

獲物は季節ごとの餌場の違いで行動パターンもずいぶん変わりますので、いまどこを餌場にしているか見つけられるとよいですね。

ワナ猟のなわばりですが、すでに他の罠師が入っている山には基本的に入らないのが礼儀だと思っています。何年かやっているうちに誰も入っていないよい山が見つかると思いますよ。猟師も高齢化で年々減っていってるのが実情ですし。

あと、餌に関してですが、一つ前の記事のコメント欄にも書いたのですが、私は師匠が餌を使わない主義の人だったので、一切使いませんが、罠師のなかには餌を使う人もいます。これはどちらがよいとかではなくて、どちらかというと趣味の問題だと思います。
Posted by 豆狸 at 2009年11月27日 02:07
ありがとうございます。
いろいろ試行錯誤してみようと思います。

早く初の獲物に出会いたいです。

またコメントを寄せさせていただきます。
Posted by 山犬 at 2009年11月28日 20:44
a
Posted by 亀 at 2011年08月06日 17:01
お久ぶりです
Posted by 亀 at 2011年08月06日 17:04
亀さん、ご無沙汰です。
今年は熊対策が十分に出来ず、ミツバチは一旦お休みしてます。そちらはいかがですか?
Posted by 豆狸 at 2011年08月19日 07:08
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。