2010年12月23日

獲物の冷却

最近は血抜きして内臓を出した獲物を水に浸けることが多いです。これまでもよい水場のある猟場ではそのようにしていましたが、今期からは大きいプラ舟(縁日の金魚すくいなどで使っているようなもの)を利用して、自宅でも水に浸けています。

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猟場のきれいな沢に浸けるのがベストです

その目的は、
・急速に肉を冷やすこと
これまでは、ある程度水道水をハラの中に貯めて冷やしてから腹の中やモモの間など周囲に冷凍したペットボトルを置いて、シートをかけていましたが、それよりは水に浸けてその水にたくさんのペットボトル氷をぶち込むほうが確実に早く冷えます。
・血抜きをより円滑にすること
山で頸動脈や心臓周辺の動脈を切ることでかなりの血抜きは済んでいますが、水に浸けることで血管の切断面で血が固まって血が抜けなくなることを防ぎ、また冷却の過程で収縮した血管から残った血がさらに押し出される効果があるのではないかと考えられます。
・1晩、2晩置いてからの解体も可能
これまでもイノシシなどは1晩置いてからの解体が基本でしたが、日中に気温が上がるとまわりを氷で囲んでシートをかけているとは言え、冷やしきれていない部分の肉質の劣化が気になりました。それが氷水に浸けておくことでだいぶ解消されました
以上の3点です。

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4頭目のシカは当歳のオス

逆にデメリットとして、水に触れる部分の肉がやけたような状態になり、劣化するというのがあります。腹の切断面などはもともとある程度解体時に除去するので問題ないのですが、それ以外で直接水が触れる部位に下バラの部分とヒレ肉があります。下バラはしっかりした膜で腹腔と区切られているので問題ありません。ただ、ヒレ肉は直接水に触れるため劣化が避けられません。なので、最近はハラ抜き後、あら熱を取った段階でヒレ肉だけは先に抜いてしまうことにしています。そうすることでこの問題はだいたい解決です。
あとは、頚動脈を切った傷跡などから水が肉と皮の間に入ったのではと思われる現象がシカの時に何度かあり、これについては今後の検討課題です。その時の外気温などの状況を判断して、十分に冷却出来たと判断したら、水から上げてこれまでの冷却方法に戻すということも考えられると思います(今は解体の30分ほど前に吊り下げて水切り)。
あとは、水に浸ける前に毛や脚先をかなり丁寧に洗わないと腹腔内に土や砂が入ってしまうので、これは徹底しなければなりません。

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ここ2日で友人のもあわせ3頭のシカを解体しました

こう書いてみると、この方法がベストな方法ではないようには思えますが、現在の状況ではよい肉質を保つためによりましな方法ではあると思います。特に最近は解禁直後などは気温が高いことが多く、獲物の冷却は結構重要な問題になってきている気がします。そのまま吊り下げておける冷却室でもあればいいんですけとね。


posted by 豆狸 at 20:28| Comment(0) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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