2006年04月20日

アナグマとタヌキの話

コメントでムジナの話が出たので、ちょっとこの項目を書き足そうかと。
前回も書きましたが、タヌキとアナグマは地方によってそれぞれがムジナ(狢)と呼ばれ、しばしば混同・区別されてきました。

大正時代には、「たぬき・むじな事件」という裁判まで起きました。これはある人がタヌキ猟期外にタヌキを捕ったのですが、それを猟期外捕獲だと訴えられた際に、「自分が捕ったのはムジナであってタヌキではない」と主張したという話です。当時タヌキとムジナが同一だと知ってるのは専門家だけだったため(これはほんとかどうかはわかりませんが)、その識別は困難とされ無罪になりました。

また、これは何かの書物で読んだ話ですが、ある人がタヌキを捕って、山に住んでいる知り合いに連絡したところ、それはぜひタヌキ汁にしようということになりました。で、いざそれを届けてみるとその知り合い曰く「これはタヌキじゃなくてムジナじゃねえか。こんなの臭くて食えないよ」。これはアナグマがタヌキと呼ばれ、タヌキがムジナと呼ばれていた例です。

で、実際今年は同じ日に両方捕れたので食べ比べてみたのですが、まずは脂ののりが全然違う。タヌキも越冬前にはずいぶん体重が増えると言いますが、下の写真のように全然体型が違います。

タヌキとアナグマ.JPG
上がタヌキで下がアナグマです

この脂が、冬場の重要な栄養源として山村では重宝されたのではと思います。熊の脂がよく軟膏として使用されますが、同様に使用できると思います。私がアナグマの脂を火にかけて、保存してあるものは頂き物の熊の脂とほとんど変わらない感じですので。また、解体した時にその脂で火がつくか実験してみましたが、ちょこっとの溶かした脂で数時間は燃え続けていました。

アナグマ解体.JPG
脂たっぷりのアナグマ

で、食べた感じは、アナグマは臭みはほとんどなくイノシシよりもやわらかく豚みたいとの評判でした。それに対し、タヌキはとりあえず、臭い…。
作家の椎名誠の本の中でタヌキの肉の臭いを消すにはワラにくるんで土に埋めるという話が出てきますが、この時はそこまでしようとは思いませんでした。

アナグマは数世代にわたって同じ穴で共同生活するそうで、居間や寝室などいくつも部屋をもっているそうです。なので、もう1頭くらい捕れるかと思いましたが、その後は捕れませんでした。






posted by 豆狸 at 22:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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