2013年02月16日

年明けのオスイノシシ

猟師生活12年目にして、とうとう発情期のデカいオスを捕ってしまいました…。
ハラ抜き58キロ。よく肥えた秋なら80キロはありそうな骨格。年明ける前に捕りたかった個体。この時期のオスイノシシは臭いが出てしまっています。

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骨格は大変大きかったです

年明けからバタバタしていて、前日に2丁だけ鹿狙いでわなを再設置したところ、いきなり次の日にオスイノシシが掛かるとは正直考えていませんでした。しかし、発情期で集中力のなくなっているオスの存在をもう少ししっかりと意識すべきでした。

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典型的なこの時期のオスの体型

捕ったイノシシに失礼なので、あまり失敗としては語りたくないですが、年明けから忙しすぎて、山の状況を充分に観察できていなかったことがこの結果につながったのは間違いありません。
前日にオスの存在は確認していたのですが、それより前の数日間は山に入っていなかったので、その以前の行動がしっかり把握できておらず、年初くらいの登場頻度であると考えていました。
オスイノシシの頻繁な行動を確認していれば、メインロードのわなは引き上げて、鹿道に限定したわな展開を行うなどの対処は可能だったはず。

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立派な犬歯

今後もいろいろと雑事が入っているので、今期のわな猟の継続はやめた方がいいと判断してこの日にわなを撤収。責任を持って山に入れないのだからやむを得ません。今季のわな猟はこれにて終了です。イノシシ3頭、シカ7頭で数字だけ見れば例年並みですが、イノシシの成獣3頭というのはこれまでにはなかったことです。

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尻まわりに何カ所も他のオスにやられた喧嘩傷がありました

ま、本来の猟期はどうせ2月15日で終わりなので、集中力も切れつつあったんだとも思います。これからは今回のイノシシをいかにおいしく食べられるか、加工や調理法を研究したいと思います。実際においのあるイノシシを捕ったのは初めてなので、これもいい経験と考えるしかないですね。ちなみにこの時期のオスだけに体中に他のオスとの縄張り争いで付いた喧嘩傷があり、一箇所は5cm以上の深手でその辺りの肉は腐敗していました。野生の世界もなかなか大変ですね。あと、当然、上体の皮下脂肪は鎧化しており、そのあたりの皮剥ぎには結構手間取りました。

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傷ついていたところは膿んでいて肉が傷んでいました

ま、とりあえず今期も怪我なく猟期を終えられてよかったです。あとは春までに燻製や薪割り、家の補修などたまった仕事をこなしていこうと思います。
posted by 豆狸 at 23:59| Comment(22) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは!

猟期終了お疲れさまでした。
臭いのある時期の個体ということですが、ジビエ料理を世に浸透させていくにはその辺りの克服する料理法も課題ですね。


豆狸さんは今年は鴨猟には参加しないのですか?
Posted by 猪鹿町 at 2013年02月17日 08:16
初めまして。
「ぼくは猟師になった」を読んで、将来ぼくもイノシシを獲って食べてみたいな、と思っている都会っ子中学生です。
罠をしかけたとき、周辺に発酵しかけた糠をまいておけば、罠などの匂いもごまかせるし、たとえイノシシが罠などに不信を抱いても糠の誘惑に負けて近づいてきて、足をくくれるのではないですか?糠を誘引の餌として使った方がより獲れる確率が上がるのではないですか?
あと、マメダさんはどうして銃を使わないのですか?その方が止めさしが楽だと思います。銃なしの止めさしは危険で怖そうです。
Posted by ko at 2013年02月17日 08:50
お久しぶりです。と言いましても2回目の投稿です。わな猟資格を取得して、予定外の結婚、家を購入とドタバタして一度も猟には入っていません。今年の12月に軽トラを購入するので多分来年一月から猟が出来たらいいなと思っています。そこで一つ訊きたいのですが・・。スプリング式の罠を豆狸さんはどの様に作成しているの知りたいです。若しくは最初に市販の罠を購入して参考にした、或いは参考にするならここが良いのではないかと思う会社があれば教えて頂きたいです。

それと「クローズアップ現代」なかなか良かったです。
Posted by 猟師の卵 at 2013年02月17日 16:59
狩猟はやりませんが、凄い記事だと思います。
特に3番目の写真、噂には聞いておりましたがイノシシの牙がこれほどとは、友人に歩き遍路をやっているものが居りますが、山でテントを張ったところ夜中にイノシシに、キバでテントを裂かれたとの事ですが、この写真を見て納得です。
Posted by 金比羅天狗 at 2013年02月17日 20:53
豆狸様。
こんばんは。
猟期終了お疲れ様でした。私も今期は無事故で終了しました。
二年目の今期は合計5羽捕獲しました。
鹿と猪は後一月猟期がありますが、獲れた後の事を考えると中々手が出ません。実際今期にチャンスはあったんですが後の事を考えると自信がなくて発砲しませんでした。
また来季に向けて射撃訓練開始です。
Posted by tsun at 2013年02月17日 21:30
僕の友人がランニング中、イノシシに追いかけられたと言っていました。こんなのが迫ってきたらと思うとゾッとします。
Posted by 鵺 at 2013年02月17日 23:25
筋肉に殺気がみなぎってますね〜。
厳つい。。

豆狸さんの自然や猟に対する姿勢が伝わる文章にまた感銘を受けました。

今期の猟期の記事もとても楽しませてもらいました。
ありがとうございます。

Posted by マンガ家 at 2013年02月18日 10:52
こんにちは。猟期お疲れ様でした。
たった二丁の罠に掛かるのもすごい確率ですね。鹿も猪も猟期に発情期が重なるのは辛いものがありますね。
よほど獣道の見切りができないと掛かってほしくない獲物が掛かってしまいますし、あまり大きい獲物はリリースするのも無理ですし。
山の中では鹿、猪の足跡の区別もしっかりつかない未熟者かつ独学なので、今回の豆狸さんの記事の様なことは私としても何度か経験することなのかなと思いました。
Posted by 小金屋 at 2013年02月18日 11:53
豆狸さんの山への想い、動物への想いが伝わってくるようでとても気持ちが良かったです。
僕もそこまでの意識を持って猟と向き合いたいなと思いました。
ありがとうございました。
Posted by yosuke at 2013年02月19日 06:56
ダニ媒介感染症に気を付けて下さい。
Posted by ボヤッキー at 2013年02月19日 13:44
猪鹿町さん、こんばんは。
今回のイノシシ、解体に参加した人たちにお肉を持って帰ってもらい、それぞれで食べてもらいましたがあまり臭くないという評価が帰ってきました。実は私はまだ食べてないのですが、確認しないといけまえん。ま、あまりにも臭い臭いと言ったから、そのギャップでそう感じただけかもしれませんが。

あと、カモ猟はなかなかタイミングが合わずでした。
Posted by 豆狸 at 2013年02月20日 22:05
koさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。

わなもそれぞれのやり方があり、餌で寄せる方法で行なっている人もいらっしゃいます。ただ、私の場合は、それよりは動物の行動を読んでそのルートに罠を仕掛けるのが好みなので、この方法をとってます。あと、餌での誘引は逆にイノシシも鹿も他の小動物も寄ってくるため、選別した捕獲が意外とやりにくいように思います。

あと、銃を持たないのは一言で言うと、自分で作れないから、です。
Posted by 豆狸 at 2013年02月20日 22:07
猟師の卵さん、こんばんは。
私は師匠が使っているわなを1丁貸してもらい、それを真似て作りました。

最近はインターネット上でも色々画像など出回っているので、その中でよさそうなものを試しに購入してみたらよいのではないでしょうか。
Posted by 豆狸 at 2013年02月20日 22:10
金比羅天狗さん、こんばんは。
確かにイノシシの牙はすごいです。
ただ、普通はイノシシのほうが人間を怖がって、山の中などでは向こうが先に逃げるんですけどね。
Posted by 豆狸 at 2013年02月20日 22:11
tsunさん、こんばんは。
お疲れ様でした。無事故無違反が何よりですね。
あと、大型獣はやはり捕獲後の処理・解体など場所の問題などもあり、なかなか大変ですね。
でも、機会がありましたら是非チャレンジしてください。
Posted by 豆狸 at 2013年02月20日 22:13
鵺さん、こんばんは。
イノシシは臆病な動物なので普通はそんなことないんですけどねー。餌付けなどされた個体だと人間を恐れなくなりますが・・・。

Posted by 豆狸 at 2013年02月20日 22:15
マンガ家さん、こんばんは。
ありがとうございます。
しかし、何事もやるなら責任持ってちゃんとやらないといけませんね。
来期以降、心して猟を続けたいと思います。
Posted by 豆狸 at 2013年02月20日 22:16
小金屋さん、こんばんは。
猟に絶対はないですから、何年続けていようともこういうことが起こる可能性は常にありますね。
技術を上げて、いかにそれを減らしていくかということしか出来ないと思います。
ただ、こういう経験を通じて、いろいろ学べるということもあるかと思います。
Posted by 豆狸 at 2013年02月20日 22:18
yosukeさん、こんばんは。
ありがとうございます。
山も自然も動物も、人間の思うようにはなかなかならないので、それに逆らわない形でうまくやっていければと思います。
今後ともよろしくお願いします。
Posted by 豆狸 at 2013年02月20日 22:20
ボヤッキーさん、こんばんは。
ダニ、話題になってますね。人里付近での野生動物の増加で、マダニの市街地への進出も問題になっています。今回の感染症がどのような経緯でのものなのかがまだ明らかになっていないので、憶測でしか話せませんが、ダニに噛まれた時の対処法を知らない都会の人のほうが危ないかもしれません。
ただ、これはきっと昔からあったものなのだろうとも何となく思います。
Posted by 豆狸 at 2013年02月20日 22:23
豆狸さん
初めまして。

小生、銃によるイノシシ猟を長年行って来ましたが、
豆狸さんの著書を数年前に購読また猟師がお教える命の食べ方を見て、罠猟に興味を持っておりましたがなかなか機会が無く、昨年に罠猟免許を取得し、今まで隣県で猟を行って来ましたが、住居の周りが特定猟具禁止区域のため、これ幸いとばかりに自作くくり罠を作成かなり良い確率で捕獲できました。
銃猟では味わえない良い経験を積ませて頂きました。

雄イノシシの臭いですが?
発情期の雄イノシシは確かに少し臭いますね、臭みの無い雄もいますが、私は臭う肉は味噌漬けで処理しています。
Posted by 相州無職 at 2013年02月24日 21:22
相州無職さん、はじめまして。
コメントありがとうございます。
お返事遅くなり申し訳ありません。
銃には銃の、わなにはわなの面白さがあるのだと思います。
味噌漬けですか。肉も柔らかくなって良さそうですね。一度やってみます。また、いろいろ教えてください。
今後ともよろしくお願いします。
Posted by 豆狸 at 2013年03月05日 21:26
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