2024年03月03日

ヒヨドリの捌き方

ヒヨドリの網猟はだいたい猟期の終盤に行われます。今回はヒヨドリの捌き方です。ちなみに、同サイズのムクドリやキジバトも同じ解体法で問題ないです。
なお、鳥獣の解体の仕方は、個人や地方によっても様々でこれが正しいというものはありません。これはあくまでも私が師匠から習った一つの方法に過ぎないということをお断りしておきます。

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軽トラックに積んだヒヨドリ約60羽

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猟期後半のヒヨドリは集団で野菜を食害します

では、以下はヒヨドリの解体の仕方です。

1.網に掛かったヒヨドリは親指でポキッと背骨を折って、トドメを刺します。スズメよりは死ににくいですが、しばらく押さえていればよいです。親指の先に心臓の鼓動が伝わってきます。これにより、腹腔内に血が流れ出すのである程度の血抜きは済みます。これは短期間でたくさんの獲物の止め刺しをするための方法なので(あと、現場に血を残さずに済む)、少数羽の場合で、場所が問題なければ、生きたまま頭部を切断したほうが血の抜けは良いです。
その後の処理は帰宅後に行いますが、時間があれば、なるべく猟場で内臓をだしましょう。内臓の出し方は肛門の辺りを爪でつまんで皮膚をちぎり、親指でおなかをぐっと絞り出すように押すと内臓がボロッと出てきます。それを引っ張って捨てます。
あと、スズメよりも大きいので体温が下がりにくいです。あまり大量にまとめて袋などに入れておくと、体温が下がらず肉が傷みますので、なるべく外気に触れるような形で持ち帰りましょう。氷をたくさん入れたクーラーボックスなどを持参するのがベストです。

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持ち帰ったヒヨドリ

2.帰宅後、羽をむしります。この際に、羽の第一関節、頭は落とします(スズメは頭も食べます)。スズメと比べるとヒヨドリは毛が引きやすく親指でなでるようにすれば簡単に抜けていきます。

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親指でサッと撫でるだけでこの通り

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あまり強く引っ張ると皮が剥けてしまいます

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よく脂がのっています

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頭は固いので切り落とします

3.産毛が気になるようなら、さっとバーナーで炙ります。その際の持ち手として、脚先はまだ残しておきます。

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毛はだいたい引けたらOKです

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気になるならバーナーで炙りましょう

4.あとは、肛門からハサミを入れ腹を割って開いてから、残っている心臓や肺、血の塊などをキッチンペーパーなどを使って取り除いたら完了です。血が気になるなら、さっと水洗いしてから拭いてもいいです。

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何十羽も処理するときはテレビかラジオを付けながらやります

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パック詰めして冷凍保存します

5.下半身1つ(尾てい骨ともも肉)、と上半身2つ(胸肉と手羽)に切り分けてから保存しておいてもいいです。こうしておくと一口サイズになり、調理した時に食べやすいです。その際に背骨は抜いておいたほうが口当たりがよいです。

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台所のグリルで試し焼き

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こんな感じで一口サイズにしておくと、焼くのもやりやすいです




※当記事は2009年4月27日投稿の記事のリニューアルです。
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2023年12月24日

猪骨スープの作り方

獲った猪の骨は冷凍庫で凍らせて置いておきますが、冷凍庫が肉でいっぱいになってきたら、何頭分かまとめてスープを取ります。

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カチカチに凍ってます


↑ちなみに、我が家の冷凍庫はこのサイズですが、これくらいだとイノシシ・シカ3〜4頭の肉だけでけっこう満タンになります。なので、他に猟仲間と共同で350リットルの冷凍庫も所持していて、こういった骨や毛皮などはそちらに保管するようにしています。


ではでは、以下、猪骨スープの作り方

1.猪の骨を全て沸騰したお湯に投入する。特に脊椎と頭部は良いスープが出るので必須。なお、いったんすぐにお湯を捨てて再度水を入れて沸騰させるとより上品なスープができますが、なにぶん大量のお湯を使うので、無理にそこまでする必要はないです。骨に事前に熱湯をかけておくという方法もあります。

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最初は寸胴に入り切りませんでした

2.あとはひたすら煮る。随時灰汁を取るのを忘れずに。骨から肉が全て勝手に外れ、脊椎がバラバラになり、頭部の中身が自然に空っぽになるくらい煮たら充分。まあ最低でも10時間くらいかな。

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いい感じのスープになっています

3.次に、骨を取り出し、肉のカスなどをザルで濾してスープだけの状態にする。これでスープは完成ですが、これだと大量になり保存が大変なので、これを更に煮詰めていく。

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取り出した骨

4.どんどん煮詰めて、おたまでかき混ぜてみてどろどろのシチューくらいの粘度になったら完成。これをバットに入れて冷ましたらゼリー状になるので、それを小分けにして冷凍すると使うとき便利です。また、これに塩と胡椒を大量に混ぜ込んで猪骨スープの素にして保存しておくのもよいです。これは旨味調味料のように色々な料理に使えて便利です。

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あの大量のスープがたったこれだけの量になりました

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本文とは直接関係のない、今期の牡丹鍋。脂が薄いなあ


−関連記事−
◆猪骨スープの素


※当記事は2002008年12月24日投稿の記事のリニューアルです。
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2023年12月06日

猪ラードの作り方(油かすの作り方)

獲ったイノシシからは肉だけじゃなく、毛皮など色々なものが手に入りますが、ラード(イノシシ脂)もそのひとつです。秋にドングリをたくさん食べたイノシシは全身に脂を溜め込みます。皮下脂肪として蓄えられる脂は甘みがあってコリコリとしていて大変美味ですが、内臓に付く脂は柔らかくあまり食料には向いていません。ラードを作るのにはその内臓脂を使います。

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背割りしたイノシシのお腹の中にひっついている白いものが内臓脂です

ラードは揚げ物には最適ですし、炒め物などにも使えます。台湾の庶民料理などでは、ラードと醤油をご飯にかけて食べる「ラードご飯」ってのもあるそうです。また、料理に使う以外にも、すり傷などに塗る軟膏や、皮なめしに使う油、更に加工して手作り石鹸などに利用できます。

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ラードで炒め物

油かすはラードを取ったあとの文字通り「かす」ですが、そのまま塩をつけて食べても酒のアテによいですが、炒め物やお好み焼き、焼きそばに入れたりするのもよいです。
被差別部落の伝統食材の油かすは、大腸や小腸から脂を取ったあとのもののみを指しますが、広義には豚や牛の脂身などからとれるものも含みます。

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油かす入りお好み焼き

ラードの作り方には、水で煮出す方法と直接火にかけて抽出する方法の2つがあります。水で煮出す方法の方がより純度の高いラードが作れますが、手間は掛かります。直火の方は、お手軽ですがちょっと「おいしそうな」ニオイが残ります。副産物の油かすが取れるのはこちらです。
で、最近のはやりは、両方を組み合わせていいとこ取りをするやり方なので、今回はそれを紹介します。

では、以下はラードと油かすの作り方

1.脂身・内臓脂を1〜2センチ角ぐらいに切り分けます。塊のままだと火の通りが悪く脂を抽出するのに時間がかかるからです。ちなみに、1頭イノシシを捕るごとにやってたら大変なので冷凍庫に保存しておいて何頭分かまとめてやります。

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こんな感じで適当で良いです

2.大きめの鍋に同量くらいの水と一緒に投入して火にかけ、沸騰してきたら弱火にして1時間ほど煮出します(この時間も適当です。煮る量にもよるので、よく脂が溶け出したと思ったらやめます)。この際に、カットした内臓脂を大きめのだし袋などに入れておくと、あとで濾したりする手間が省けてよいです。この際、塩を入れると不純物が取れやすいというので、毎回塩をパラパラ入れてますが、ホントに効果があるのかは知りません。

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カットした内臓脂を出し袋に入れて縛る

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こんな感じで煮出します。


↑ラーメンの出汁などを取る用の業務用のだし袋ですが、ラードづくり以外にも突いてきた魚のガラスープを採ったり、ミツバチの巣から蜜蝋を精製したりするときなど、いろんな場面で大活躍してます。


3.煮出し終えたら、だし袋の中身を中華鍋に移します。ここから直火抽出に移行します。煮出した方の脂は冷まして固まるのを待ちます。夏場だと融点の低いイノシシ脂はなかなか固まらないので、冷蔵庫などで鍋ごと冷やします。

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出し袋の中身。まだそれなりに脂が残っているのがわかります。

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火にかけるとどんどん脂が溶け出します。この時に注意するのはなるべく低温で抽出するということです。というのは、この時点でだいぶ水分を含んでいるので高温でやると跳ねて危ないです。また、油は高温にすると酸化するとか悪くなるとよく言われているので、それを避ける意味もあります。

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完全に水が飛んで、油かすが美味しそうな茶色になってきたらOKです

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これが油かすです。超高カロリーな酒のアテです(笑)

4.抽出できた脂を布などで濾してからタッパーなどに入れて保存します。タッパーの耐熱温度には気をつけましょう。これを冷蔵庫で冷やした完成です。ちなみに、この直接火にかけたやつは例の「おいしそうな」ニオイのラードなので料理に使う用です。イノシシの旨味が残っていて料理も美味しくなります。

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液体のうちは茶色っぽいですが・・・

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個体になると白っぽくなります

5.さて、水で煮出した方の脂の処理に戻ります。

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しっかり冷めたら脂と水が分離して上の方で脂が固まっています。

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それを別の鍋に移します。その際に脂の裏に色々不純物がひっついていますがあまり気にしなくていいです。

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そして、それにまた同量くらいの水を加えて加熱します。するとこんな感じでまた液体になるので、また冷まします。
これを繰り返して、分離した水が濁らなくなったら完了です。これを何回やるかはそのラードの使用目的によりますが、軟膏や保湿剤など肌に塗る場合は丁寧にやったほうがいいでしょう。

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2回めの残り水もまだこれくらいは濁っています

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満足できる状態になったら最後にもう1回溶かします。

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そして、それを牛乳パックに注いで冷凍します。

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凍ったラードを牛乳パックから取り出すと、こんな感じで底の方に不純物と残った水分が固まるのでそれを包丁などでカットします。

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あとは、再度溶かして瓶などに移し替えてもいいですし、このままフリーザーパックなどに入れて保存してもいいです。ラードなどの動物脂は植物油などと比べると酸化しにくいと言われてますが、長期保存する場合はなるべく空気に触れないようにします。


↑ネットで見たら豚の背脂は結構安く売っているので、猪脂が手に入らないけどラードづくりはやってみたいという人はこういうのを使えば良いと思います。


−関連記事−
◆猪脂と鹿脂の融点の違い
◆油かす入りお好み焼き


※当記事は2007年10月24日投稿の記事のリニューアルです。
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2023年12月02日

シカの解体法

以前の記事の写真が古い携帯で撮影したピンボケ写真ばかりだったので、新しい写真を使ったものに変更です。

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軽トラの荷台でハラ抜きを終えたところ

皮はぎに入る前までの行程はイノシシの解体とほぼ同じなので、そちらを参照してください。
違うところは、

・シカは後頭部をどつく
・心臓あたりの大動脈を突いてもよいが、頸動脈で血抜きする方法もある
・シカに胆のうはない
・シカは脂の層がほとんどないので、すぐに皮はぎにとりかかっても問題ない

というくらいです。では、以下に皮はぎからの解体のやり方を記します。

1.両方の後脚の腱にフックをかけて吊し、まず足首四本とも皮をくるりとカットします。この時に腱まで切ってしまうと、シカが落ちるので注意です。そして、内側から体の中心まで切れ目を入れ、後脚の先から皮を剥きます。皮を引っぱりながらナイフをそっとあてがうだけで、するするとむけていきます。尻尾の骨だけは関節部分で切断します。ある程度剥けたところで、体重をかけて引っぱればベリベリッと音を立ててめくれます。バラ肉の外側の薄い層が皮に付くのさえ注意すれば、ものの10分もあれば剥き終わります。

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後脚から剥いていきます

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剥いた皮をなめす場合は、薄い肉を皮に残さないほうが後が楽です

2.首まで皮が剥けたら、つぎは頭部を切り落とします。頭を上下に動かして可動する関節部分にナイフを入れて、くるりと回せば、簡単にはずれます。顔の部分の皮は剥く人もいれば、首くらいまででやめて、首から上は毛皮の付いたまま切り落とし、肉のほとんどない頭部は埋めてしまう人もいます。私は基本的には剥いて、ほっぺたの肉とタンだけ取ります。脳みそは食べたことも何度かありますが、普通は食べません。脳みそは皮なめしにも利用できます。

3.頭部がはずれたら、そのままパーツに分けていきます。まず、肩甲骨ごと前脚をはずします。これは、脇の間に肉の分かれ目があるので、そこにナイフを入れると簡単に外れます。肩甲骨は意外と奥まであるので注意が必要です。端の方は柔らかい軟骨のようになっているので油断すると骨が残ってしまいます。

4.、次に後ろ脚をはずします。これは尾てい骨に沿ってカットしていきます。尾てい骨とももの接合部分は足をもって稼働させるとわかりやすいです。ここはちょっと複雑な形状をしていますが、何頭か捌くとだんだん体が覚えてきます。

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後ろ脚と前脚です。一番奥はワナの掛かった足で血肉になっています

5.残った胴体から背骨に沿って付いている背ロースの肉をはずします。最上の部位です。丁寧にはずし、そこに付いている薄い皮を剥ぎます。薄い皮を剝ぐのは、魚の皮を引くのと同じようにまな板のうえで包丁を寝かせてやります。

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胴体からは、ロース、ヒレ、バラ、クビの肉が取れます

6.あとは、胴体内側のヒレ肉、あばら周辺のバラ肉、首まわりの肉などをはずせば、胴体は終了です。なお、ハラ抜き後のシカを冷水に浸けて冷却する場合、直接水に触れるヒレ肉がどうしても水を吸って傷みます。なので、ヒレ肉だけハラ抜きの後に先に外しておくという方法もあります。私もよく、そうしておいて、シカが獲れた日の夕飯にそのヒレ肉と心臓とを焼き肉にしたりしています。

7.先にはずしておいた脚はその中心に通っている骨を取り外して大きい肉の塊にしてしまいます。前脚は肉の中に羽子板状に入っている肩甲骨をはずすのがやや面倒ですが、慣れればそう手間はかかりません。骨から肉を外そうとすると、どうしても肉が細切れになる傾向があるので、肉の中から骨を抜き出すつもりでやると、おおきなかたまりの肉のブロックが残ります。

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骨抜きを終えたモモ肉は筋肉ごとにブロックに分けます

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手前がロースで、奥が骨抜きの終わったモモ肉です

8.さばいた肉はそれぞれ適当なサイズにカットし、スジや膜などを取り除いて精肉し、部位ごとにパック詰めして冷凍します。

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部位ごとに真空パックしてから冷凍保存します

だいたいこれで終了です。シカはよく肉の歩留まりが悪く体重の3割くらいしか肉が取れないと言われますが、それはブロックとして肉が取れないクビやバラ、スネなどを計算に入れてない場合です。それらも含めると5〜6割はいきます。

↑ちなみに、私が使っている真空パック機はこれです。けっこう高価なものですが、安価なものと比べて、連続使用が可能なのと、どんな袋でも使用可能な点を考慮して選びました。

−関連記事−
◆鹿皮の保存


※当記事は2007年12月23日投稿の記事のリニューアルです。
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2023年11月26日

イノシシの解体法

気づけば、猟歴も23年となり、だいぶ自分なりのイノシシの解体の方法も固まってきたように思います。以前の記事の写真が古い携帯で撮影したピンボケ写真ばかりだったので、新しい写真を使ったものに変更です。

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山でトドメ刺し・血抜きを終えた直後のイノシシ

1.まず、ワナに掛かったイノシシは、鉄パイプやそこらに生えている堅めの木を1メートル位に切ったもので眉間をどついて失神させます。で、すかさず抑えこんで、胸の正面からナイフを突き刺し、心臓周辺を突きます。前足のちょい後ろくらいです。うまく刺さると血があふれてきます。とどめの刺し方は人それぞれで、頭を銃で撃つ人もいれば、ヤリ状にしたナイフで側面から心臓を突く人もいます。最近では電気ショックによって失神させるという方法も流行っています。刺すのは厳密には心臓から出ている大動脈を切断するのがベストですが、心臓自体を突いてもじゅうぶん血は抜けます。


↑槍状にする刃物としては、刃先と柄の部分が一体型になって柄が中空になっている阿仁マタギのフクロナガサが有名ですが、なかなか高価なものなので、最近は似た形状であるこのコールドスチールのナイフを使っている人も結構います。


2.この状態で山からおろします。沢がそばにある場合はそこで内臓を出して、イノシシを丸ごと浸けて肉を冷やす場合もありますが、最近はそんなに家から遠い猟場には出かけないので、殆どの場合、家まで運んでから内臓を出します。

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自宅下の広場で軽トラの荷台を使ってハラを割っているところ

3.内臓の取り出し方ですが、内臓(特に胃、胆のう、腸、膀胱など)に傷を付けないようにナイフを上向きにしてハラを開きます。胸骨はノコギリなどで切断します。そうしないと、心臓や肺、気管や食道が取り出しにくいです。で、上の方からべりべりと腹膜を剥がしながら内臓を取り出します。気管や食道は喉の手前まで割ってあるので、そのギリギリのところで切断します。シカの場合、反芻動物なので喉のあたりギリギリまで内容物が入っていることがあるので注意が必要ですが、イノシシは大丈夫です。あと、横隔膜がつながっているので、それは適当にナイフで切ります。
で、膀胱及び腸と肛門のあたりの処理です。これを適当にやると糞や尿が肉について大変なことになります。まず、外側から肛門のまわりをまるくナイフを入れて切り抜きます。尿道はオスメスで位置が違いますが、その周辺の肉、皮をふくめて取り除きます。で、内臓と一緒に中身が漏れないように取り外します。うまく切り抜けていれば、すぽっと抜けます。
 内臓などの処理は各内臓の紹介腸の処理イノシシの金玉胆のうの利用などを参照してください。

4.内臓を取り出したら水でよく洗い、体内に残っている血を洗い流しつつ、肉を冷やします。きれいに洗えたら、体内やまわりににペットボトルに水を入れて凍らせたものなどを詰めて冷やします。丸ごと氷水に浸けてもよいです。
イノシシの場合、解体時に皮下脂肪が十分に冷えていないと皮剥ぎがしにくいので、この状態で一晩置くことが多いです。水に浸けるとダニも死んだり逃げたりするのでよいです。

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肉の中心までしっかり冷却しさえすれば、寒い冬期なら一晩吊るしておいても問題無いです

5.さて、いよいよ解体ですが、まず皮を剥がします。足首のまわりを丸く切って、そこからお腹にかけて腕、足の内側に切れ目を入れます(この時も毛を切らないようにナイフは原則刃が上向きです)。それでひたすら皮を剥いでいくのですが、イノシシの場合は、いかに皮下脂肪をきっちり肉に残すかが勝負なので、結構手間がかかります。基本的に皮に一切脂肪を残してはいけません。内股やすね部分はほとんど脂はないですが、それ以外の部分は脂がたくさんあります。ひたすら丁寧にやりましょう。皮剥ナイフを使うと楽ですが、普通のナイフでもできます。
この時に顔まで全部剥いてしまうとよいでしょう。
なお、地方によってはお湯につけてから毛を引いたり、バーナーで毛を焼いたりして皮ごと食べるところもあります。毛焼き解体についてはこちらを参照してください。

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解体テーブル上で、皮を引っ張りながら、肉と皮の角度が鋭角になるくらいでナイフを添わせるとうまくいきます。

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こんな感じで剥けていきます


↑皮剥ぎナイフというのはこのような形状の刃物で、皮を破ることなく効率よく皮をむけます。


6.全部剥き終えたら両足を吊します。まず、頭を首の関節のところで切り落とします。で、背割りという背骨を真っ二つにする行程に入ります。これは普通は専用のノコギリでやりますが、サイズによってはナタをゴムハンマーでとんとんとんと叩いていってもできます。中心がずれると後の骨抜きがめんどくさくなるので丁寧にやりましょう。

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おなか側からノコギリでどんどん切り進めていきます

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真っ二つになりました

7.真っ二つになったらテーブルに戻して、骨抜き作業に入ります。なお、背割りに入った段階で買いたいテーブルには熱湯を掛けて殺菌消毒をしておきます。
骨抜きは、まず内側の余分な内臓脂や横隔膜の端っこ、リンパなどを取り除き、キッチンペーパーなどで切断時に出たクズや血などをふき取り、きれいにします。
で、あばらの内側に突いている膜を剥がします。うまくやるときれいにピーッと剥がれます。つぎにあばらを抜いていきます。あばらは一本ずつ両側に切れ目を入れ、その裏側にナイフを入れ、なるべく骨に肉が残らないようにはずします。背骨のところまで剥がせたら、ポキッと折れます。
あ、この前にヒレ肉をはずしておくのを忘れないようにしましょう。

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背割りが済んだら解体テーブルに置き直して作業再開です。

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内臓脂を撤去し、腹膜をめくります。

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アバラに切れ込みを入れ、1本ずつ抜き取っていきます。

8.あばらが全部抜けたら背骨や尾てい骨、胸骨、腕、大腿骨などもはずしていきます。基本的には肉は全てつなげた状態で、そこから全部骨を抜いていくつもりで作業すると良いです。腕、モモの骨は、骨のラインに沿ってナイフを入れ、そこから肉を開くようにして骨を取り出します。モモは比較的楽ですが、腕は羽子板と呼ばれる肩胛骨がけっこうしっかり入っているので、ちょっとめんどくさいです。

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前脚の骨を抜いているところ。

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背骨が抜けました。

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“羽子板”と呼ばれる肩甲骨。肩甲骨は意外と外しにくく、これはちょっと肉が残りすぎですね。

9.すべての骨が抜き終わったら、牛刀で各部位に切り分けてパックして終了です。真空パック機がない場合は、フリーザーバッグでもだいじょうぶですが、なるべく空気を抜いておくほうが肉の酸化を防ぐことができ、長期保存できます。基本的には、首、ロース、バラ、腕、モモ、すねくらいに分かれます。
あと、頭部はホッペ、テン肉と呼ばれる頬肉とタンを取り除くくらいです。大きいイノシシだとそこ以外でもがんばって剥がせば、そこそこ端肉がとれます。

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全ての骨を抜き終わった2枚の大きな肉。

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牛刀で切り分けていきます。

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良い感じの肉と脂のバランス。


↑通常、大型のイノシシでも小さいナイフ1本あれば解体可能ですが、肉を切り分ける時だけはこれくらいの長さの牛刀がないとなかなかきれいなブロック肉にすることができません。


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パック詰めして終了です。
 
だいたいこれで終了です。イノシシ1頭から取れる肉の量は、おおよそハラ抜き体重の6割程度です。ハラ抜き50キロのイノシシなら約30キロのお肉が1頭から手に入る計算になります。パック詰めした肉は業務用冷凍庫で保存します。
なお、抜いた背骨や頭骨、各部位の骨などは煮て、豚骨スープならぬ“猪骨スープ”にしましょう。10時間くらい煮たらよい白濁したスープができます。

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皮なめしをする場合は、毛皮も保存しておきます。


−関連記事−
◆毛焼き解体
◆内臓・骨などの利用
◆内臓の紹介
◆腸の処理
◆金玉を食べる
◆胆のうの利用
◆背割り用骨切り鋸


※当記事は2006年12月8日投稿の記事のリニューアルです。
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2023年11月25日

鹿皮なめしのやり方

この鹿皮なめしの記事は8年ほど前のものなのですが、いまだにコメントなどをいただきますので、その後の改良点などを若干細くして書き直しました。
基本的にはこれは2008年に鹿皮なめしをした時のやり方で、それをメモ代わりに載せておいたものです。鹿皮なめしは、狩猟を始めた頃からずっと試行錯誤を繰り返して、ようやくこの方法にたどり着きました。ミョウバンを使ってなめす場合は現在もこの方法でなめしています。他には脳漿なめしやタンニンなめし、燻煙なめしなどいろいろ試してはいますが、ミョウバンなめしがやはりいちばんお手軽です。ただ、この方法もまだ満足度は70%くらいなので、引き続き研究を続けていこうとは思っています。
また、最近は脱毛処理した鹿革の方が色々と加工もしやすく利用しやすいので、そちらのなめしが中心になっています。そのやり方はまた改めて記事にできたらと思いますが、こちらの記事で少しだけ紹介しています。

では、以下、鹿皮のなめし方です。

1.剥いだ毛皮を丸ごと洗剤を使って洗濯機で洗います。これは、皮の内側に残った肉と脂肪をゆるませると同時に、毛の側についた汚れを落とすのが目的です。当然ですが、衣類を洗う用のものとは別で中古の洗濯機などを用意して使ったほうがいいです。

2.脱水してから、毛皮を外側にして物干し竿に3時間くらい干します。長時間干しすぎるとにおいが出るので、毛の側がだいたい乾いたらよいです。

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毛の部分も以外と早く乾きます

3.皮に残っている肉と脂肪をこそげ落とします。刃先の鈍ったナイフなどでやります。切れ味のよいナイフでやると皮が切れてしまう場合があります。

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ある程度で妥協しないと疲れます

4.市販の焼ミョウバンと塩を同量混ぜ合わせたものをまんべんなくこすりつけます。鹿皮ならそれぞれ1キロずつくらい使用します。
※2008年時点ではこの配合でしたが、私の方法だとなめし完了後にどうしても毛皮に塩分が残ってしまうという問題がありました。その後、ネットで焼ミョウバンではなく生ミョウバンを入手し塩無しでやってみたところ特に問題なく出来ましたので、最近は塩無しでやっています。

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全体にまんべんなく

5.上下に新聞紙を敷き、ぐるぐる丸めて、10日間ほど放置します。

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こんな感じで。

6.巻いたのを開き、塩とミョウバンをこすり落としてから、ナイフで全体をこすり、油を全面に塗りこみます。

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ミョウバンはカチカチになっています

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丸太などにあてがってこするとやりやすいです。
※上の写真の皮は、現在の私から見ると完全にはミョウバンが浸透しきっていない部分もあるように思えます。そういう場合は、硬い部分に水で溶かしたミョウバンを再度塗り込むという工程を行います。

7.板にピンと張って釘で打ち付け、陰干しします。水が浮いてきたら随時タオルで拭き取り、1〜2週間ほど、完全に乾燥するまで待ちます。


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今回はひもで張るやり方にしました
※この写真も随分と適当に紐を張っていますが、本来はもっとテンションがかかる感じで張る必要があります。そして、その張った状態で先の丸い棒などでグリグリと硬いところを押すとさらに柔らかくなります。

8.最後に全面をヤスリ掛けして終了です。表面がきれいな白色になり、柔らかくなります。電動ヤスリを使うのが便利です。
※これも棒で押したり引っ張ったりという工程がしっかりできていれば、それだけで白く柔らかくなって、ヤスリがけはほとんど必要ない状態になることもあります。

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これで完成です。まあプロの作品の7割くらいの柔らかさです。

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堅い状態(なめしていない)の皮を加工したペットボトルケース

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脱毛処理をした堅い状態(なめしていない)の皮のカバン


↑近所の薬局などでは焼ミョウバンしか手に入りませんでしたが、最近はネットで生ミョウバンも購入できます。生ミョウバンのほうがしっとりしているので、最近はこちらを愛用しています。

↑皮に塗り込む油は、私はサラダ油やイノシシ脂を精製したものなどを使っていますが、こだわる人は革製品用のミンクオイルなどを使っているそうです。大きい皮を何枚もやろうとするとコストがかかるので考えものですが、小型獣の毛皮などを丁寧に完璧に仕上げたい時などは使ってみるのも良いかもしれません。


※当記事は2008年5月25日投稿の記事のリニューアルです。
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2023年11月19日

ヌートリアの解体

久しぶりにヌートリアの解体です。猟友会の鳥網猟に参加していたのですが、ちょうどそのタイミングで猟友会の先輩の仕掛けている箱ワナにヌートリアが2頭入ったので、お持ち帰りしました。

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2頭のヌートリア。まだ子ネズミでした



↑ヌートリアなどの小動物の捕獲にはこのタイプの箱わなが使われるのが一般的です。


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小さいサイズですが、それでもこれくらい

ヌートリアの捌き方は、他の四足動物と似たようなものですが、毛皮はある程度は引っ張れば剥けるので、ノウサギのように吊るして皮剥ぎするのがいいでしょう。ただ、脂がのった個体の場合は引っ張ると皮に脂が残るので、その脂を肉にしっかり残したい場合は、テーブルで猪のように剥くしかありません。あと、毛皮をなめす場合は、皮剥ぎの段階である程度丁寧にやっておいたほうが、あとで楽になります。
ちなみに、尻尾の部分は先端まで切れ目を入れれば、あとは引っ張るだけできれいに剥けます。

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ハラを抜いて氷を詰めてクーラーボックスで保管

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解体小屋に吊るすとやっぱり違和感がありますね(笑)


↑ちなみに、調べてみると数は少ないですが、ヌートリアの毛皮はかなり高級品として販売されています。今回の毛皮は暇な時に鞣そうと思って、とりあえず冷凍しました。


で、皮を剥ぎ終えたら、次は部位ごとに分けていきます。まずはわかりやすい四肢を外します。モモは骨盤のあたりから適当にカットすれば外れます。前脚は、肩甲骨だけでなく鎖骨?とつながっているので、その関節も落とします。あとは、塊で肉が取れるのはロースと首周りくらいでしょうか。バラ肉はペラペラなので、骨付きのままスペアリブっぽく食べるのが良いでしょう。

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皮剥ぎ終了

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部位ごとに分けた肉

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発達した顎の筋肉

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特徴的なオレンジ色の前歯。「タバコのヤニで汚れてる」なんて言われる。

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大きいメスの方が脂が乗ってました

で、とりあえずちょっと血の抜けが悪そうな端肉をいくらか食べてみました。食べ方は焼肉。普通に美味しく、子ネズミなので肉も柔らかくてとても食べやすい肉でした。今度はからあげか天ぷらにしてみようと思います。

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とりあえず、塩コショウで焼いてみる

採れた肉は部位ごとに分けて冷凍しました。モモは骨を抜きましたが、前脚は無駄が多く出そうだったので、骨は抜かず。これはまた骨付きで調理します。

今回、はじめてチャレンジしたのがヌートリアの尻尾の調理です。前から気になっていたのですが、機会がなくようやくチャンスが巡ってきました。
今回のレシピはテールスープ。味がよく分かるように具はネギだけで味付けも塩コショウのみ。

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大変美味しそうにできました

で、どうだったかというと、とても上品なスープでくさみも一切なく、でも旨味は強い大変美味しいスープでした。まさか、ヌートリアのテールスープがここまで美味しいとは(笑)
ネズミだという抵抗感さえ無くなれば、ヌートリアは捌くのも簡単だし、よい食材ですね。

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骨に付いた身も美味しくいただきました


※当記事は2017年2月22日投稿の記事のリニューアルです。
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2023年11月17日

カモの捌き方

カモの解体の方法を書きます。カモ類はみんな捌き方は一緒です。

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無双網に掛かったカモ

1.まず、網にかかったカモは首の鎖骨の間から指を胸腔内に突っ込んで、心臓からのびている動脈を切ります。爪さえのびていれば刃物は必要ありません。すると、数秒で絶命し、胸腔内に血がたまります。ちゃんと血管が切れたかどうかは指先に熱い血流が当たるのですぐにわかります。これは、私が属する猟友会に伝わるやり方で、他では聞いたことがありませんが、多数のカモを効率よく止め刺し&血抜きすることができます。「暗闇の中」で「網に絡まったカモ」という刃物が使いづらい状況下で編み出された手法だと思います。
その後、網からはずして首に開いた穴を外に向けて振ると血が出てきます。これは別にやらなくても血抜きは済んでいます。

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胸の血が付いている辺りが指を突っ込んだところです

2.何十羽も捕獲した場合、重ねておくと熱がこもって肉の劣化が早まるので、軽トラに積む時もなるべく広げて置くほうがいいです。帰宅後、まず肛門周辺の羽をむしり、肛門に2センチほど縦に切り目を入れます。そして、そこから指を突っ込んで消化器系の内臓を引っ張り出し、その後ホースを突っ込んで中を洗います。腸抜きは本来は絶命直後に行うことができるとより良いです。
これで、その後は冬季ならしばらく庭先にぶら下げておいても問題ないです(猫対策はしっかりしましょう)。

ニッコー ポケットナイフ No.2 バードナイフ 日本製

狩猟用ナイフにはこのような腸抜きフックが付いてるものもあります。カモくらいのサイズだと指が入りますが、それより小さいヒヨドリなどだとこういうものがあると便利です。腸抜きがない場合は、木の棒なんかでも引っ掛かりがあれば代用できます。また、 肛門のあたりに切れ目を入れてから、腹部を押して内臓を押し出して抜く方法もあります。


3.毛引きを始めるときは、まず羽を第一関節から折ります。その後はむしるだけ。強くやりすぎると皮がめくれます。親指でなでるようにやるのがコツです。頭の皮はむきにくいので皮ごと向いてしまいましょう。
湯引きをしたり、蝋で固めて抜くというやり方もありますが、ニワトリなんかよりはだいぶむしりやすいので、慣れればそのままやるのが一番お手軽です。

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丁寧に毛を引いていきます

4.だいたいむしれたらバーナーやコンロなどで軽くあぶり、産毛を焼きます。それをたわしでこすり落としたら毛引きは終了です。カモによっては筆毛と呼ばれる生え替わる途中の毛が皮の中に残ってる場合があるので、それは毛抜きで抜きましょう。

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こんな感じで、産毛が残るので、それをバーナーで焼きます

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3羽むき終わり

5.つぎに肉のはずし方です。背開き、腹開きと2通りのやり方がありますが、私は腹開きです。
まず、首から上を切り落とします。つぎに腹の骨に沿ってささみをはずし、鎖骨を真ん中で切って(調理バサミが便利)そのままあばらに沿って肉をはずしていきます。手羽とモモは肉に付けたままにします。これを両側で行うと肉が1枚になります。その後にモモと手羽の骨を抜きますが、めんどくさかったら、この状態かこの半分の状態で冷凍保存して、腕と足の骨はそのままにして、調理する際にはずすのでもよいです。

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このようにはずしていきます。ササミはとりあえず胸肉に付けたままでいいです。

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無事お肉になりました

6.あとは、腹腔内に残ってるレバー、砂肝、心臓を取り出します。この3つを串に刺して串焼きで食べるのもよいでしょう。レバーには苦い胆汁の入った胆のうが付いているので、それは取り除きます(胆のうは干して胃薬にする人もいます)。砂肝は、中の砂嚢を破らないように肉の部分をカットする方法と、半分に割って水洗いして内皮を剥ぐ方法があります。なお、肉に汚れが付着するといけないので、内臓の処理は肉の処理・パック詰めが全て終わってから行うのがよいです。

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胸の部分がパカっと外れます。

7.残った首と頭、あばらや背骨などのガラはスープをとるのに使います。あばらに張り付いている肺などを取り除いたうえで、いったん熱湯に軽くくぐらせて血などを洗い流しておきます。なお、どの段階でもいいですが、おしりの先にある油つぼという菱形の固まりは取り除いておきましょう。臭いです。
※カモの舌を珍味として刺身で食べる方もいらっしゃるそうです。

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1羽分でこれくらい。数人で鴨鍋を楽しめます

※今回のカモは法定猟法である無双網猟で捕獲したものを使用しています。無双網猟は狩猟免許の網猟免許所持者が猟期に狩猟者登録をすることで行うことが出来る猟法です。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

わが家でつくる合鴨料理
作者:全国合鴨水稲会編
出版:農山漁村文化協会
発売:2000/9/25


↑合鴨に関するレシピ本ですが、野生のカモの料理にも色々と応用できる内容でオススメです。


※当記事は2006年2月16日投稿の記事のリニューアルです。
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2019年03月26日

2018年度の猟期まとめ

さて、猟についてもまとめておきます。

今期は年明けも比較的長めにわな猟を続けました。2001年に猟を始めたので、2018年ということは18年目の猟期ということになります。
結果は、イノシシ5頭、シカ10頭。ちょっとシカが多かったけど、まあまずまずのバランスでした。

猟友会で行っている鳥の網猟は、わな猟のほうがバタバタしていてちょこっとしか参加できませんでした。

ま、今期も色々ありましたが、終わってみれば事故もなく良い猟期でした。

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ハラ抜き45キロのオス

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シカ10頭はここ数年では最多かな

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子どもたちもシカの解体はだいぶ慣れてきました

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イノシシの皮剥ぎはまだまだ難しい

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今年も良いイノシシ肉をいただきました

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今年はシカ肉のストックがたくさんできたので、燻製などで活用していく予定

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欲求不満の鳥網猟ですが、終猟まぎわに一網30羽の良い思いもしました
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2018年02月19日

2017年度の鳥網猟

あっという間に猟期が終わってしまいました(シカ・イノシシは当地では1ヶ月延長ですが)。
今期、鳥の無双網猟に参加できたのは10回程度。ヒヨドリが少ない年だったので、スズメとカモがほとんどでした。

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解禁直後のカルガモ6羽

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カモとシカ、2つずつ

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この日はスズメ103羽

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師匠宅で七輪で焼き鳥!

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甘辛いタレで美味しくいただきました

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終猟前夜のマガモ
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2017年11月20日

2017年度狩猟解禁、イノシシ1頭目

気づいたら、ブログをまた半年間も放置してしまっていました…。スミマセン。

さて、11月15日より今年も狩猟が解禁となりました。
わなを仕掛けて2日目でさっそく良いサイズのイノシシが獲れました。

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ハラ抜き69キロのオス

こいつ1頭で45キロくらいの肉が取れました。

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脂もノリノリです(手前の刃物は刃渡り40センチの牛刀です)

解禁直後に良いイノシシが獲れると、それで気が緩んでその後が不猟に終わるというジンクスがあるので、気を抜かずに引き続きがんばりたいと思います。

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山から下ろすのもなかなか大変でした
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2017年02月17日

2016年度鳥網猟

先日で猟期が終了しました。シカ・イノシシは当地では3月15日まで延長となっていますが、その他の狩猟鳥獣に関しては、これまで通り2月15日が最終日です。

今期は色々とバタバタしており、鳥網猟は猟期終盤になんどか参加できただけで終わってしまいました。
最後の方はカモ・スズメはあまりよいポイントに恵まれず、ヒヨドリやムクドリがメインの獲物となりました。

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マクリで獲ったスズメ24羽

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ムクドリ25羽

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ヒヨドリ20羽

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この時期のヒヨドリは脂がすごくのっていて美味しいです

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カモは糞はあったものの、網場には寄らず

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カモが獲れなかったので前日に獲った処理済みのカルガモ2羽を猟友会の師匠からいただきました(笑)

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骨を抜くだけでカモが食べられるという贅沢


来期はもう少し鳥網猟にも参加できればと思っています。
posted by 豆狸 at 10:18| Comment(0) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月23日

狩猟解禁1ヶ月

さて、2016年度の猟期も11月15日に解禁してから、もう一ヶ月が経過しました。今期は生活面でバタバタしており、仕掛けたわなは例年よりも少なめでしたが、現在のところイノシシ3頭、シカ5頭と平年並みの捕獲ペースです。年内にもう1頭狙っている大きいオスイノシシがいるのですが、最近気配が薄いので捕るのはちょっと厳しそうです。年が明けたら発情に入るので、年内に捕れなかったら、そいつは今期は諦める予定です。
あと、年が明けたら、わなはほどほどにして鳥の網猟の方に積極的に参加していきたいと思っています。

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2頭目のイノシシ。ハラ抜き41キロのオス

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1頭目のシカ。ハラ抜き34キロのオス

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子どもたちが力を合わせてシカを解体

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部位ごとに分けられた鹿肉

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3頭目のイノシシ(奥のほう)。手前は同日に友人が捕獲した獲物

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3頭目のイノシシの胃から出てきた謎の胃石

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今期のイノシシはみな脂がのってます

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イノシシ肉のストックがたっぷりあると、安心して年が越せますね。

ではでは、みなさま良いお年を。
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2016年02月10日

カモの燻製

年明けは、わな猟はほぼ休止していて、猟友会の鳥猟にボチボチと参加しています。そのおかげでカモを捌いて食べる機会もそれなりにありました。カモの胸肉は鴨ロースと呼ばれ人気があるのですが、一方でレバーっぽいという印象を持つ人も多く、レバーが苦手な人にはイマイチそのおいしさが伝わっていないような気がしています。このレバーっぽさは火を通しすぎることで特に強くなるので、その対処法として低温調理があります。
今回は鴨ロースの燻製を紹介します。燻製も低温調理の一種です。

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仕込み:
1.鴨ロースに、塩、三温糖、お好みの香辛料、それぞれ適量をまぶしてよく揉み込みます。今回は白胡椒とタイム、ナツメグ、バジルを使いました。

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カモの胸肉、通称鴨ロースです

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適当にパラパラと振りかけます

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少々雑でも何日か置けば水分が出てそれなりに均等に味が付きます。

2.それをフリーザーバッグに入れて、冷蔵庫に保管。約3日間ほど置きますが、その間1日1回くらい香辛料がよくまわるように冷蔵庫から取り出して揉みます。

仕上げ:
1.取り出した肉を軽く洗います。

2.半日ほど風乾させます。湿気が多い時は、さらしにくるんで冷蔵庫に置いておいてもいいです。めんどくさかったらスモーカーに入れて数時間ほど50℃くらいで温熱乾燥させるのもありです。

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カゴに入れて軒先に吊るして風乾させました

3.次にスモークチップを入れて約50℃で3時間燻煙(今回はコナラのチップを使って、個人的な都合で1時間だけ燻煙しました)。

4.燻煙終了後に真空パックします。ボイルするので、耐熱温度が100℃のパックを使う必要があります。

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しっかりパックします。燻煙時間が短いので色が薄いです

5.鍋に水を張り、冷水から2時間ボイルします。温度は70℃〜75℃を維持します。

6.最後に数十秒、沸騰したお湯でボイルします。これは、真空パック内の雑菌のより多くを死滅させるためです。

7.あとはそのまま冷ましたら完成です。

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見た目もきれいな美味しい燻製に仕上がりました。
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2016年02月01日

背割り用骨切り鋸

シカの解体が吊るした状態で四肢を外す方法なのに対して、イノシシの場合は皮剥ぎ後に背割りを行います。これは、屠殺場で行われる牛や豚では一般的な方法なのですが、猟師の間ではそんなに広く行われている方法ではないようで、よくどのようにやるのか質問を受けます。私がこの方法で解体を行うのは、師匠から習ったからで、師匠は若い頃にイノシシ肉専門の解体処理場を見学などをして、この解体法を知り、自らの解体に取り入れたとのことです。

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背割りに使うノコギリは、幅広い形状の押し切りタイプのノコギリです。なんという種類のノコギリになるのかはよく知りませんが、ネット上で購入できるものでは、以下の2点が見つかりました。「骨挽き鋸」とか「骨切り鋸」という名称で売られているようです。


骨挽き用(洋鋸)押し切り鋸 22インチ


木柄骨切鋸 AHN0401

さて、イノシシの解体については別記事に詳しいですが、ここでは背割りの工程だけ写真で説明します。

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皮剥ぎを終えたイノシシを後ろ足で吊るします。獲物を吊るすのは骨と腱の間に切れ目を入れてそこにS字フックを掛けるのが簡単です。吊るせたら、頭を落とし、そのあと股の間からノコギリで切っていきます。ノコギリは腹側から入れて、背骨を目で確認しながら真ん中からズレないように切っていきます。これは一人でやるとイノシシが揺れて結構やりにくいので、写真のようにほかの人に押さえてもらえると楽にできます。


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ちなみに、頭部からは頬肉とタンが取れます。


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真っ二つに割れましたたら、テーブルに戻して、骨抜き作業にかかります。背割りのメリットとしては、この後の作業をふた手に分かれて行うことが出来るという点が挙げられると思います。
posted by 豆狸 at 00:05| Comment(0) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月28日

2015年度猟期のカモ・スズメ猟

年が明けてからは、猟期前半にあまり参加できなかった鳥猟に積極的に参加しています。
今冬は暖冬のせいか、スズメの行動が例年と違っており、猟友会のベテランの先輩も捕るのに苦労しているとのことです。年明けに最初に行ったときは、130羽獲れましたが、それ以降は数十羽という日が続いています。

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ある日の猟果

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解体して焼き鳥用にパック詰め

カモの方も年が明けてから徐々に捕れ始めたそうで、私が行った時にはタイミング悪く逃げられてばかりでしたが、前夜に獲ったカモを毎回のようにおみやげに頂いて帰ってます。

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ある日の猟果

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いただいたカルガモ3羽

ちなみに、くくりわなの方はと言うと、年末年始にいったんわなを外し、三が日を過ぎたくらいから再開したのですが、再設置後1週間もしないうちに狙っていたハラ抜き40キロのメスが獲れ、あとは目につくのはオスイノシシばかりだったので現在はストップしています。一般猟期が終わるまでは鳥猟に積極的に参加して、その後のシカ・イノシシの延長猟期で、気が向いたらどっかのやまでメスジカを狙おうかとも思っています。

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腹抜き40キロのメスイノシシ

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おいしそうな脂がよくのってました
posted by 豆狸 at 05:34| Comment(0) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月07日

狩猟解禁

さてさて、狩猟が解禁となって3週間ほど過ぎました。今年は解禁日が雨だったり、体調がイマイチだったりで、スローペースな出だしでしたが、先週くらいから気温も下がり、動物たちの動きが活性化するに従って、こちらのやる気も増してきました。その勢いでブログも久々に更新します(笑)

今のところの猟果は、イノシシ1頭、シカ3頭(うち1頭ははこわなでの捕獲)です。イノシシがハラ抜き60キロのメスでなかなかよいサイズだったので、イノシシはほどよいサイズのをもう1頭獲れば、肉の量としては十分という感じです。シカは肉の量としては、既にオーバー気味ですが(実は去年の肉もそこそこ残っている)、今年はハムやジャーキーを量産しようと思っているので、あと5頭くらいは獲ってもいいかと思っています。裏山の猟場に限って言えば、シカの個体数をもう少し減らしたいという思惑もあり。

というわけで、今年の猟期もぼちぼちとやっております。

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ハラ抜き50キロのオス。実は、はこわなでのシカ捕獲は初めての経験

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シカのロース。きれいな肉ですね

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くくりわな1頭目のオスジカ

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解体2年目でちょっとは皮はぎも慣れてきたかな

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イノシシ肉のハムとシカ肉ジャーキー製作中

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イノシシハムはこんな感じ

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1頭目のイノシシ。右前脚をしっかりとくくれてた

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ハラ抜き60キロのメス。昨猟期がオスばっかり6頭だったので、嬉しい捕獲

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ドングリをよく食べて、脂もしっかりのってました

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イノシシ1頭分の骨を薪ストーブで二晩煮込んだらこんな白濁したスープがとれます

ではでは、みなさま、怪我や事故のない楽しい猟期を過ごしましょう。
posted by 豆狸 at 03:42| Comment(10) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月15日

狩猟解禁1ヶ月

11月15日の狩猟解禁からちょうど1ヶ月となりました。のんびりペースで14年目の猟期を満喫していましたが、ブログを更新するのはすっかりサボってました。
とりあえず写真だけでもアップします。現在のところ猟果はイノシシ4頭、シカ6頭です。
イノシシの捕獲数はまずまず順調ですが、狙っている大きい個体がまだ捕れていないのでなんとか年内に捕獲したいところです。シカも10頭くらいまでは獲ろうかな・・・。

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奥に休憩スペースができて広くなった解体小屋

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1頭目のイノシシ。ハラ抜き30弱のフルコ

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1頭目のオスジカ

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4頭目のメスジカ

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裏山のイノシシ

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3,4頭目のイノシシ。同日に捕獲

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ハラ抜き35キロと30キロ
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2014年05月04日

イノシシの丸焼き

先月の中頃、いろいろとお祝いごとが重なったので、イノシシの丸焼きをしました。

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冷凍イノシシ解凍中

丸焼きに使ったイノシシはこの猟期に捕れた4頭目のフルコ。捕れた時に痩せ気味だったので、「これは丸焼きようにちょうどいい!」と思って、ハラだけ出してから米袋に入れて冷凍しておいたものです(脂がのっていると、丸焼きにすると炎上するので)。

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バーナーで毛焼き

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丸焼きのイメージの手足で吊る感じではなく、開きにして両面を焼く

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頭は絶対に火が通らないけど、せっかくだから付けたまま

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裏側はこんな感じ。炭火の遠火でじっくり焼きます

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なかなか焼けないので、冷凍しておいた去年の鮎を焼く

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だいぶいい感じの飴色に

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火が通ったバラ、ロースの部分から切り分けて食べ始める

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あとは部位ごとに網でじっくり焼いて食べる

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翌日に骨に残った肉も全部そぎ落として真空パック

ハラ抜きで25キロくらいの個体だったので、10数キロは肉が取れたはずですが、20人ほどの参加者でほとんど食べ尽くしました。なかなか評判も良かったので、年に1度くらいはやってもいいかな。

posted by 豆狸 at 22:30| Comment(10) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月20日

年明けのわな猟

久しぶりのブログ更新です。
今猟期は年末の時点では結局、イノシシ3頭、シカ4頭でした。で、年明けはイノシシ1頭、シカ2頭で、現在のところ通算イノシシ4頭、シカ6頭。肉の量的には十分確保できたので、いったんわな猟を終了しました。
とりあえず、2月15日までは今期全然参加できていない鳥の網猟に何度か行きたいと思います。
あとは、今期はワナの老朽化が深刻化したシーズンだったので、猟をやめているこの時期にちょっとワナの作りなおしをしようと思っているのと、ここ何年かの懸案だった解体小屋の狭隘化問題を解決すべく、増築工事を開始しました。

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5頭目のシカ。メスジカハラ抜き39キロ

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4頭目のイノシシ。フルコハラ抜き25キロ

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6頭目のシカ。オスジカハラ抜き35キロ

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庭の柚子で自家製ポン酢作り。ぼたん鍋用

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最近はイノシシのバラ肉の焼き肉が流行り。

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昨年行ったスズメの網猟。猟の道具を軽トラに

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オトリのスズメたち

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その日の猟果は150羽ほど。

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解体小屋増築工事。いつもどおり足場丸太で枠を組み、ポリカ波板で屋根をのばす。

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解体小屋増築工事。既存部分も微妙に拡張。

・・・とまあ、こんな感じでボチボチやってます。あいかわらずブログ更新はこんなペースだと思いますが、今年もよろしくお願いします。
posted by 豆狸 at 02:42| Comment(14) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月17日

シカ4頭目

先日、4頭目のシカが掛かりました。実は同日に今猟期のド本命だったハラ抜き60のメスイノシシがワナに掛かったにもかかわらず、散々暴れた結果、ワナの一部が破損し逃亡されるというショックなことがありました。このイノシシが獲れていたら今期はもうやめてもいいという状況だっただけに残念です。

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頸動脈を切って放血中です

それはさておき、とれたシカはハラ抜き48キロのオスジカ。そこそこ立派な角をしていました。片方だけが3叉。4〜5歳位でしょうか。家の裏山で捕れたもので、おそらくは晩秋の頃にすごく近くでブルブル言う音とともにピイーピオーと鳴いていた個体だと思います。

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内蔵を抜いて冷却中

裏山には80キロ位のオスイノシシがいるので、そいつを年内に何とか仕留めたいところですが、まだわなが2丁しか仕掛けられてないというお粗末な状態。今週中に何とかわなを増設したいところです。

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ぼたん鍋用の自家製ポン酢は作成済み

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鹿肉を主食に元気に育っている我家の猫

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2013年11月24日

狩猟解禁!イノシシ1頭目

さてさて、今月の15日から狩猟が解禁となりました。10月からなんだかんだとバタバタして、準備不足のまま猟期突入。ブログも完全にほったらかしでしたが(スミマセン)、無事1頭目のイノシシが捕れました。
とりあえず、写真だけ。

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狙ってたオスがわな設置後2日で掛かった。上出来。

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引っ張ると結構重い。脂のノリに期待。

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腹を割るといい感じの脂。

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ハラ抜き64キロ。捕獲前は足跡や糞のサイズから50〜60と読んでいたので、多かった分は脂。

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皮を剥いてから背割。

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真っ二つ。ロースあたりの脂もいい感じの分厚さ。

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骨抜き前。ここから1本ずつ骨を外していく。

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骨抜き後。2枚の大きな肉。いつも思うのはこの状態で巨大な鉄板で1度焼いてみたい。

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ちなみに今回は時間があったので、ホルモンも処理。

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シカもまだ1頭目です。
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2013年02月20日

猟期最終日

猟期最終日の朝。あいにくの雨。今日の鳥猟はどうなるだろうかと思いながら、猟友会の師匠のところに電話。すると、まあ「見いにだけ行ってみるか」とのこと。スズメは、この雨では田んぼに降りないので網はたぶん無理。雨の弱まる昼からヒヨドリの様子だけ見に行こうという話になりました。

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薪ストーブで暖かい朝

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師匠のところに着くとドンコを解体中。雨も止まなさそうだったので、そのままドンコの解体をお手伝い。

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これは昨日捕れたカルガモ

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これから毛引きするヒドリガモ3羽

昼ごろから出かけるも、結局、カモの網場を見回ったところ、前夜はあまり来てなかったので、夕方の網猟はなし。ヒヨドリもほうれん草とキャベツを狙う200羽くらいの群れがいたけどスルー。スズメの群れは居たけど、田んぼが網を張れる状態ではなく、今期の網猟最終日は網を張らずに終了。
その後は、いったん解散となって夕方から猟期終わりの足洗いに家族で参加しました。昼間のドンコですき焼きをして、楽しく飲み食いしました。

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今日は活躍の機会のなかったスズメ猟の網。9ヵ月のお別れ。

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余ったカモの寄せ餌用の小米を鶏用にいただいた。ありがたい。

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捌き済みのヒドリを3羽ももらってしまった。 猟期最終日なのに網も張らず、毛も引かず。で、肉だけもらうなんて罰が当たるな…。
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2013年02月16日

年明けのオスイノシシ

猟師生活12年目にして、とうとう発情期のデカいオスを捕ってしまいました…。
ハラ抜き58キロ。よく肥えた秋なら80キロはありそうな骨格。年明ける前に捕りたかった個体。この時期のオスイノシシは臭いが出てしまっています。

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骨格は大変大きかったです

年明けからバタバタしていて、前日に2丁だけ鹿狙いでわなを再設置したところ、いきなり次の日にオスイノシシが掛かるとは正直考えていませんでした。しかし、発情期で集中力のなくなっているオスの存在をもう少ししっかりと意識すべきでした。

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典型的なこの時期のオスの体型

捕ったイノシシに失礼なので、あまり失敗としては語りたくないですが、年明けから忙しすぎて、山の状況を充分に観察できていなかったことがこの結果につながったのは間違いありません。
前日にオスの存在は確認していたのですが、それより前の数日間は山に入っていなかったので、その以前の行動がしっかり把握できておらず、年初くらいの登場頻度であると考えていました。
オスイノシシの頻繁な行動を確認していれば、メインロードのわなは引き上げて、鹿道に限定したわな展開を行うなどの対処は可能だったはず。

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立派な犬歯

今後もいろいろと雑事が入っているので、今期のわな猟の継続はやめた方がいいと判断してこの日にわなを撤収。責任を持って山に入れないのだからやむを得ません。今季のわな猟はこれにて終了です。イノシシ3頭、シカ7頭で数字だけ見れば例年並みですが、イノシシの成獣3頭というのはこれまでにはなかったことです。

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尻まわりに何カ所も他のオスにやられた喧嘩傷がありました

ま、本来の猟期はどうせ2月15日で終わりなので、集中力も切れつつあったんだとも思います。これからは今回のイノシシをいかにおいしく食べられるか、加工や調理法を研究したいと思います。実際においのあるイノシシを捕ったのは初めてなので、これもいい経験と考えるしかないですね。ちなみにこの時期のオスだけに体中に他のオスとの縄張り争いで付いた喧嘩傷があり、一箇所は5cm以上の深手でその辺りの肉は腐敗していました。野生の世界もなかなか大変ですね。あと、当然、上体の皮下脂肪は鎧化しており、そのあたりの皮剥ぎには結構手間取りました。

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傷ついていたところは膿んでいて肉が傷んでいました

ま、とりあえず今期も怪我なく猟期を終えられてよかったです。あとは春までに燻製や薪割り、家の補修などたまった仕事をこなしていこうと思います。
posted by 豆狸 at 23:59| Comment(22) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月16日

2頭目のイノシシの解体写真集

2頭目のイノシシの解体の写真です。1頭目の脂のノリがすごくよかったので、最初このメスのハラを割った時はまあ標準くらいかなと思いましたが、皮を剥いでみるとこちらも結構いい感じの脂でした。
サイズもこちらのほうが大きいこともあり、肉と脂のバランスはこちらのほうが良かったです。

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皮を剥いたら綺麗な脂が出て来ました。

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背割り完了。

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頭部からは頬肉とタンが取れます。

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皮か毛を利用しようと思うので、今回は毛皮は保存

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骨が全部抜けました。

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牛刀で切り分けていきます。

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良い感じの肉と脂のバランス。

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パック詰めして終了です。
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2013年01月12日

イノシシ2頭目

12月の半ば頃にワナを入れたこの猟場では、その後半月ほどは1回しかイノシシが来なかったものの、年が明けてからは3回来ていました。そのイノシシは痕跡から判断し、子連れのメスで体重はハラ抜き50キロくらいと読んでいました。
ただ、4丁しかワナを入れておらず、今日は午後から時間があったのでワナ増設の予定でしたが、来客があったこともあり、増設は諦め、見回りだけ大急ぎで行く事に。

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お、遠くでなんか動いている!

随所にシカの新しい足跡があったので、結構昨夜は動いたんやなあと思いながらヌタ場に着くと、イノシシの使用痕。おー、今日も来たのか、最近の頻度はなかなかすごいなあ。と思って、次のワナの方へ進んでいくと遠くに何か動くものが。
あれ?猿?
いや、イノシシだ!
でも、小さそうやなあ。フルコかな。
と思いながら近づいていくと意外とでかい。
40キロくらいはあるかな。
ワナを噛み噛みしたりしているので、メスっぽい。
でも、このサイズのメスはいなかったはずなんだけど・・・と思いながら、トドメをさすために抑えこむ。そうしてみるとまた大きく見え始めた。
あれ、やっぱり50くらいあるかな。
股間を見るとやはりメス。引きずってみるとやはり重い。どう見たらこれがフルコに見えるんだろうか。

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脂のノリはまあ標準くらい。体重の割に頭がごつい印象

で、自宅に運んでハラを抜き、体重計で計ってみると、ハラ抜きで52キロとほぼ読み通り。誤差2キロ。痕跡で読んだ通りの獲物だったので、やはり嬉しい。
しかし、姿が見えない時のほうが、実際に見た時よりも体重がわかるってどういうこと???

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ハラ抜き52キロ。ハラ込みでは58キロでした

さてさて、今期はよいメスが2頭捕れたので、資源保護のためにもイノシシ猟は終わらせる方向で行こうと思います。狙っているイノシシもあとはオスばかりなので、もう臭くなる時期だし。あと1ヶ月残っている猟期(イノシシ・シカはあと2ヶ月)は、シカ猟と鳥の網猟に力点を移していこうかと思います。ちなみに、写真も残っていませんが、シカは年が明けてからも2頭かかり、現在7頭です。
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2012年12月17日

イノシシの解体写真集

以前から解体についての質問をよくいただいていたので、いつか解体の様子の記事を書こうと思っていました。
ただ、いざ解体を始めると夢中になって写真を撮るのを忘れてしまい、なかなか実現できずにいましたが、今回は人出が多くいたこともあり、写真を撮る余裕もあったので、それを掲載します。
以前の解体の記事は今から6年も前のものなので、その頃と比べるとちょっとやり方が変わったところとかもありますが、説明まで詳しくやる余裕がちょっと今はないので、各行程の写真と一言コメントだけ掲載したいと思います。

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氷水につけて冷やしていたイノシシを吊り下げ、水を切ります。内臓は既に抜いてあります。

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解体テーブルに載せたあと、四肢の内側に切れ込みを入れ、皮を剥きます。

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イノシシは脂が大事なので、なるべく皮に脂が残らないように丁寧にやります。皮を引っ張りながら、肉と皮の角度が鋭角になるくらいでナイフを添わせるとうまくいきます。

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脂に毛穴が残るくらいでいいです。たてがみ下の肩ロースのあたりは特に毛穴が残ります。

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後ろ足で吊るして頭を落とし、そのあと背割りします。背割りをしないで解体する地域が多いようですが、私は師匠からこのやり方を習ったのでずっとこの方式です。ちなみに屠畜場の豚の解体はこの方法です。
ちなみに頭からはほっぺまわりの肉と舌が取れます。

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真っ二つに割れました。テーブルに戻して、脚先を落とします。

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内臓脂を撤去し、腹膜をめくります。

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アバラに切れ込みを入れ、1本ずつ抜き取っていきます。

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前脚の骨を抜いているところ。イノシシの場合は基本的に半身ごとにひとつながりの肉になるように骨を抜いていきます。

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背骨が抜けました。

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羽子板と呼ばれる肩甲骨が抜けました。肩甲骨は意外と外しにくく、今回もちょっと肉が残りすぎですね。

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骨を全部外せたら、牛刀で部位ごとに切り分けていきます。

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最後は真空パックして終了です。写真は内臓脂や端肉が写っていて美味しくなさそうですが、今回のイノシシは脂のノリはばっちりで大変上質なお肉でした。骨は頭骨も含め、解体参加者がスープを取るため持ち帰りました。
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2012年12月14日

猟期1ヶ月

昨日、ほぼ猟期も1ヶ月ということで、家から車で10分ほどのところの山にかけていたわなをすべて引き上げました。鹿はそこで2頭かかりましたが、イノシシの見込みが無さそうだったので、猟場替えをするためです。ま、わなをぜんぶ引き上げてから、新たな80kgくらいのイノシシの痕跡を見つけたりして、ちょっと未練が残りましたが・・・。

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3日前に解体した3頭目のメスジカ

で、今日は午後から時間があったので、別の猟場にわなを入れにいこうと思ってました。
が、その前に家の裏山に5丁だけ入っているわなの見回りには行っておかないといけません。今期の裏山は解禁当初は100kgくらいの大物がうろついていたのですが、最近は全然気配が薄く、また別の40kgくらいの個体はいったんワナでくくったものの、足抜けして逃げられるという失態をおかしていました。
さっさとワナを入れにいきたかったので、手ぶらで山に入り、見回りを開始しました。
最初のヌタ場に到着。

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昨日の夜の使用痕

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そこから泥が転々とわなのあるけもの道へ

久しぶりにイノシシが来ていました。いやー、これでかかってたらいいんだけどなあ。と思いながら最初のわなのあるポイントへ向かうため、急斜面を登ります。その急斜面はイノシシは迂回して登らず、鹿だけのけもの道が付いているので、その道を使います。
で、登り切って先を見ると、

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いたっ!

ハラ抜き40くらいのイノシシがこちらを見つめていました。おー、ようやく捕れた。と嬉しさというより安堵の気持ちが湧いて来ました。
・・・ていうか、よく考えたらこいつはいっぺん逃げたやつじゃないか。ちょっとうっかりさんやなあ、などと思いながら様子を観察。
見るからによく肥えた美味しそうなイノシシです。動きを止めるために投げた倒木に噛み付く感じやガチガチ言う威嚇音の小ささからたぶんメスだと判断しました。脚にはしっかりとわなが掛かっています。

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血抜き完了

道具をいったん家まで取りに戻り、とどめを刺してから確認するとやはりメス。山から下ろしている段階で、全身がプヨンプヨンしていて、確実によく脂が乗っていることは確信できました。で、ハラをナイフで割ってみたら、

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脂のりまくり

ここ2年ほどオスばかりかかっていたので、久々に脂ノリノリのメスが捕れてうれしかったです。まあいわゆる「産まずのメス」で、12月半ばで脂もしっかり乗り切り、肉の状態はバッチリですね。
とりあえずはイノシシが今年も捕れて良かったです。これで余裕を持って、残りの3ヶ月の猟期を送ることができそうです。

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よく冷やしてから解体します

ちなみに上の写真ですが、よく見るとわなの掛かった後が2つあるのがわかります。右足のつま先だけ掛かっているのが、前回くくったものの途中ですっぽ抜けて逃げられた時のもので、抑え爪までしっかりくくってあるのが、今回の跡です。しかし、この子はおんなじ脚でわなに掛かっちゃったんですね。
posted by 豆狸 at 19:31| Comment(20) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月07日

シカ2頭

今月の頭にシカが2頭、バタバタと捕れました。ハラ抜き37kgのメスと42kgのオス。
イノシシ狙いのワナにシカも全然掛からないので、鹿道に掛け始めた直後でした。これはしっかりとイノシシ道が見極められるようになってきたということでしょうか。でもまあ、そこでイノシシはまだ獲れていないのですが・・・。

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今季2頭目、オスジカ

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氷水につけて冷却します

2頭同時の解体となりましたが、今期最初の解体だけあっていろいろと手際も悪く4時間程かかりました。肉は全部で50kgくらいでしょうか。今期は例年に無く遅い初猟でしたが、これでようやくちょっと落ち着きました。気温も下がってきたし、そろそろしっかりとイノシシを狙いたいものです。

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モモとカタ、2頭分

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クビ、バラ、ロースなど、2頭分
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2012年12月03日

スズメ捕り3回目

先日、今期3度目のスズメ捕りに参加してきました。
今年はここ数年では比較的スズメが多い年で、各ポイントでそれなりの数のスズメの群れに遭遇します。ただ、昔に比べると全然だそうですが。

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オトリのスズメが入っています

スズメ捕りで重要になるのは、オトリのスズメですが、捕獲直後は慣れていないため、全然鳴かなかったり、警戒声を出したりします。それがしばらく使っているとだんだんチュンチュンとさえずるようになってきます。
あと、鼻に糸を通したスズメは杭につないで、網の範囲内に指しておきますが、最初の頃は網を被せられると怖がってしゃがんでいたり、網をすぐ掴んだりしますが、それも何回か使うとだんだん平気になってきます。

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バッテンに付いたスズメ2羽

今回は午前中は調子がよく、ひと網で20羽ほども入った時もありましたが、午後になるとスズメの飛ぶコースと網の場所がずれてしまい、結局は100羽行かないくらいの捕獲数で終了となりました。
今期はスズメ捕りによく参加できていて、行く度に新しい発見がありおもしろいです。この調子で続けて参加して以降と思います。

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前夜捕れたカモ7羽のうち、アオクビのメスとデッチをいただく
posted by 豆狸 at 21:40| Comment(0) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月24日

スズメ捕り

今期はわなはノンビリな出だしですが、スズメの無双網猟はもう2回も行きました。
今年の猟期はいつもと違う重点の置き方な感じです。

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この網の中にスズメが14羽います

今日は前回、スズメが固まっていたポイントに狙いをつけて行ったところ、まずまずの群れが3箇所くらいに分かれていたので、その中間くらいに位置する田んぼに網を張りました。ただ、そのポイントは午前と午後でスズメが行動パターンを変えることがよくあるそうで、「スカをくらう」覚悟で張ってみることにしました。

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こんな感じで網に絡みます

結果としては捕れたのは約70羽で、ちょっと少なめ。午前中はオトリの鳴きが悪く、スズメのかたまりが上を通っても見向きもしないということが何度もありました。午後になって雨も上がり、オトリもお腹が減ってくるとよく鳴くようになり(午前中に獲った10羽くらいもオトリケースに追加)、午後のほうがよく捕れました。

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首を持ったらたくさん持てます

ちなみに、夕方からは近くの川で河川敷にカモ網を張って、カモを待ちました。が、それなりの数のカモは近くに来たのですが、なかなか網の範囲に全て入らず。ちょっと寄せ餌が散っているのが問題のようでした。
結局、他のカモをびっくりさせるともったいないので、この日は網を引かず。後日、様子を見て一網打尽を狙うことになりました。

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鴨猟に一緒に行った地元の猟友会の方から牛のアキレス腱をもらいました

網猟も免許をとってもう12年。いつまで経っても見習いというわけにも行かないので、今期はなるべく参加しようと思っています。
また、来週くらい行こうかな。
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2012年02月15日

鹿革の剣鉈袋

ここ何年か、脱毛処理した鹿皮のなめしを色々試しています。いわゆる革としての利用です。
このなめしにはミョウバンなめしは向かないとのことなので、タンニン、脳漿、油、燻煙などによるなめしを研究中です。

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油なめしを終えた段階

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燻煙なめし後、

で、今期の1頭目のメスジカの皮を油と燻煙でなめしたもので加工品を作りました。ちなみに、脱毛なめしはまだまだ実験中で、今回の革も1回油を入れて伸ばしただけなので、だいぶ硬い部分も残りましたが、お手軽なめしを第一に考えているのでそのまま燻煙して完成としました。
なめしに関しては、またもう少しデータが揃ってから記事にしたいと思います。

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この鹿の皮を利用

今回作ったのは、剣鉈を入れる袋です。腰からぶら下げる時は袋は必要無いですが、カバンの中などに入れておく時に使うためのものです。この剣鉈は鞘が木でできていて先にも穴が開いているので、意外と水がしみたり土が入ったりしてサビが出てしまうのが難点でした。

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この刃渡り7寸の剣鉈が

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鞘ごと入ります

作り方はいたって簡単。サイズを測り、長方形に切って麻糸で縫うだけです。私がなめした鹿革は市販の牛皮などと比べると格段に薄いので、事前に穴をあけたりする必要もなく、普通に太めの針でぬうことができます。口を縛る部分の紐は、なめしがうまくいかなかった端の部分を細長く切ったものを三つ編みにして利用しました。人にプレゼントしたりするなら、この紐の先に鹿角のボタンでもつけるのでしょうが、自家用なので面倒くさいのでやりませんでした。

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無事完成。製作時間は約2時間でした

ちなみに、今回なめした革は手足首の部分は事前に切り落として四角にしたものでした。で、今回の剣鉈袋を作るのに使った革はその約半分。これから考えると、普通に使えるカバンなどを作ろうとするならば最低でも2頭分の革は必要になりそうですね。

では、また何か作ったら記事にしたいと思います。
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2011年12月08日

シカ3頭目

12月最初の獲物がかかりました。ハラ抜き40キロのオスジカ。これまでと同一の猟場での獲物です。
つまり、ひとつの猟場でもうシカを3頭捕ったことになりますが、それでもシカの痕跡はまだまだたくさんあります。まあ、隣の山では一昨年に13頭同時に目撃していますし・・・。

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めずらしく微妙に威嚇されました

前回の獲物から10日ほど空いていますが、なんだかんだとバタバタしていてそんなにワナは増やせていません。この猟場のワナもイノシシ・シカが掛かったところのワナが再設置できていないので、しっかりとけもの道をカバーしきれていないような状態です。なんとか次の休みには、この時期の餌場などを考慮しつつ、ワナの配置を再編成したいところです。

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餌が豊富なのかよく脂がのってました

この山では3日前にフルコが一度来ていて、もう一箇所かけている山では昨夜50くらいのイノシシが来ていました。どちらも1週間に1度来るかどうかというペースなので、いまいち捕れる気がしません。それよりは先にまたシカが掛かる可能性が高いです。まあ、シカを適正数に保つことは、その猟場のイノシシのためにもなるので、シカもしっかり捕らないといけません。

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素晴らしい脂の友人のイノシシ

この間は友人が捕獲したイノシシを1頭解体しましたが、ハラ抜き60キロ弱の産まずのメスで脂のノリは最高でした。ああいうのが捕れたら、もう今期はやめてもいいくらいですね。あと、別の友人の持ち込みのオスジカも解体しましたが、それはハラ抜き56キロでかなり大きく、ツノも大変立派でした。

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ここ数年では一番大きいオスジカだと思います

さてさて、年内にあと何頭捕れるでしょうか。

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このダニも今期のビックワンです(笑)
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2011年12月04日

スズメ猟1回目

先日、無双網によるスズメ猟に行ってきました。まあ、あいかわらず師匠の猟に同行するという感じですが。
今年はスズメが少なめだそうで、なかなかよい場所がないとのことでしたが、この日は色々移動して数百羽くらいの群れを3つほど見つけました。

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こんな感じののんびりした猟場です

で、その内のひとつで網を張り、お昼を挟んで3時間ほどやりました。結果は、約70羽でまあほどほどの猟果という感じですが、かつては数百羽捕れることもよくあったので、やはりスズメが減っているのだろうと思いました。

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捕れたスズメは約70羽

今回のポイントではスズメが潜んでいるガサ薮と餌場の田んぼ、驚いた時に止まる電線の位置関係が微妙でなかなか網に降りづらい感じでした。もう少し良いポイントに網を張れればよかったのですが、前日までの雨でぬかるんでいる場所が多く、あまり良い場所に張れませんでした。

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久しぶりの毛引きで、たくさん皮を破ってしまいました

もっと時間があったら新たなポイントにスズメ探しに行きたいところですが、なかなか余裕がありませんね。

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素焼きにしてからタレで煮込みました
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2011年11月27日

シカ2頭目

シカ2頭目が捕れました。今回のは比較的若いメスジカで、ハラ抜きで27kgでした。
1頭目とそんなに離れていない場所での捕獲ですが、まだまだその近辺をシカが何頭もうろついています。
この猟場のワナはこれで7丁となりましたが、まだあと1頭2頭はシカがかかりそうな気がします。

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ダニは少なめでした

あと、もう1ヶ所の猟場に今日で4丁のワナを入れたので、合計が11丁とようやく二桁にのりました。
まあ年内に良型のイノシシをもう1頭捕れたらよい方な感じですね。

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綺麗な赤身のお肉です。

しかし、毎年のことながら11月の解禁後の半月間が一番捕獲・解体の頻度が高いような気がします。

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順番待ちのオスジカくん(友人捕獲)
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2011年11月22日

イノシシ1頭目

昨日、80kg級のメスを狙っていた猟場で、ハラ抜き46kgのオスがかかりました。解禁直後くらいから急にその猟場のイノシシの気配が濃くなり、そのメスとフルコ・ドンコが活性化したにしては・・・と思っていたら、こいつが他所から来ていたようです。しっかり、その存在は認識できていなかったので、まあラッキーな捕獲でした(笑)

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一人で山から下ろしたら結構疲れました

掛かったワナはほんの2日前に架けたばかりのもので、その猟場のイノシシのメインロード。まだ私のニオイも残っていたと思いますが、他所から来たのでそんなに警戒もすることなくワナを踏み込んだようです。抑え爪までしっかり掛かっていました。

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吊るすと大きく見えますね

で、さっそく解体しましたが、脂のノリはちょっとイマイチ。胃袋は結構パンパンだったので、もうちょっとドングリをしっかり食べさせてから捕ったらプラス何キロ分かは脂がのったかもしれませんが、そんな贅沢は言えませんね。

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背割りしてみてもやはり脂は少なかったです

さてさて、フルコでもいいから捕ろうと思っていたこの猟場ですが、無事1頭捕れたので、でかいメスとフルコ・ドンコは今期は見逃して、来期のこの猟場のイノシシ状況を充実させてもいい気がしてきました(まあ誰かに捕られたら仕方ないですが)。週末くらいまで様子を見たうえで、ひょっとしたらさっそくの猟場替えをするかもしれません。

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とりあえず25キロほどは肉が確保できました
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2011年11月18日

シカ1頭目

今年は最初の獲物はシカでした。17日の見回りで掛かっており、山から下ろして一晩寝かせて今日解体しました。ワナの数は今日1丁追加して計7丁。16日の晩にイノシシも来たようですが、1丁のワナの手前で直角に曲ってワナを避けていました。こいつは3年ほど前から目をつけている80kgくらいのメス。・・・捕れる気がしません。掛かるとしたらそいつと行動を共にしている30kgくらいのフルコだと思います。

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14日の晩にはヌタ場も使っていましたが

ちなみに、その見回りの時点ではワナは4丁でしたが、残りの1丁は小さめのシカで空弾きで、もう1丁はノーマルサイズのシカがワイヤーに躓いたものの弾かず、という結果でやはり普通にやったらシカばっかり捕れそうです。いかにその中からイノシシを引っこ抜くかですが、まあシカも減らさないといけないし・・・。

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最初に掛かったのはやはりシカ

この猟場は2度ほどダニのいないシカを捕っているお気に入りの場所ですが、今回のシカはダニだらけでした。ハラ抜き38kgのメスジカで、左前足に掛かってました。一緒に歩いていた仲間は3頭でけもの道を二手に分かれて逃げていました。

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9ヶ月ぶりの解体はなかなかたのしかったです

さてさて、別の山にもワナを入れたいと思っていますが、なかなか時間がありませんね。ま、今年からイノシシの猟期も3月15日まで延びたので、のんびりいきましょうかね。
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2011年06月08日

最近の獣肉料理

食べるために猟をしているというと、毎日獣肉を食べて暮らしていると思われがちですが、そんなことはありません。今日の夕食は塩ジャケでしたし、朝食はパンでした。昼食も時には定食屋で親子丼も食べますし、インスタントラーメンも大好きです。

ここ2週間ほどで獣肉を何回食べたか考えてみたら、4回でした。まあ、パンにのせる猪ベーコンとか炒め物に使う猪ラード、調味料の猪スープなどを考えるともう少し増えますが、意外とこんなもんです。これからの季節は海川で捕ってくる魚介類も絡んでくるのでもう少し割合が増えるとは思いますが、野菜だけの料理の日もけっこうあります。

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タケノコの季節には定番の八宝菜

食べた料理を順番に見ていくと、まずは八宝菜。これは、猪のバラ肉と掘ってきたタケノコ、炒める用のラードは自家調達。玉ねぎと、きゅうり、お米は実家から。塩は知人作成のもので人参とピーマン、片栗粉はスーパーで購入。数えてみたら六宝菜ですね・・・。

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ちなみに、タケノコ掘りは猪と競争です

次は、猪カレー。これはまあ猪肉が入ったただのカレーです。カレーやシチューは猪や鹿の肉を利用しやすい料理だと思います。スジ・スネなどをじっくり煮込んだら美味しいです。

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子どももいるので甘口です

3つめは、鹿のヒレステーキ。食べやすいように既にスライスしていますが、今回はガーリックソースで食べましたがなかなか美味しかったです。ヒレ肉は、ロースよりも小ぶりで解体時に水に触れてちょっとふやけてしまうことも多いので、私の周辺では軽視されがちな肉ですが、世間での評価は高いですね。確かに肉質はロースと変わらないと思います。

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鹿肉はタタキやローストなどの料理が美味しいですね

最後は、猪のヒレカツでしたが、写真を撮り忘れました。ヒレには脂身がないので、肉の色などを見ずにソースをかけて食べたら、普通にトンカツですね。おいしかったです。

あ、食事ではないですが、蒸した猪のモモ肉をスライスして、カラシ醤油で食べたのはビールのアテに最高でした。今度は鹿肉のすじ煮込みでも作ろうかな。
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2011年05月13日

延長猟期のシカ

毎年、春先はバタバタしていたり、猟期後で気が抜けていたりしてブログの更新が滞るのですが、今年は3ヶ月近くサボってしまいました。すみません。ようやくちょっと余裕ができてきたので、またこれまで同様のんびりペースですが、ブログを再開していきたいと思います。

今回の記事は、ホントは3月に書いておかないといけなかった内容になります。

当地ではこの前の猟期から鹿のみ1ヶ月延長となり、3月15日まで捕獲可能となりました。私自身は猟期後は薪割りと家の補修・改修が忙しくなりそうだったのもあり、例年通り2月でやめましたが、一緒に解体を行なっている友人が2頭ほど捕獲したので、その解体は一緒にやりました。

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3月の1頭目のシカ

2頭とも3月に入ってからでしたが正確な日付は覚えていません。体重も図りましたが、いまいち記憶なし。
ただ、2頭とも骨格の割には痩せている印象でした。
で、実際に解体を始めてみると、内臓脂肪や肉についている脂身がほとんどなく、胃袋も猟期のシカよりはやや小さい感じで、やはり冬の間は食べ物が少ないんだということを感じさせました。

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3月の2頭目のシカ

肉質に関しては、見た目は変わらず、食べてみた印象もそんなに違いは感じませんでした。ただ、これに関しては、私は味覚に関してはかなり大雑把な方なので、味覚が鋭い人が食べたら違いがわかるかもしれません。ちなみに、鹿肉は一般的には夏場から秋にかけてよくエサを食べている頃が一番美味しいとされていますが、夏のシカは私は食べたことがないので、これまたどんな違いがあるのかはよく知りません。ご存知の方お教えいただけるとありがたいです。

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脂身は一切ありません

あと、気がついたのは、猟期中には見たことのない小さいダニの子どものような虫が股のあたりにたくさんいたことくらいです。

この春は我が家の近くのれんげ畑も花が咲いたと思ったら翌日にはほとんどシカに食い荒らされていました。来期は3月まで猟をしたほうがいいのかなあ・・・。

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関係ないけど、今春はたくさんタラの芽を食べました
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2011年02月17日

猟期終了―ヒヨドリ130羽とカルガモ4羽

2月15日で今期も猟期が終了しました(今年から鹿のみ3月15日まで)。13日にワナは全部引き上げたので、最終日は朝から鳥猟に参加しました。
スズメがあんまりいないということで、今年は早い段階から多そうだと言われていたヒヨドリを獲りにいくことになりました。この時期のヒヨドリは炭火で焼くと脂が落ちて炎が上がりまくるくらい脂がのっているのでおいしいです。
ヒヨドリはこれくらいの時期から集団になってほうれん草やブロッコリー、キャベツなどの菜っぱの畑に集まっており、被害を受けた畑は悲惨なくらい葉っぱはかじられ、野菜は糞まみれになっています。
なので、ヒヨドリを獲りにいくとその畑の持ち主のお百姓さんは、どんどん獲ってくれという感じで、野菜などもおみやげにたくさんいただけたりします。

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ヒヨドリは背骨を折って絶命させて網から外します

この日は結局2箇所で網を張り、70羽と60羽で計130羽ほど捕れました。ただ、両方とも200〜300
羽くらいの群れだったので3〜5分の1ほどしか捕れていません。

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よく太ったよい型のカルガモ

夕方からはカモ猟に参加。カルガモが5羽来ましたが、1羽はどうしても網の範囲内に入らず。あまり長時間入るのを待っていると、範囲内の4羽が出てしまったら大変なので、ある程度で見切りをつけて4羽の捕獲となりました。

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ヒヨドリの脂は尻まわりに一番のります

そして、夜は定番の猟友会の宴会に参加し、おいしい料理をたくさんいただき、無事猟期の打ち上げとなりました。ヒヨドリ20羽とカルガモ1羽お持ち帰り。

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立派な胸肉です

今猟期も反省すべきところはいくらでもありますが、まあ大きな怪我や事故もなく無事3ヶ月過ごせたので良かったと思います。
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2011年02月08日

鹿6頭目

先日、今期6頭目となるメスジカがかかりました。当歳でハラ抜き22kgでした。
猟期ももう残すところ1週間で、ワナはまだ一応5丁ほど仕掛けてありますが、雰囲気的にはもうこの鹿で打ち止めのような気がします。

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前回と違い普通にダニはいました

ここ数年のシカの捕獲数を振り返ってみると、09年度6頭、08年度8頭、07年度5頭とだいたいこれくらいの捕獲数で安定しているような感じです。ワナ数は最大時で20丁くらいで、山は2〜3、基本的にはイノシシ道に仕掛けてこの結果ですので、シカ狙いでやったらもっと掛かるのでしょうね。まあ私の鹿肉の利用の仕方を考えると、これくらいが調度よい捕獲数ですが、山のことを考えるともう少し獲ったほうがいいような気もします。

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獲物の捕獲に伴い、冷凍庫から押し出されたカモ肉
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2011年01月29日

新年1頭目の獲物・シカ今期5頭目

1週間ほど前、今期5頭目となるメスジカが捕れました。ハラ抜き35キロでよく脂がのっていました。
年末から年明けにかけての大雪でワナが機能しなくなったり、新年早々に腰を痛めたりで、年が明けてからはワナを半分くらいにして短時間で見回れるようにして、ほとんどまともに猟が出来ていない状態でしたが、それでもシカはかかるようです。

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ダニが極端に少なかったです

ちなみに、このシカ、体についているダニが極端に少なかったです。普段だとシカ1頭に1000匹以上は余裕でついているダニが、このシカには約10匹。普通は、ハラを抜いて冷やすと毛皮の表面にたくさん出てくるのですが、このシカはほとんどいませんでした。2年前も同じ猟場で捕ったシカでダニが3匹のみという個体がいたのですが、一体なにが原因なのかサッパリわかりません。ちなみに、同じ猟場で捕った別のシカには普通にたくさんダニがおり、イノシシにもダニはたくさんいました。
どなたか同じ経験をしたり、原因に心当たりがありましたらお教えいただけたらありがたいです。

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こんな雪は久しぶりです

さて、雪がある程度以上積もると、雪の重みでワナが勝手に作動してしまったり、脚が輪っかに入る前にワナが作動してしまったり、ワナのトリガー部分が凍結して獲物が踏み込んでもワナが作動しなかったりして、ワナ猟はほぼ開店休業状態になります。

なので、雪の時は気分を切り替えて、自分の猟場全域を歩いてシカやイノシシの足跡を探します。雪の上の足跡はほんとに分かりやすいので、これまで気づかなかったイノシシのルートを発見できたりもします。また、普段分かりづらいノウサギやテンなどの足跡もよくわかるのでそれもまた楽しいです。普段羽音しか聞こえないことの多いヤマドリなども雪の中では姿が良く見えますね。

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だいぶ遠くで見つけたイノシシの足跡

気づけば、猟期ももうあと半月。もうイノシシは手の届くところにはいないようなので、シカをもう1頭くらい捕って今期は終わりという感じでしょうか。
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2010年12月28日

鹿ヒレ肉と椎茸炒め

前回の記事で書いたように最近は解体の前にヒレ肉だけさっさと抜いてしまっています。
で、それだけをいちいち真空パックして冷凍保存というのもめんどくさいので、そのまま食べてしまうことが多いです。
ヒレ肉というのは一般的には結構上質な肉であるとされており、シカ肉の中でもロースの次に価値があるとされています(内ロースという言い方をする人もいます)。
ヒレカツやヒレステーキなど美味しい食べ方は色々ありますが、今回は椎茸と炒めました。

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原木栽培の椎茸と一緒に

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イノシシの内臓脂からとったラードで炒めて

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知人が作った塩のみで味付け

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タダで一食分のおかずが完成!

・・・ただそれだけです。食材を得るための経費はそれなりにかかってますけどね(狩猟税や椎茸のコマ菌代とか)。来年は塩もつくろうかな。
posted by 豆狸 at 20:43| Comment(11) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月23日

獲物の冷却

最近は血抜きして内臓を出した獲物を水に浸けることが多いです。これまでもよい水場のある猟場ではそのようにしていましたが、今期からは大きいプラ舟(縁日の金魚すくいなどで使っているようなもの)を利用して、自宅でも水に浸けています。

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猟場のきれいな沢に浸けるのがベストです

その目的は、
・急速に肉を冷やすこと
これまでは、ある程度水道水をハラの中に貯めて冷やしてから腹の中やモモの間など周囲に冷凍したペットボトルを置いて、シートをかけていましたが、それよりは水に浸けてその水にたくさんのペットボトル氷をぶち込むほうが確実に早く冷えます。
・血抜きをより円滑にすること
山で頸動脈や心臓周辺の動脈を切ることでかなりの血抜きは済んでいますが、水に浸けることで血管の切断面で血が固まって血が抜けなくなることを防ぎ、また冷却の過程で収縮した血管から残った血がさらに押し出される効果があるのではないかと考えられます。
・1晩、2晩置いてからの解体も可能
これまでもイノシシなどは1晩置いてからの解体が基本でしたが、日中に気温が上がるとまわりを氷で囲んでシートをかけているとは言え、冷やしきれていない部分の肉質の劣化が気になりました。それが氷水に浸けておくことでだいぶ解消されました
以上の3点です。

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4頭目のシカは当歳のオス

逆にデメリットとして、水に触れる部分の肉がやけたような状態になり、劣化するというのがあります。腹の切断面などはもともとある程度解体時に除去するので問題ないのですが、それ以外で直接水が触れる部位に下バラの部分とヒレ肉があります。下バラはしっかりした膜で腹腔と区切られているので問題ありません。ただ、ヒレ肉は直接水に触れるため劣化が避けられません。なので、最近はハラ抜き後、あら熱を取った段階でヒレ肉だけは先に抜いてしまうことにしています。そうすることでこの問題はだいたい解決です。
あとは、頚動脈を切った傷跡などから水が肉と皮の間に入ったのではと思われる現象がシカの時に何度かあり、これについては今後の検討課題です。その時の外気温などの状況を判断して、十分に冷却出来たと判断したら、水から上げてこれまでの冷却方法に戻すということも考えられると思います(今は解体の30分ほど前に吊り下げて水切り)。
あとは、水に浸ける前に毛や脚先をかなり丁寧に洗わないと腹腔内に土や砂が入ってしまうので、これは徹底しなければなりません。

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ここ2日で友人のもあわせ3頭のシカを解体しました

こう書いてみると、この方法がベストな方法ではないようには思えますが、現在の状況ではよい肉質を保つためによりましな方法ではあると思います。特に最近は解禁直後などは気温が高いことが多く、獲物の冷却は結構重要な問題になってきている気がします。そのまま吊り下げておける冷却室でもあればいいんですけとね。
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2010年12月18日

イノシシ、3、4頭目

イノシシが立て続けに2頭かかりました。
・・・が、2頭ともドンコ。その親を狙っているのですが、どうしても警戒心が薄くチョロチョロしがちなドンコが先にかかります。ドンコくらいの体重で反応しないようにワナを設定することも可能ですが、そうすると親イノシシの甘踏みでも反応しないし、シカも捕れない個体が出てくるので、現在はそのようにはしていません。
数年前からククリワナは直径12センチ以下との取り決めがあり、これでだいぶ捕獲効率が落ちているので、これ以上捕獲可能性を狭めるのにはどうしても躊躇してしまいます。

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よく脂ののったドンコでした

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美味しそうな脂の層です

で、今回のドンコですが、1頭はリリースしにくい状況にあったこともあり、捕獲。これはハラ抜きで約20キロのメス。もう1頭は。ダメージも殆ど無かったので、無事リリース。推定ハラ抜き15キロ弱のオス。この2頭はそれぞれ別の山での捕獲です。

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ドンコだと皮剥ぎは1時間かかりません

さばいたドンコはずいぶんと脂のノリが良く、全部で12〜3キロ程度ですが美味しそうなお肉がとれました。
さてさて、なんだかんだでこれでイノシシの肉は50kgほどはストックができました。これであと1頭どちらかの親イノシシを捕れば来期までのお肉はだいたい確保できる計算になります。

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柔らかそうなお肉です

さあ、あと1頭、なんとか年内に捕獲したいものです。
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2010年12月10日

今期初のスズメ猟参加

ここ数年、年が明けてから初参加となることが多かったスズメ猟ですが、今期はなんとか12月上旬に参加することできました。

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オトリに使うスズメたち

今回は子連れでバタバタしたこともあり、捕れたのは30羽程度で十分な猟果とは言えませんでしたが、久しぶりに鳥猟の師匠とゆっくり水田でスズメを待ちながら、いろんな話をすることができ、大変よい時間を過ごすことができました。

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こんな感じの場所に網を張ります

獲ったスズメは炭火でじっくり焼きたいところですが、なかなか時間がとれないので今回は台所のコンロについている魚焼きグリルで焼きました。途中でタレを付けるのは難しいので、即席うなぎ蒲焼と同じ方式で、しっかり焼いたあとにタレでしばらく煮込みました。久しぶりに食べたスズメはなんだか懐かしい味でした。

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1回で16羽焼けます

今期はあと何回かはスズメ猟に行こうと思います。

ちなみに、前日に3頭目のシカが獲れましたが、まだ小さい当歳のメスジカでした。

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後脚に掛かっていましたが、肉はあまり傷んでいませんでした
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2010年11月30日

イノシシ2頭目

イノシシも2頭目が捕れました。掛かっているのを見つけた時は、サイズ的に見てこの間のドンコの親だと思って、良いサイズのメスだと思いましたが、実はオスでした。体重は65kg、ハラ抜きで55kgでした。
オスは80kgくらいのやつがいると思っていたので、ちょっと読み間違えていたようです。ただ、そのサイズのイノシシも確実にいるので、そっちがメスの可能性もありますし、別のオスがいるというのも考えられます。まあとりあえずはドンコの親は確実にいるはずなので、そいつの痕跡をしっかり探して、12月中になんとかしたいところです。

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餌が豊富だったら70kg位はありそうな体格

今回のイノシシは、比較的自由に動ける感じで、地形の条件的に棒でどついて失神させるのが難しい状況だったので、槍で突くことにしました。槍は以前紹介した剣鉈の柄にカシの棒を差し込んだ即席の槍です。突いたのはほぼ真正面からで(サイドから突くとバラ肉が痛んでしまうので)、2回目くらいでうまく心臓に入りました。なかなか頭を上げてくれず、ちょっと手間取りましたが、慣れたら槍もなかなか有効な方法だなと思いました。

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左の前脚で掛かってました

で、脂のノリはやっぱりちょっとイマイチでした。一番分厚いところで2cmくらい。しかも、ちょっとヨロイになった脂もあったので、余計に脂の層が薄くなりました。でもまあ、ここ数年メスばっかり捕っていたので、脂に関して贅沢になりすぎているのかもしれません。
とりあえずは、まともなサイズのイノシシが捕れて満足です。

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ロース、バラなど部位ごとに切り分けてパック詰めします
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2010年11月28日

シカ2頭目

2頭目のシカは久しぶりに大きめのオスでした。角は小さめですが、三叉になっているので最低でも4〜5歳だと思われます。が、それ以上はよくわかりません。こないだ自然界で19歳のシカが見つかったという話を聞きましたので、ひょっとしたら10歳とかいってるかもしれません。やっぱり前歯削りやってみようかという気もしてきました。

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今年はオスが続きます

体重は、70kg弱ほどあり、山から下ろすのが結構大変でした。ハラ抜きでは52kg。だいたい6割程度お肉は取れるので、このシカの場合は30kgくらいはとれる計算になります。

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内臓を出して冷やします

このシカは、私の猟場にはずっといたのですが、こいつが通る道にはあまりワナは仕掛けていませんでした。で、そばにイノシシがメインで通っている道があり、そこに仕掛けたワナに今回掛かってしまったのです。急に冷え込んだので、ちょっと行動パターンを変えたのかもしれません。

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前脚にかかっていたので、モモ肉はきれいです

まあ、他の山同様その猟場もシカが増えすぎているので、適度に捕獲する必要はあるのですが、増加を抑えようと思ったらメスを捕らないといけません。12月はメスジカの群れがいる辺りにワナを仕掛けようかとも思いました。
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2010年11月26日

今年のイノシシの脂のノリ

今年は全国的にドングリが凶作だと言われていて、今期のイノシシの脂のノリが気になっていました。
さらに私の暮らす地域は、コナラを中心としたナラ枯れも被害が拡大しており、イノシシの食べ物が不足しているのは間違いない状況です。ちなみに、カシ類はそんなに凶作ということはなく、例年通り実を付けています。

実際、今年は我が家の裏山でも猟期前はイノシシの鼻跡などの痕跡は、例年になく多かったのですが、それはイノシシがたくさん来ているというよりは、餌が少ないため、1頭辺りの採餌範囲が広がっていると見るのが妥当なようでした。

で、解禁後、私がドンコ(オス、ハラ抜き20kg)を1頭と友人がハラ抜き45kgのオスを2頭獲ったので、その脂のノリを比較してみます。

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オス、ハラ抜き20kg

体重的に見ると、春に生まれて普通に順調に育ったドンコです。脂のノリもまあ標準。内臓脂肪もそれなりにありました。

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オス、ハラ抜き45kg

全く脂がありません。こんなイノシシはこれまで10年間狩猟をしてきて初めて見ました。骨格のサイズなどから見るに、普通に脂がのっていたらプラス10kgはあるはずの個体でした。こいつを解体した時は、今年のイノシシがみんなこんな感じなら、今期は猟はやめたほうがいいんじゃないかと思ったくらいでした。

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オス、ハラ抜き44kg

十分とは言えませんが、普通に脂がのっていました。しかも、このイノシシは上記の脂なしイノシシがいた場所のすぐ近所で捕獲されています。ということは、上記のイノシシがなにか特殊な理由(怪我、病気など)があって十分に採餌出来ていなかっただけで、他のイノシシはそれなりに餌は食べることが出来ているという推測が成り立つと思います。

まあ、贅沢を言えば、これからどんどん落ちるカシの実を十分食べさせて、それを脂に変えたくらいの12月中旬くらいに捕獲するのが一番美味しいかもしれません。
解禁日から普通に狙ってまだドンコしか捕れていない人間の言うセリフではありませんが・・・。

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冷凍庫整理のために、解体時の賄いとして供出された魚たち
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2010年11月19日

シカ一頭目

解禁4日目でシカも一頭目がワナにかかりました。
イノシシも通るけど、メインにはシカが通っているけもの道にかけていたワナだったので、まあ当然の結果でした。ただ、このシカが掛かった後にそのけもの道をイノシシがやってきて、シカを遠目に見ながら、普段通っていない笹薮の中を通って行った痕跡がバッチリ残っており、来る順番が逆だったらひょっとしたら、イノシシが先に掛かっていたかもしれません。

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地面はそんなに荒れていませんでした

角が一本角なので通常は1歳だと判断されますが、今回のは妙に体型も良くて雰囲気もオッサンぽかったので、ひょっとしたらもうちょっと年齢はいっているかもしれません。確か前歯を削ればその年輪で年齢が確定できるそうですが、まあそこまでやることもないですね。

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シカは威嚇してくることは殆ど無いです

今回のシカは、ワナが周りの細い木に巻きついていたので、ほとんど身動きできない状態になっていました。こういった場合はワナにかかった脚の肉もあまり傷んでいないことが多いのですが、それも解体してみないことにはわかりません。木に絡む前におもいっきり暴れて肩が脱臼のようになっていれば、肩甲骨まわりは結構血肉になっていることもあります。

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なんだか1歳にしては年寄り臭いんだけど・・・

まあとりあえずは、これでイノシシ、シカともに1頭ずつは捕れたのでよしとしましょう。11月中にもう何頭か捕れるでしょうか。この土日でもう少しワナを増やしたいところです。

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最近、見回り中によくリスを見かけます。真ん中らへん
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2010年11月18日

ドンコ解体

今期最初に捕れたドンコですが、内臓を抜いた後、一晩寝かせてしっかり冷やしてから解体しました。
一晩置いておくと、上にかぶせてあるシートなどにダニがたくさん付着するものなのですが、今回のドンコはずいぶんと少なかったです。昨年もダニのほとんどいないシカというのが一頭いて、ダニの多寡は何で決まるのかが最近ちょっと気になっています。

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このドンコはオスでした

イノシシの脂のノリは、絶命させた後に内臓を取り出す際にハラを裂いた断面でだいたい判断できます。今回は、まあドンコとしては普通な感じでした。分厚いところで脂の層が1cmくらい。

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ややピンクの脂は美味しいです

私が師匠から教わった解体の方法は、背割りといった皮を剥いて頭を落とした後のイノシシを背骨の中心で半分にノコギリで切断するというものです。屠場などでの豚の解体の手順と同じですが、他の地方では背割りをしないところも結構あるそうです。皮も剥かずに毛を焼くところもあれば、毛を剃るところもあり、解体はほんとに各地で色々な伝統があって面白いです。

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このサイズの背割りは簡単です

背割りしたイノシシは基本的にそれぞれを1枚の肉と見立てて、骨を抜いていきます。つまり、全て骨が抜けた時点で、2枚の大きな肉のかたまりができあがるということになります。あとは、それを牛刀で適当なサイズに切り分けていきます。今回はドンコなので、ロースト呼べるような部位はちょっとしかなく、基本的には、バラ、モモ、ウデ(カタ)、クビ、スネくらいのブロックに切り分けました。
あとは、背割りの前に切り落としてある頭部の頬肉などを削ぎつつ、タンも取り外します。

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骨を全部外したところ

1年ぶりの解体を終え、猟期が始まったことをようやく実感できました。

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解体の順番待ちの友人が獲ったイノシシ
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2010年11月17日

狩猟解禁!イノシシ1頭目

今年も11月15日より当地では狩猟が解禁になりました。
15日からボチボチと目星を付けていた山にワナを仕掛けて回っているのですが、今朝見回ったところ最初の日に掛けたワナにイノシシが掛かっていました。

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右前脚にかかっていました

・・・が、ハラ抜き20kg程度のドンコ。リリースも考えましたが、そのポイントは複数のイノシシが来ていて、これからもワナを本格的に設置していく予定の場所だったので、色々な要因を考えて、結局仕留めることにしました。

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現場はけっこう荒れていました

一応、耳を掴んで抑えこんでから股間を確認したところオスでした。その猟場の個体群の維持・発展のため小さいメスはなるべく捕まえたくないので、ちょっとホッとしました。

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内臓を抜いてから洗いつつ冷やしているところ

その後、山から下ろして自宅でハラ込みで重さを測ったところ24kgでした。やはりハラ抜きで20kg強ってところでしょう。肉はまあ14〜15kg取れたら上出来ですね。

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ここに水をはって、ペットボトル氷をぶち込みます

さてさて、本命の大物イノシシはいつ掛かってくれるでしょうか。
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2010年02月22日

猟期終了。マクリでスズメ160羽

先週で、猟期も無事終りました。
猟期の最終日は、猟友会の先輩とスズメ猟に行きました。
スズメの無双網には、
生きたスズメのオトリとカラスの剥製を利用して、数羽〜十数羽ずつ繰り返し捕獲する“ヒラ”
という方法と、
生きたカラスのオトリを使いつつ、餌で寄せておいたスズメを一網打尽にする“マクリ”
という方法があります。

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前日の雨で田んぼの状態はいまいち

今回は、そのマクリという方法で1回で160わほど獲れました。ちなみに、今期は何かと忙しくてスズメ猟に行ったのは恥ずかしながらこの日が初めて。最初に引いた網でこれだけ獲れたのはラッキーでした。

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その後の猟果もあわせて200羽ほど

さて、今猟期のワナ猟は、イノシシ2頭、シカ6頭と、まあ平年通りな感じでしたが、イノシシがもう1頭は欲しかったですね。
ただ、イノシシが既存の猟場にあまりいないので、来期はもうちょっと猟場を開拓しないとどうしようもないです。来期は、海潜りはほどほどにして10月の上旬からしっかり山を見ないといけないですね。

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2月上旬の最後のシカ
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2010年02月11日

イノシシの毛の手箒

先日、友人が獲ったオスイノシシはタテガミが気になりました。トドメを刺したあとも逆立ったままで妙に長く感じました。

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イノシシにもタテガミがあります

で、解体が終わり、大きめのオスに特有のヨロイ(食用に適さない皮下脂肪の層)が付いた状態の皮は加工にも向かないし、山に埋めに行こうと思ったとき、再びタテガミが気になりました。
そういえば、イノシシの毛のブラシというのを聞いたことがあるし、豚の毛の歯ブラシとかもあるんだから、いっぺんちょっと加工してみようという気になりました。


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広げたイノシシの毛皮

ダニに気を付けつつ、タテガミの部分の毛をハサミでカット。長さは15cmくらいあります。付け根の方はかなりしっかりした毛で、確かにブラシに出来そうです。歯ブラシには硬すぎるくらい。
で、毛先の方はイノシシ特有の枝毛でフサフサです。

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ちょっとずつ針金でまとめます

ちなみに、イノシシの毛は古来より縁起がいいとされていました。毛先に行くにしたがってどんどん枝分かれして、いわゆる「末広がり」というやつですね。「財布に入れたらお金がたまる」とか「子孫が繁栄する」などと言われていたそうです。

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試作品の手箒

で、今回はとりあえずはブラシへの加工はめんどくさそうだったので、2種類の手箒を作ってみました。枝毛の部分が結構ホコリをしっかり捉えてくれて、棚の隙間などの掃除になかなか便利です。
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2010年01月29日

ヒドリガモおすそ分け

猟期ももう終盤ですが、今期は何かと忙しく全然カモ・スズメ猟に行けていません。なわけで、全然カモもスズメも食べていなかったのですが、先日猟友会の先輩より連絡があり、ヒドリガモがたくさん獲れたので取りに来いとのこと。

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そこそこ太っています

喜んで馳せ参じると、なんと2日間で100羽以上獲れたのだそうです。ただ、大半が黒足(ヒドリ、オナガ)で、赤足(マガモ、カル)はほとんどいなかったとのこと。今年は猟場に来るのは黒足ばっかりだとのことでした。ちなみに、黒足のほうがサイズが一回り小さいので、赤足の方が一般的に好まれます。

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あまり筆毛もなく毛も引きやすかったです

結局ヒドリガモを10羽いただいて帰りました。これで久しぶりにカモの焼肉が食べられそうです。

ちなみに、ククリワナの方ももうほとんど終了しているような状態で、数丁だけ惰性で残してあるような状況です。年明けは、1月半ば頃にシカが1頭かかっただけで、あんまり獲物の動きもありません。まあ、今期も最低限の獲物は獲れたので、残りの猟期は来季に向けた新しい猟場の開拓などに充てたいと思っています。

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これは先日友人が捕ったハラ抜き60kgのオスです
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2009年12月17日

猪のヒレカツ

先日獲れた猪の肉を冷凍庫に入れるため、まだ微妙に残っている先猟期の獲物の肉を片付けていると、猪のヒレ肉のパックが二つでてきました。
ヒレ肉は鹿などではロースの次に上等な部位とされますが、猪の場合、完全な赤身の肉であるヒレ肉は、私の仲間内ではあまり重要視されません。ただ、赤身の肉としてはキメも細かく柔らかいので、カツやステーキに向いています。

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わかりにくいですが、ヒレ肉をはずしているところです

ちなみにヒレ肉というのは獲物のアバラ下の腰のあたりの内側についている2本の肉で、1頭からほんのちょっとしか取れません。ニワトリでいうところのササミに該当します。

で、せっかく去年のヒレ肉が出てきたので、今回のものと合わせて全部ヒレカツにしました。作り方はまあ一般的なトンカツの作り方と同じなので、あえて載せませんが、繊維を断ち切る方向にぶつ切りにして一口カツのような感じで作ります。

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ヒレというとやっぱりカツですね

今回はチルドルームで1週間ほど寝かしておいたということもあり、大変柔らかくおいしいカツに仕上がりました。私の中でヒレ肉の地位がちょっと上がった夕飯でした。

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肉の色も他の部位よりピンクっぽいです
posted by 豆狸 at 21:29| Comment(0) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月12日

ようやくまともなイノシシ

一昨日、ようやくまともなサイズのイノシシが獲れました。
ハラ抜きでちょうど40kgのメスで、内臓を抜く前は47〜8キロだったのではないかと思います。まあ、だいたいサイズは読み通りでした。
前回来ていた日からまたちょうど1週間ほどだったので、それぐらいの周期で巡回していたようです。

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丸々と太っていました

結局掛かったのは、前回ドンコが掛かり、1週間前にこいつにまたがれたワナでした。今回も他のワナのあるけもの道は通っておらず、こいつのルート上にあった唯一のワナにうまいこと掛かったということになります。

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切断面をみるとそのイノシシの脂のノリがわかります

ワナは予定通り前脚にかかっていましたが、押さえ爪まで入っておらず、前のヒヅメだけにかかっていたので、ギリギリの捕獲でしたが、周辺の木に絡まって、殆ど身動きできない状態になっていたので、ドドメをさして血抜きをするのはスムーズに出来ました。

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最近はダニがすぐわかるように白い合羽で解体しています

今回のイノシシは2歳のメスで大変良く脂がのっていて、うれしかったですが、乳腺などを確認するにまだ出産の経験がない個体のようでした。まあ、2歳ですから通常は来年から出産です。

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背割りをしているところ。よく脂がのっています

ということは、前回のドンコの親がまだ周辺にいるということになります。当初は「ハラ抜き50〜60くらいのメスがドンコ連れでいる」と読んでいましたので、今回のやつは一緒にいた姉妹だったのかもしれません。あと、それとは別に80近いメス(たぶん今回のやつの親)が10月頃まではいた形跡があるので、そいつの動静も今後調べたいところです。

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解体は丁寧にやって4時間ほどで終わりました

まあ、とりあえず1頭獲れてホッとしました。これでちょっと余裕を持って、残りの猟期をたのしむことができそうです。
posted by 豆狸 at 02:26| Comment(20) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月02日

ヌタ場

今日、久しぶりに私のワナを仕掛けている辺りにイノシシが来ていました。前回のドンコが掛かってからちょうど一週間くらいです。
親は思っていたよりも小さくハラ抜きで40〜50kgくらいのようで、もう1頭ドンコを連れているようです。

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イノシシのヌタうち後のヌタ場

あまり、警戒している様子はなく、前回ドンコが掛かったワナの道を普通に歩いていました(ただ、再設置したワナは跨いでいましたが)。
少し丁寧に痕跡を追ってみましたが、前回来たときとほぼ同じルートをたどっていました。その猟場には現在8丁ワナが入れてありますが、そのルート上にあるのはたった1丁のみ。その他のワナは比較的実績のあるけもの道に仕掛けているのですが、今回のイノシシは地子(ジコ、そこで生まれ育ったイノシシ)ではなく、よそ者のようで既存の道はあまり通らず、変な歩き方をしています。そのうち気づいて通るかもしれませんが、もうちょっとワナの配置を調整したほうがいいように思います。

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ヌタずりをするための、「すり木」

さて、今回はヌタ場の話。
ヌタ場というのはイノシシやシカがドロ浴びをする場所のことで、山の谷筋や沢の横などにたくさんあります(シカは主にオスが繁殖期に泥浴びするようです)。
ヌタ場はそこに来ている獲物の痕跡を探るのに絶好の場所です。
まずは、そこの泥の濁り具合(とその後の沈殿具合)で、いつ頃そこにやってきたかがだいたい把握できます。

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これは前回の使用から3日たった状態です

また、ヌタ場周辺は足跡がとりやすいので、狙っているイノシシのサイズ、頭数を知ることもできます。
ヌタ場でヌタうちをしたイノシシはその後、けもの道の各所に泥を付けながら移動するので、そのルートの把握にも大変便利です。

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年季の入った「すり木」上から松のヤニがベットリ出ています

また、ヌタ場の近くには松などのヤニが出る木や、コブになった木、倒木などにかなりベットリと泥をこすり付けており、これをヌタずりといいます。

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これはシカのヌタうち後、全体的に濁ることが多いです

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シカのヌタずり、角で傷をつけてることも多いです

こんな感じですので、ワナをかける前に猟場を探す際にも重要な場所ですし、ワナをかけた後は、ヌタ場に使用跡があるとその後の見回りの期待度がおのずとアップします。
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2009年12月01日

鹿4頭目

今日、4頭目の鹿が獲れました。
ハラ抜き22kgのメスのコジカです。以前は、コジカは脚が痛んでない時は逃がしていたのですが、最近は鹿が増えすぎているので、掛かった場合はコジカでも処理することにしています。

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幼い顔つきですね

今猟期は、手伝ってくれる人が多く、あんまり自分でしっかり解体していないと思ったので、今日は一人で解体しました。パック詰めやら、解体小屋の後始末やらの時間を入れて2時間半ほど。以前と比べれば早くなったものです。

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これだけの肉が取れました

今期に入って、友人の獲物も入れると猪と鹿で計7頭解体しており、だいぶ解体小屋も使い勝手が良くなってきました。やはり、実際に解体に使い始めると、これがあったほうが便利だとか、これが必要だとかいうのがわかってきますね。

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来期にはだいぶよい小屋になっていることでしょう。

しかし、今期の鹿の捕獲数は昨年以上のハイペースで、いったいどうなることやら。そして、猪は・・・。

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解体小屋の横の紅葉がきれいに色づいてます
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2009年11月29日

鹿3頭目

今朝、今期3頭目となるメスジカが獲れました。
体重はハラ抜きで27kg。1〜2歳だと思います。

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きれいな川の傍の猟場なので、川で血抜きをしつつ冷やしています

その猟場では3日前にハラ抜き24kgのメスジカが獲れています。
が、シカはまだまだたくさんいるようです。今回のシカが掛かっていたワナ周辺の足跡を見たところ、最低でも3方向に1頭ずつ以上のシカが仲間がワナに掛かってびっくりして逃走しているのが読み取れます。
つまりは、最低でもあと3頭はいるということです。

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オスジカのヌタ打ち。足跡がいっぱいついて全体的に濁ります

ちなみに、このポイントには大きめのヌタ場があるのですが、そこをイノシシとオスジカが共同で使っていました。オスジカは猟期前には毎日のようにドロ浴びをしてそこら中の木にドロを塗りたくってました。このオスジカ(何頭いたのかはわかりませんが)のドロがあまりにひどいので、イノシシの痕跡が読み取りにくくなるくらいでした。
それが、ここ1週間はパッタリとヌタ場の使用が止まりました。どうやら発情期が終わった模様です。これでようやくイノシシの気配を読みやすくなりますが、そのイノシシ自体もここ1週間以上来ていない模様。うーん、他の誰かに獲られてなければいいんだけど・・・。

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2頭目のシカは写真を獲る前に解体してしまいました
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2009年11月24日

1頭目のイノシシ

昨日のシカに続けて、イノシシもワナに掛かりました。
見回りに行くと久々にヌタ場の使用跡があり、これまでの餌場から私のワナエリアのほうに行動範囲を広げてきている痕跡がありました。
お、これはひょっとしたら・・・と思っていると、予想通り4つ目のワナにかかっていました。

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小さいなりにこちらを威嚇しています

ただ、狙っていた親イノシシではなく、ドンコ(この春に生まれた仔)・・・。どうしてもドンコのほうが警戒心が薄く、またちょろちょろと動くため、親より先にワナに掛かる確率が高いです。
今回はリリースしようかと考えましたが、脚の状態を確認したところ、だいぶダメージを受けており、放しても自然界では生きていけない可能性も高そうだったので、処理することに。木に絡んで全然動けない状態だったので、押さえ込んでそのまま頚動脈を切断しました。

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脚が木に絡んで全然動けない状態です

で、今日の夕方2時間ほどで解体しました。サイズの割には良く脂がのっていて、肉もやわらかく美味しいのですが、いかんせん取れる肉の量が少なすぎです。せめて来年、できれば2年後に出会いたかった。

まあ、とりあえずはこいつの親の行動パターンをしっかり把握しないといけません。
posted by 豆狸 at 23:34| Comment(9) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月23日

ようやく1頭目のシカ

昨日、締まり防止金具を再調整した効果が早速出ました。
今期の最初の獲物となるシカがワナに無事掛かりました。ハラ抜き33kgのメスでした。
今日の見回りで山につくと、私の巡回ルートに数頭のシカの群れの足跡が。お、これは期待できるなと最初のワナの近くに来るとガサガサガサッという音と細い木が揺れるのが見えます。イノシシだったりして、と淡い期待も持ちましたが、当然シカでした。

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木に絡んで身動きが取れない状態です

で、とりあえずそのシカはスルーして先のワナを見回りに。けもの道をたどると群れの他のシカがあせって走り出しているのがわかります。
むむ、これは下手したら他にもかかってるかも・・・、と思いましたが、その道に仕掛けていた残りのワナはうまいこと踏まずに通り過ぎてくれていました。まあ、以前はシカは1日1頭でしたが、数年前からは1日3頭まで獲っていいので、問題はないのですが、運び出し・解体が大変なので、1日1頭で十分です。

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血抜きもスムーズにいきました

その後は、山の中で血抜きまでした後、家が近かったので、自宅下の水道のあるところでハラを出しました。そのあとは水と氷で冷やし、夕方頃から2時間ほどかけて丁寧に解体しました。
まあ、とりあえず初猟が出て一安心です。

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前足にかかっていたので、モモ肉は全然痛んでいません
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2009年11月22日

締まり防止金具

前回の記事で、今期は締まり防止金具の設定位置をかなり大き目の輪になるように設定していると書きましたが、どうやらやりすぎていたようです。
この1週間で、シカ4頭、イノシシ1頭がワナにかかり、その全てが脚が輪から抜けて逃亡してしまっていました・・・。
先日友人が捕獲した2歳のイノシシの脚で試してみたところ、今回設定した直径だと、押さえ爪まで入ったら抜けないけれども、前のひづめの部分だけだと確実に抜けることがわかりました。

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わかりにくいですが、シカが暴れて逃げたポイント

うーん、締まり防止金具が義務化されて3年目ですが、こんなミスは初めてです。昨日まではそれを再設定する時間もなかったので、ようやく今日再設定してきました。

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ワイヤーに通してある小さい金具がそれです

ただ、獲れる筈だった獲物を5頭もびっくりさせ、また、ようやく馴染んだワナもワイヤーを引っ張り出して、金具の調整をして再度隠すというどんくさい状況。獲物が暴れて猟場も荒れてしまったし、においもまた付け直したようなものだし、今年はかなり厳しいスタートになってしまいました。

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このように前のひづめでも獲れないといけません

しかし、ほんのちょっとの直径の差で全然かわるものですね。今期はなんとなくのイメージで直径をいじってしまい、大失敗でした。まだまだ修行が足りませんね。

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これは友人が獲った2歳のオス

さて、この締まり防止金具というものですが、2年ほど前から設置が義務付けられました。脚をくくるワッカが最後まで締まりきらずにある程度の直径で止まるようにする器具です。その目的は小動物の錯誤捕獲の防止です。
この金具がない頃は、わなの踏み棒の強度の調整などで、一定以上の体重の動物でないとワナが作動しないようにするなどの工夫をしていましたが、どうしてもその動物の踏み方次第では、タヌキやキツネなどの狙っていない動物がかかることもありました。
それが、この金具をつけてからは、それらの動物が間違ってワナを踏んでも足を抜いて、脱出できるようになり、錯誤捕獲がほとんどなくなりました。

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同じく友人が取ったハラ抜き35kgのメスジカ

これは、猟師の側にとってもわざわざそれらの動物を押さえつけてリリースする手間も省けてなかなかよいものでした(まあ、アナグマのような出来たら獲りたい小動物も獲れなくなりましたが)。
また、脚を締め付けすぎると肉が壊死してしまったりして、逆にイノシシなどは自分の脚を引きちぎってでも逃亡することもあるそうなので、その点でも一定以上締め付けないこの金具は非常に有効なものです。
それが、こんな落とし穴があるとは・・・。まあ、明日から気を取り直してがんばりたいと思います。

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今期はいつ自分のイノシシが食べられることやら
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2009年11月19日

猟場でのにおい対策

今日、山に見回りに行くと一箇所、シカが掛かってそこそこ暴れたあと、脚からワナが抜けて逃亡した跡がありました。一瞬イノシシだったらショック!と思いましたが、その暴れ方、残った足跡、ワナに付着した毛などからシカだとわかり、ホッとしました。
逃げられた原因は、ワナの係りが浅かったためだと思われます。今期は錯誤捕獲を避けるために、締まり防止金具の位置を結構厳しく設定しているので、今後も小さめのシカやイノシシだと今回のような状況では脚が抜けてしまうこともあるかもしれません。まあちょうどリリースの手間が省けるので、これくらいの設定が良いのかもしれません。

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林業用のネットにシカが絡まって死んでました

さて、今回はにおいの話の続きで、猟場でのにおい対策です。

前回のようにがんばってワナ自体のにおいを消しても、現場に残るにおいというものがあります。
ひとつは、私が使っているタイプのワナは仕掛けるために10cm程度は穴を掘らなくてはならず、その際の木の根が切断されたにおいなどが
あります。イノシシはもともと土を掘り返したりして、ミミズやヤマイモなどの餌を探す動物なので、こういったにおいには特に敏感だと考えられます。たまに鼻で掛かるイノシシがいますが、それはそういったにおいにつられてワナの穴に鼻を突っ込んだ結果だと思われます。ただ、そういったにおいを警戒するイノシシもいるわけで、それを嫌がって穴を掘らないタイプのワナを使用する猟師もいます。
これについては私は基本的にはあきらめていますが、毎年使っている猟場の穴などは何年も使っているものがあり、それを使う場合は比較的こういったにおいは少ないだろうと思っています。

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においは目には見えません

ふたつめは、人間自体のにおいです。一箇所のワナを仕掛けるのに15分くらいはかかりますので、それくらい人間が滞在しているとにおいもしっかり残ると思います。警察犬が山を逃げた人を追跡する映像を見たことがありますが、そこでは、ほんとに人間が歩いたとおりのルートを追跡していました。なので、犬よりも嗅覚が鋭いといわれるイノシシがそのにおいを感づかないはずはありません。
これの対策としては、ワナをかける前日は風呂で石鹸を使わないだとか、タバコを吸う人は1ヶ月前からやめるとか、色々言われています。ただ、これに関しても絶対ににおいは残ると思うので、私は猟期の前から頻繁にイノシシのけもの道を歩くようにしています。そうすることで、イノシシが私のにおいに慣れてくれるのを期待するわけです。私が通った道を翌日にイノシシが普通に通るようになれば、イノシシは私のにおいに対して警戒しなくなっていると判断できると考えています。

ただ、これらは前回のワナ自体のにおい以上に、ひと雨降ってくれたらだいぶ解消されるにおいだと考えられるので、そんなに神経質になることはありません。

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冷凍庫を整理して、去年のイノシシの骨でスープを

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猟期前にやっておけって感じですね
posted by 豆狸 at 22:45| Comment(10) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月17日

狩猟解禁!ワナのにおい消し

今年も11月15日より狩猟が解禁になりました!
解禁日から3日間で仕掛けたワナの数は3つの山に計13丁と、例年よりは少な目ですが、今年はゆっくりスタートです。あと、5、6丁は増やす予定ですが、見回り時間との兼ね合いでそんなにたくさんは仕掛けられません。

で、今年の状況はというと、例年にも増して山中シカだらけ・・・。これまでイノシシしか通っていなかったけもの道にもばんばんシカが登場しています。ほんとにシカは増えていますね。
イノシシもいるにはいるんですが、普通にワナをかけたら間違いなくシカが先に掛かっちゃう状況です。バランスよく獲るには工夫が必要ですね。

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解禁日の朝は良い天気でした

さて、解禁してすぐに獲物が掛かるわけでもないので、今季は合間を見つけてワナ猟についてのあれこれを紹介していこうと思います。

今回は、ワナのにおい消しについて。

ワナ猟では、当然のことながらいかに獲物に仕掛けたワナを見破られないかが重要になります。人間相手であれば、ワナを仕掛けたあとにしっかりと土や落ち葉などでカモフラージュすれば、まずばれることはありませんが、嗅覚の鋭いシカやイノシシの場合はそうはいきません。特にイノシシは犬よりも嗅覚が鋭いといわれていますので、細心の注意が必要です。

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セットの済んだワナ

私が使用している4mmの鋼鉄製ワイヤー(油ヌキ、6×24)は新品の際はにおいもきつく、光沢もあるので、カシやクスなどのにおいのある木の皮と一緒に10時間以上煮込みます。そのことでにおいもとび、色合いも黒っぽい目立たない色になります。
ワナの塩ビ部分は接着剤などはなるべく無臭のものを使い、これらは煮ると逆に臭いが出る可能性もあるので、木の皮の汁に漬け込んでおきます。
2年目以上のワナは、バラして煮たりはせずに、ワイヤー部分も含めて木の皮の汁に漬けておくだけです。人によっては、ワナをかける予定の山の土を持って帰ってきて1ヶ月以上それに埋めておくという人もいます。

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今年は試しにコナラの皮で。色はいい感じ

ただ、においに関しては、どれだけ注意してもある程度は見破られるのは仕方がないと思います。罠師のあいだでも、獲物が掛かりやすくなるのはひと雨降ってにおいが流れてからだ、というのが定説です。

獲物の中にもにおいをあまり気にしないイノシシもいますし、すごく神経質なやつもいます。以前私が仕掛けたワナの土を丁寧に全部どけて歩いていったイノシシもいました。でも、そんなやつでもその日のコンディション次第ではうっかりワナに掛かる場合もあります。

まあこんな感じで、におい消しに関しては、実際に検証しようのない部分でもあるので、どこまでやるかは個人の好みの問題だといえるかもしれません。
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2009年08月21日

牡丹鍋

先日、夏を乗り切るために真夏の牡丹鍋をしてみました。
普段は、昆布だしのみでの水炊きで自家製ポン酢で食べることが多いのですが、今回は家にあった鳥の手羽元もダシ代わりに事前に投入しました(評価はいまいちでしたが・・・)。

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使った部位はバラとロース、あわせて1・5kg

繰り返すようですが、「イノシシ肉は臭いので味噌・山椒が必須」というのは真っ赤な嘘です。きちんと解体され、血抜きされたイノシシ肉は全く臭くなどありません(発情期の大型のオスは確かに臭いですが)。

これまでは牡丹鍋もいろいろな食べ方をしてきましたが(豆乳鍋、粕汁風鍋、キムチ鍋・・・)、やはり水炊きでポン酢が一番です。脂身の少ない部位の肉はスキヤキにするのもよいですが。

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肉の割合が不自然ですね

入れる具は、椎茸、キノコ類、春菊、豆腐、三つ葉、油揚げ、にんじん、水菜、白菜、大根、ゴボウなどですが、基本的には家にあるものを適当に入れる感じです。油揚げは味噌味の時や粕汁風鍋の時に入れますが、よくダシをすっておいしいです。

ちなみに水炊き風にする時も多少味噌を入れる場合があります。これはポン酢がだし汁で薄まるのを防ぐ程度の意味で、ポン酢の消費量が抑えられます。
牡丹鍋は根菜をよく入れると言いますが、別にどっちでもよく、あれば入れるかなってくらいです。にんじんは主にいろどりのために入れてます。

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汗だくでおいしくいただきました
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2009年05月03日

茹でシシ

久しぶりに、茹でシシを作りました。
私は蒸し豚が好きなのですが、蒸すのはちょっとめんどくさいので、よく茹で豚で代用します。それのイノシシ版です。ちゃんと蒸したら「むししし」になるのですが(笑)

使用する肉の部位は、肩肉やモモ肉などの赤身が多くて、かつ大きなかたまりが取れる部位を用います。この料理はは基本的に冷めた状態で食べるので、ロースやバラ肉などの脂の多い部位を使うとちょっとくどくなってしまいます。

以下、その作り方です。

1.ゆで汁を作ります。昆布を入れて湯を沸かし、昆布を取り出します。

2.そこに、生姜のみじん切り、刻みネギ、タカノツメを投入し、日本酒も好みで加えます。さらに塩を少々。塩の量はゆで汁をなめてみて塩味を感じるか感じないか程度です。

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今回は肩肉を使用

3.イノシシ肉はいったん熱湯にくぐらせます(熱湯をかけてもよい)。

4.それを軽くキッチンペーパーなどで拭いてから先ほどの茹で汁に投入。

5.後はそれを沸騰させないように30分ほど茹でたら完成です。75℃くらい。沸騰させると肉が固くなるので要注意です。まあ、肉を引き締めたい人は1時間くらいやってもよいです。

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おいしく茹で上がりました。

で、完成した後は熱々を食べるのもおいしいし、冷ましてから食べるのもそれはそれでおいしいです。冷まして表面をよく拭いてラップでもして持って行けばお土産にも向いています。
肉本体にはほんのりしか味が付いてないので、塩で食べるか、酢醤油、カラシ醤油などで食べるとおいしいと思います。

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ちょっと贅沢に分厚く切りました

ちなみに、茹で終わった汁にも野菜などを投入して、おいしいスープとしていただきましょう。
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2009年04月16日

鹿肉シーチキン(鹿肉の油漬け)の作り方

数年前に考案してなかなか使い勝手のよかった鹿肉シーチキン(相変わらず意味不明なネーミングですが)を今年も作りました。
かつては、鹿肉の前脚の骨抜きがめんどくさくて骨付きのまま蒸していましたが、最近は解体もだいぶ上手になってきたので、骨は抜いています。今回は、前脚と後脚のスネの部分を使いました。

以下、鹿肉シーチキン(鹿肉の油漬け)の作り方

スネ肉など筋っぽくて使いにくい部位の肉を利用します。骨がついたままの鹿の前足を関節ごとにはずして利用するのもよいです。
1.まず3時間蒸し器で蒸します。冷凍のものをそのまま蒸してよいです。

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今回は骨をはずして冷凍したスネ肉を使いました。

2.蒸し終わったものをよく冷ましてから、手でほぐします。骨付きでやった場合は、骨からはずしますが、これも手で簡単にはがせます。

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今回は蒸し時間が長すぎてほぐれ過ぎなくらいでした

3.十分ほぐしたら、調味液(塩、胡椒、酢、コンソメなど好みで配合してください)とサラダ油を混ぜたものに漬け込み、一晩冷蔵庫で寝かせたら完成です。油はヒタヒタになるくらい入れましょう。

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ピザやおにぎりにもよいですよ

始めて作った時は、はごろもフーズのホームページなどを参考にしつつやってみたのですが、大成功でした。当時、サンドイッチにして職場に大量に持っていったのですが、みな普通にシーチキンサンドだと思って食べてました。
今回は薪ストーブの上にずっと放置していたので、蒸し時間がかなり長くなってしまい、ほぐれすぎてシーチキンというよりコンビーフのようになってしまいました。
しかし、これを作るといつも缶詰機が欲しくなりますね。


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2009年03月19日

ヒヨドリの有害駆除

この時期、畑のキャベツやほうれん草などを狙ってヒヨドリが集団で集まっています。猟友会のほうに、有害駆除の依頼が来たとのことで、先日参加してきました。

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つくしももうたくさん生えてました

50羽から200羽くらいの群れが何カ所かで見受けられます。下見の際にお話しした農家の方によると、今年はヒヨドリの来た時期が早く、ほとほと困っているとのこと。どんどん獲ってくれと言われました。ただ、捕獲許可数が決まっているので、そんなにたくさんは獲れません。

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網にかかったヒヨドリ

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間違ってかかったムクドリはリリース

この日は、一カ所は事前にヌカを撒いて寄せていたポイントに網を張り、もう一カ所は、ほうれん草畑に張りました。寄せ餌をしているポイントは確実にそこにおりるので比較的楽ですが、そうでない畑の場合は、やはり、風向きや時間帯、地形、ヒヨドリの習性などを考慮して網を張る場所を決めます。畑に対して、網はほんの一部分だけしかカバーできないので、その場所を見極めるのが重要になります。

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これだけ獲れました

この日は結局、2カ所で50羽以上は獲れました。ヒヨドリはもう少し暖かくなるとまたどこかへ行ってしまうので、有害駆除も3月中でおしまいです。



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2009年02月19日

猟期最終日のカモ獲り

先日の2月15日で、2009年度の猟期が終わりました。

ククリワナのほうは、1月下旬に最後の猪が捕れた時点で終了していたので、2月は比較的のんびり過ごしていました。

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カモ捕りのポイント

で、最終日は、夕方のカモ獲りから参加。餌場の痕跡から、前夜のカモの来具合を確認します。

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カモの糞

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カモが餌を食べた跡

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カモがじゃれて落とした羽

そして、網を張り、1網をまかされました。で、待機しているとパラパラとカモの飛来を確認。4羽ずつ飛んできたのが2回と2羽で飛んできたのが1回。計10羽が周辺におりました。
シルエットサイズはどれも大きかったので、マガモかカルガモです。双眼鏡で周辺を探すと8羽ぐらいが固まって網のだいぶ右側でゴソゴソしていました。ただ、飛んできた感じから餌場のことは当然知っているカモだと判断できるので、餌場に入るを待ちました。

飛来後、30分位してカモが餌場のほうに移動しはじめました。で、先頭の5羽ほどが入ったので、残りが入れば網を引こうと準備をしているとなぜかまた右側に出てしまいました。そして、どんどん右の方に歩いていきます。
「ありゃあ、カルやな。この時期のカルは結構ああいうおちょくったような動きをするんや。」
と、先輩の声。

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網にかかったカルガモ

そのあと結局1時間以上粘ったあげく、途中で飛んで帰ってしまったり、まとまらなかったりで結局2羽だけ獲れました。
まあ、残りは来年にお預けですね。

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なんとか坊主は免れました

その後は、いつも通り猟期終了の打ち上げを猟友会の先輩宅で行いました。
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2009年02月14日

ムクドリ捕獲

猟期終了間際の駆け込み連続投稿です。

先日、雀獲りに行った時についでにムクドリも獲ってきました。雀はおとりで寄せますが、ムクドリは雀よりも警戒心が薄いので餌で寄せました。

ムクドリのたまっている場所に一筋米ぬかを撒いてから雀獲りに出かけました。そして、雀獲りを終えて数時間後に戻ってみると、30羽ほど餌に付いていました。また、ムク以外にもヒヨドリ10羽くらいと雀30羽くらいもつられて寄っていました。

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土をほじって虫を食べるので、くちばしが鋭いです

で、その餌場に無双網を設置。今回はお手軽なマクリの片無双です。それを設置したら、50mほど離れたところまでワイヤーをのばして待機。

いったん私たちにビックリして餌場から飛び立ったムクドリが10数分後には徐々に餌場に戻りはじめました。で、30分ほどでほとんどが戻ったところを見計らって網を返しました。入ったのは29羽で、10羽ほどは網から逃げて飛んでいきました。

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網にかかったムクドリ

ヒヨドリは近くのススキの茂みまでは寄りましたが、餌場にはおりず。雀は姿も現しませんでした。

ムクドリは、ヒヨドリと違い畑の虫を食べてくれるというので益鳥だと呼ばれたりもしますが、虫を食べるので肉はあんまり美味しくないとも言われています。夏場に草刈りをしたあとも、バッタを食べにムクドリはすぐに集まってきます。

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29羽捕獲

ただ、私はそんなに他の鳥と比べて美味しくないと思ったことはありませんが、そんなに頻繁に食べるわけでもないのであまりわからないと言うのが正直なところです。

今回はヒヨとムクが同時に手に入ったので、いっぺん同じ焼き方、同じ味付けで食べてみてその味を比べてみようかと思います。

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分け前の13羽
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2009年02月13日

ヒヨドリとキャベツ

ヒヨドリは冬になるとキャベツやブロッコリー、ほうれん草などの畑に集団で現れ、結構な被害を与えることで知られています。この時期のヒヨドリは良く脂ものっていますし、雀などと比べると毛も引きやすいので個人的には好きな鳥です。

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ほっぺたの赤い羽が特徴的ですね

数年前に有害駆除でほうれん草畑に無双網を張るのに付いていった時は、200羽近くが一網に入り、大わらわでした。

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キャベツまでいただきました

今回は、キャベツ畑での捕獲。これは私は参加せず、分け前だけいただきました。ヒヨドリ10羽。全部で150羽ほど獲れたそうです。
で、ついでにキャベツも大量にいただきました。

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ヒヨドリにやられたキャベツ畑

師匠によるとヒヨドリが食害したキャベツは葉の間にまで糞が入り込んでしまい、売り物にならなくなるとのこと。今回は畑1個分のキャベツを好きなだけ持って帰ってくれと農家の方に言われたそうです。鳥の害もあなどれませんね。
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2009年01月26日

ひさびさの雀獲り

久しぶりに雀獲りに行ってきました。

最近は、雀の数がどんどん減ってきており、以前見れたような1000羽を超すような大群になかなか遭遇することはなくなってきました。

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雀が餌を食った跡。こういう痕跡などから網を張る場所を決める

今回行った場所で500〜600羽ほどは確認できました。そこで、140羽獲れたので、まずまずの捕獲効率でした。

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獲った雀は冷えるように地面に広げておく

ちなみに、雀獲りにはおとりの雀と剥製のカラスでおびき寄せて繰り返し何度も捕獲する方法と生きたカラスと餌を使って一網打尽にする方法があります。前者を「ヒラ」、後者を「マクリ」と言います。これは設置した際の網の形状に由来するものだろうと思いますが、まあいつか詳細を図解付きで紹介したいと思います。

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おとなしいミヤマガラスがおとりにむいています

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2009年01月24日

ようやくまともなイノシシ

昨日、ようやく良いサイズのイノシシが罠にかかりました。
ハラ抜き40キロ弱のメスで、この時期のイノシシにしては充分脂ものっていました。

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こうするとイノシシが大きく見えますね

現在ワナをかけている山には、60〜70キロのメスとそれが連れているドンコ複数頭(昨年12月に1頭は捕獲)、それと別行動をしているフルコがいると痕跡から判断していました。ただ、年明け以降40キロくらいの個体の痕跡が見られるようになり、何本かの木の比較的低い位置にオスの牙かけが目立つようになってきていたので、小さめのオスが寄ってきているのかなあと思っていました。

なので、見回りで今回のイノシシを発見した時は、「あー、例のオスがかかったみたいだな」と思いました。ただ、トドメをさすためにワイヤーに倒木などを絡めていっている時に妙に木を噛むのと牙による威嚇がほとんどなかったので、途中から「メスかもなー」という気になりました。

で、メスでした。まあ、どうやらフルコがいると思っていたのが、サイズを読み間違えていて実際はこいつだったみたいですね。

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この時期にしては脂もいい感じでのっています

まあとりあえずは、この時期にメスのこのサイズが獲れたのは非常にうれしいです。イノシシとしての旨味もあり、脂も程良くのり、肉も固くないです。メスの40〜70くらいが一番よいですね。

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500g前後でパックして終了

ちなみに今回のイノシシは内臓を出さずに自宅に持ち帰ったので、腹を出す前の体重も量ってあります。腹を出す前で46キロ、ハラ抜き39キロでした。やはりイノシシは鹿と比べると内臓が軽いですね。
あと、精肉後の肉の重量は25・5キロでちょうど6割5分くらいでした。

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今夜の牡丹鍋はハリハリ鍋風でした
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2008年12月15日

今期のシカ

今度はシカの状況です。現在のところ、捕獲頭数は6頭で例年より速いペース。とりたてて、ワナ数を増やしているわけではないので、やはり年々シカが増えているのか…。

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これは5頭目のメスジカ

以前はイノシシしか通ってなかった道も最近はどんどんシカが通るようになっていっています。
また、今年は、見回り時にシカに遭遇する機会も多く、先日は13頭の群れに真っ昼間から会いました。

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新鮮なシカレバーは蒸してから燻製に

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シカハムは燻製後にボイルする

今年は、シカ肉のハムが好評なので、もう10キロほど作りました。あと、今はバラ肉を丸々燻製にするために漬け込み中。シカのバラ肉はイノシシのそれと違い、ペラペラで扱いにくいため、これまではあばら骨を漬けたまま焼いてスペアリブとして食べるか、焼き肉か時雨煮にしていましたが、今回は燻製にすることで、でっかいジャーキーのようなものにならないかと考え中。完成したらまた報告します。

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今年は3頭分のシカの蹄を友人がボタンにするために持ち帰った
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今期のイノシシ

えー、狩猟解禁前後でバタバタしていて、なんと1ヶ月以上ブログを更新していませんでした。すみません。
なんだか掲示板のようになっていましたね。

さて、気を取り直して。
今年も11月15日に狩猟が解禁になりました。で、今日でちょうど解禁後1ヶ月ですね。

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比較的自由に動ける状態

先日、続けて2頭イノシシがかかりましたが、どちらも小ぶりなサイズ。1頭は、リリースしましたが、1頭は解体しました。ハラ抜きで20キロのドンコ。ただ、よい雑木林の山のイノシシだったので、脂のノリは良く、おいしそうなピンク色をしていました。普段あまり牡丹鍋を好まない同居人も今回の肉は絶賛でした。

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ワイヤーをスギの倒木で絡めて動きを封じました

ただ、本来はそのドンコを連れている親を狙っているワナだったので、現在も継続してワナを入れています。年内に何とかしたいけど、片方の親はだいぶ警戒してしまい、最近ワナに近寄らなくなってしまっているので厳しい情勢。もう片方は来る頻度がそんなに高くなくて…。

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なかなか良い脂でした

まあ、年内に何とかして穏やかな年越しを迎えたいところです。
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2008年10月07日

イノシシの大腸の処理

気づけば、猟期までもう1ヶ月強になりました。
まだ微妙に昨猟期の肉などが冷凍庫に入っているので、それの処分を継続中で、今回はイノシシの大腸を食べました。

このイノシシは昨年友人が獲ったもので、結構な年寄りのオスイノシシだったので、腸に付いたニオイもなかなか取れませんでした。何度も塩もみしてまあこんなもんか、という感じで冷凍しておいたものでした。

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解凍した状態です。見た目はきれいですが…

今回、水に漬けて解凍してにおいをかいでみるとまだまだ臭い…。2度ほど再度塩もみしてみましたが、どうしてもニオイはとれず、そのまま焼いて食べてみるも駄目。

しかたなく、生のまま焼くのはあきらめ、ゆでてみました。2度ほどお湯を換えてゆでこぼしたところ、ほぼニオイは無くなりました。

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ゆでたもの。これを適度なサイズにカットして再度ゆでました

で、そのゆでたものを網で焼いて食べました。なかなかおいしかったですが、やはり年取ったイノシシの内臓は処理もなかなか大変だと思った一日でした。

まだ、小腸も残ってるんですけどね…。
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2008年09月20日

イノシシのモツ煮込み2008

冷凍庫の整理は順調に進み、底が見えてきました。
で、今回のターゲットはイノシシの内臓パック。これは確か去年友人が獲った50kgくらいのオスイノシシの分だったと思います。

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冷凍されているものをそのまま下ゆで

これを例のごとくモツ煮込みにしました。レシピは以前の記事
と同じです。今回入れたのは、心臓、レバー、肺、脾臓、横隔膜、網脂です。腎臓は前回入れたものの臭みが抜けなかったので、今回はパス。庭のコンポストに放り込んで、肥料になって頂きました。

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下ゆでしたものをぶつ切りにして再度ゆでます

今回も大量に出来たので、知人宅の宴会に持ち込んだところ、なかなか好評で皆さん喜んで食べてくれました。

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大根、シイタケ、タカノツメ、ニンニク、調味料を投入し

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落とし蓋をして2時間ほど煮詰めれば完成!
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2008年09月16日

鹿肉ハンバーグ

昨年、フードプロセッサーが導入されて以降、我が家の鹿肉の端肉利用法は、しぐれ煮からミンチへと移行し、必然的にハンバーグがその代表料理として何度も食卓に上りました。脂身もほとんどないので、普通のハンバーグよりはだいぶヘルシーです。
作り方は、一般のハンバーグと同じですが、ナツメグをちょっと多めに入れるのがコツだそうです(同居人談)。そのまま食べるとやや固いオスジカの肉なども、ミンチにすると逆に適度な弾力があり、食べ応えのあるハンバーグに仕上がります。

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写真撮る前にひとつ食べちゃいました

さて、今回は血肉(ワナにかかった脚の肉など、血の抜けきっていない肉)をミンチにしたものをハンバーグにし、その味を確認してみたのですが、予想通り全く問題ありませんでした。やはりミンチにすることでそれが分散し、また香辛料・調味料とよく混ざり合って、血肉特有の風味がうち消されるようです。これで、血肉はミンチに向いていることがたぶん証明されたので、次の猟期で出た血肉は、かねてからやろうと思っていた「血肉ソーセージ」にしてみようと思います。
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2008年09月13日

猪骨スープの素

冷凍庫整理企画第2弾です。
2年前の猟期の時の猪骨スープが冷凍庫の下に眠っていたのを発掘しました。これは以前猪の肉以外の利用という記事にも書いたように、猪の頭骨と背骨などをひたすらとグラグラと煮込んで、さらに可能な限り水分をとばして濃縮させたものです。

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これでイノシシ2頭分のスープです

このままでも適量ずつカレーなどに入れるとコクと旨味が出てよいのですが、これに塩と胡椒を大量に混ぜ込み、スープの素のようにしておくとちょっとした炒め物などの味付けにも使えて便利なので、そのように加工し直すことにしました。

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プルプルしてます

解凍するとゼラチン状になっているので、それを鍋で火にかけてとかします。底が焦げ付かないように若干の水も加えます。

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あっというまに液体に戻ります

で、とけたらそこに塩と胡椒を大量に入れます。スプーン一杯をお湯にとかしてそのまま飲めるスープになるくらいにしますので、塩は結構大量に入れます。塩をたくさん入れることで、冷蔵庫で保存しておいても腐ったりすることがなくなります。

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これを冷やせば終了

あとは、冷凍庫で保存し、随時料理に使っていきます。インスタントラーメンなどを食べる時にも付属のスープでなく、これを使ったりするとかなり濃厚な豚骨ラーメンのようになりますよ。ちなみにこの味付けしたスープの素は冷凍庫でもカチカチには凍らないので、冷凍庫に入れておいて随時スプーンでほじって使うことも可能です。
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2008年09月10日

鹿肉10kgミンチ

気づけば、猟期があと2ヶ月ほどに迫ってきているので、冷凍庫の整理をしました。まあ、今季は友人と共同でより大型の冷凍庫を買おうという話があるので、別に無理に整理する必要はないのですが、あまり古い肉を置いておいても仕方ないので。

残っていた鹿肉は10kgほどで、ほとんどがワナにかかった脚の肉だったり、打撲したりした部位の肉で、いわゆる「血肉」になっているもの。普段はだいたいしぐれ煮にすることが多いですが、今回はすべてミンチにしてみました。活躍してくれたのはクイジナートのフードプロセッサーです。

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大鍋一杯に出来ました

以前、新鮮な鹿の血を混ぜた鹿肉ハンバーグが意外とおいしかったのと、ドイツなどにある血の入ったソーセージが念頭にあります。つまり、ミンチにして香辛料を混ぜ込んだらおいしく食べられるのでは?と。

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ミンチって便利ですよね

とりあえず、今回は300〜500gずつくらいに小分けにしてラップして再冷凍です。ま、肉はある程度は劣化するけどやむを得ません。しかし、血肉をミンチにしてびっくりしたのは、ミンチにする前は以下にドス赤い色の肉だったのが、ミンチにするとずいぶんときれいな赤色になること。こりゃあ確かにどっかの肉屋の社長が血を混ぜて豚ミンチを牛ミンチに偽装したりするわけだと納得しました。

では、これを利用した料理はその味の感想も含めてまたブログに随時UPしようと思います。
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2008年02月19日

猟期最終日・カモ12羽

今年は多忙につき、猟友会のカモ網猟にもなかなか参加できず、最終日も仕事が遅くなり、カモを捕り終えての宴会からの参加となりました。

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オナガもなかなかよいサイズです

最終日のカモはオナガ8、カル2、アオクビ2の混成部隊だったようです。私は猟に参加していないのに、オナガを1羽だけ頂戴しました。

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1羽いただきました

今年の猟期は、カモがなかなか獲れずに苦戦した猟期だったそうです。気候の変化や開発などの影響で、これまでの猟場にカモが寄らず、新たな猟場の開拓が必要なのかもしれません。

私自身は、なかなか単独カモ猟の実現はほど遠いですが、来期以降も先輩方についていって、その技術と知識を習得したいと思います。

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筆毛が多かったですが、なかなかよい脂がのっていました。
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2008年02月10日

猪脂と鹿脂の融点の違い

猟期ももう終わりなので、冷凍庫にたまっていた猪の内臓脂と鹿の内臓脂から油を抽出しました。

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内臓脂の提供主の友人が捕獲した猪63kg

抽出の方法は前回と同様のやり方で、油と油かすに分かれました。

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こちらは3頭分の鹿脂

今回、鹿油の抽出は実は初めてだったのですが、その融点の高さに驚きました。油を瓶詰めするやいなや固形化を始め、手に付いた油まで固まる始末。羊や馬、牛くらいの融点があるようでした。
確かに、鹿肉は脂身の多い蝦夷鹿肉なども、焼き肉にして熱々を食べたらおいしいのに、ちょっとでも冷めたら脂身がざらっとしておいしくなくなります。

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鹿は油かすも冷えたらざらつきます

それに比べて猪は、家畜の中で融点が低いとされる豚よりもさらに融点が低いため、その脂身を食べたら、そのうまみが口の中でジュワッとしみ出します。

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すぐに固まった鹿油

ちなみに、我が家に保存してあるほかの油の状況を確認したところ、室温20℃で、アナグマ油は半どけくらいで、まだ白く濁っている。クマ油は完全にとけていて透明。今回の鹿油はかちこち。市販の馬油は固形のまま。という感じでした。特に鹿油はほんとにカチコチで、まるでロウソクのロウのようでした。

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猪油はあまり固まらず。冷蔵庫で固めてラードとして利用します

鹿油はとってみたものの、料理用にはあまり向かなさそうなので、石けん用にするか、それこそ本当にロウソクのように燃料に利用するかって感じです。軟膏に向いているかどうかは微妙なところでしょうか。そもそも、軟膏ってどんな油がいいのかしら。また調べてみたいところです。
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2008年01月25日

鹿しぐれ煮保存実験開始

先日捕獲したオスジカは、よく暴れたみたいで、罠にかかった前脚が結構血肉になっていました。我が家の業務用冷凍庫ももういっぱいなので、前脚の肉とやや打撲の跡のあったバラ肉をあわせてしぐれ煮にしました。レシピは以前の記事
を参照。今回はさらにお酢を多めに入れました。

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左にあるのも定番の鹿カツ

毎回、しぐれ煮は大量に作るので、職場に持っていったり、友人に配ったりして消費するのですが、よく聞かれるのがどれくらい持つのかということ。普段は冷蔵庫に入れたら2週間くらいはもつんじゃないの?などと適当に答えてますが、実際に調べたことはありません。

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小分けにして保存します

なので、今回はそれをまず調べてみようと思います。また、それと同時に今猟期にあわせて購入した真空パック機
での保存も確かめてみようと思います。使用する袋は酸素透過率が低く、100度の湯煎が可能なタイプの袋です。
その袋を4つ使い、それぞれに300gずつ入れたしぐれ煮を真空パックし、100度のお湯で5分間ほど加熱殺菌します。それを適当な日数をあけて食べてみて、保存状況がどんな感じかを確認することにします。これで、長期保存が可能になっていればなかなかありがたいのですが。

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真空パック機が大活躍

では、また後日に報告をします。

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2008年01月21日

今期5頭目の鹿

いろいろあって、鹿が捕れても毎回はブログにアップしてませんでしたが、年が明けて初めて捕れた獲物なので、アップすることにしました。

一本角の1歳のオスジカです。今猟期5頭目の鹿になります。年が明けてからは、再設置したワナ数はわずかに5丁だったので、まあ何も捕れないかと思っていたのですが、ひょっこりとこいつがかかりました。

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左前足にかかってました

いつも通り、鉄パイプで後頭部をコツンとやって失神させ、頸動脈にナイフを入れて放血。その場で内臓を出し、心臓とレバー以外は山に埋める。
心臓とレバーは腹に戻し、そのまま車まで運搬して帰宅。
我が家の作業場で腹の中を洗って冷やし、晩飯用にヒレ肉だけ抜き取りました。こんばんは予定があったので、解体は明日以降にする予定。これくらい冷え込んでいると1日2日おいても肉には全く問題はありません。
重さを量るのを忘れていましたが、たぶん30kg弱って感じだと思います。

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腹の中に冷水をためて冷やす。又の間にはもも肉を冷やすためのペットボトル氷をひとつ
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2008年01月20日

イノシシの胆のう

内臓シリーズ第4弾です。
とりあえず、これくらいで終わりますが、最後は胆のうです。
以前もどこかで書いたような気がしますが、イノシシの胆のうは乾燥させて、胃の薬にします。以前調べたことがあるので、また機会があれば詳しく書きますが、今回は紹介程度に。

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このようにレバーに張り付いています。

レバーに張り付いている胆のうはなかなかはがれにくいですが、がんばればきれいにはがれます。失敗するとレバーの一部がついてきますが、乾燥の過程ではがれるので、そんなに気にしなくてよいです。ちなみに鹿には胆のうはありません。

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中には苦い胆汁が詰まっています

取り外した胆のうは、上を縛って胆汁が漏れないようにして、乾燥させます。そんなに大きくないイノシシの胆のうはそのままつるして乾燥させてもよいですが、大きめのものは「熊の胆」の製法のようにすぎいたなどで挟んで徐々に乾燥させ、平らにしてもよいです。

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杉板に挟んで平らにしたもの。この方が少量ずつ削り取るのに使い勝手がよい
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イノシシの金玉

内臓シリーズ第3弾です。
今回のイノシシは雄だったので、金玉が2つついていました。
狩猟を始めた頃は、イノシシの金玉は刺身で食えるというので、食べたこともありましたが、最近はちょっと不安なので生では食べません。
ちなみにチンコの方は以前食べてみましたが、かたすぎてかみ切れませんでした。

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外側の皮をむくとこんな感じです。

最近の食べ方としては、フライが一番人気です。ズバリ牡蠣フライのような味がします。アメリカでは牛の睾丸をマウンテンオイスターと呼んだりするそうで、味覚は万国共通のようです。

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切ると微妙に汁がしみ出してきます

今回は、ふつうに焼いて塩こしょうして食べました。そうすると食感の違うレバーのような感じで、やはりフライの方がおいしいと思いました。

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見た感じおいしそうです
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イノシシの腸の処理

内臓シリーズ第2弾です。
心臓やレバー、肺などの臓器は、血抜き程度の処理でよいですが、大腸や小腸、胃などの消化器系の臓器は、内容物の処理およびその臭み取りをしないといけません。

今回は、小腸の処理の仕方を紹介します。

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腸同士つながっている膜を切り離したところです。内容物はまだ詰まっています

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中に水を通して、内容物を洗い流します。その後、切り開いて内側を洗います。ソーセージのケーシングに利用する場合は切り開かずに裏返して洗います

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水洗いだけではにおいは落ちないので、食塩を投入してひたすらもみ洗いします

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においがしなくなったら完成です

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イノシシの内臓紹介

先日、友人のイノシシを山からおろした際、比較的近くの山だったので、内臓を我が家の解体場で出しました。で、せっかくなので、今回はそれらも処理して食用にすることにしました。

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今回の内臓の提供主のイノシシです

とりあえず、今回はその内臓の紹介です。この手の画像が苦手な人は見ないようにしてください。

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心臓です。トドメに刺したナイフの傷跡があります

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腎臓です。においがきついので普段はあまり食べませんが、好きな人もいます

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レバー(肝臓)です。黄色いのは胆のうで、干して薬にします

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たぶん、すい臓です。モツ煮に入れて食べたことがありますが、特徴的な味はあまり覚えてません。普段はあまり食べません

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肺です。フニフニした食感でモツ煮に入れると人気です

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胃を包んでいる網脂です。中華料理などの飾り付けに使うそうですが、使ったことはありません

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大腸です。いわゆるテッチャン。処理が大変です。

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小腸です。同様に処理が大変です。

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胃です。内容物を確認して、イノシシが何を食べているかを確認します。これも食用には処理が手間です。

とりあえず、メジャーな内臓はこれくらいです。これ以外では、横隔膜(ハラミ)も食べられます。
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2007年12月27日

スズメ捕りの仕掛け

先日スズメ捕りに久しぶりに行ってきました。
と言っても、例のごとく猟友会の先輩の猟の手伝いに行っただけですが。

今回は猟果はいまいちだったので、代わりにその仕掛けを紹介します。スズメがあまり捕れなかった分、写真がいっぱい撮れたので…。

無双網の仕組みについては、以前紹介したので(かなり適当なのでいずれ書き直しますが)、今回はそれに使う道具やおとりの紹介をします。

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おとりのスズメ1

まずは網の中にスズメをおびき寄せるために鳴かせるためのスズメです。数十羽入ってます。猟をはじめる際に網のそばに置き、餌を与えてからワラなどで隠します。こうすることで、近くを通りがかったスズメに餌を食べる仲間の声を聞かせるわけです。

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おとりのスズメ2

鼻に糸の輪っかを通したスズメです。この輪っかをひも付きの杭に結びつけて、網の範囲の中に刺しておきます。こうすると上空から見ると餌があって喜んでバタバタしているように見えるわけです。

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おとりのスズメ3

さっきのスズメをバッテンをつくった竹ひごの先にくくりつけてあります。この仕掛けは、網を引くためのポイントまで網のワイヤーとともにヒモを延ばしてあり、スズメが上空を通りがかった時に引っぱると2羽のスズメがバタバタッと上に持ち上げられる仕組みになっています。効果は2と同じです。ただし、スズメがあまり近づいてからだと竹ひごが見えてしまうので、上空で視界の端にはいるくらいのタイミングでひくのがコツです。

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その場で捕れた元気良いスズメをさっそく使います

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カラスの剥製

これは、網の周辺に立たせておきます。スズメはカラスは頭のよい鳥だということを知っており、カラスのそばは安全だと知っています。なので、これを置くことでスズメを安心させるのです。ただ、カラスのすぐそばには逆にカラスが怖くて下りないので、その設置場所には注意する必要があります。また、風向きなどを見てカラスの向きを決めないと逆に不審がられてしまうこともあります。

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こうして立てておくと生きているように見えます

とまあ、こんな感じでかなり念入りにスズメを寄せます。こうすることで調子のよい時は半日に数百羽のスズメを捕まえることが出来るわけです。
ただ、そのためにはそもそもポイントの開拓や網を張る場所の選定など長年の経験に基づいた知識と技術が必要であるのは言うまでもありません。けもの道はちょっと慣れれば見ればわかりますが、鳥の道は風向きや天候、田んぼの状況などで見極めないといけないので、なかなか難しいです。鳥猟は奥が深く勉強しがいがあります。

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2007年12月14日

鹿肉のタタキ

鹿肉の食べ方としては、刺身が有名ですが、ズバリ生というと抵抗のある人も結構いるので、最近はタタキにして出すことが多いです。タタキの方が見た目もきれいでなかなか評判は上々です。
ロースを使うのが一番贅沢ですが、モモ肉やスネ肉でも細長いブロックなら利用可能です。
以下、その作り方です。

1.フライパンに油をひいて、ロース肉をその上を転がしながら弱火で10分くらいまんべんなく焼きます。本来ならバーナーなどで炙るとよいのでしょうが、なかなかめんどくさいのでこのやり方です。冷凍肉を解凍せずにそのまま利用することも可能です。

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冷凍肉をそのまま炒めます

2.それを水にひたし、冷ますとともに外側の油をおとします。そしてそれの水気をキッチンペーパーなどで拭き取ります。炙った場合は、この行程は必要ないと思います。

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折りたたんで冷凍してあったので、2つに分けました

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良い感じの火の通り具合です

3.5mmくらいの厚さに切って、刻みネギをたっぷりのせて生姜醤油かポン酢を直接かけたら完成です。

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色合いも美しい鹿ロース肉のタタキの完成です


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鹿ヒレカツ

今期、シカは既に4頭捕れましたが、サイズはどれも小さめです。
で、ヒレ肉は、1頭から数百グラムのものが2本取れるだけなので、ロースの次に貴重とされる肉です。
今回は、そのヒレ肉でカツを作りました。カツにするには、ロースやヒレ肉がきめが細かいので向いていますが、モモ肉でも十分作れます。ヒレ肉はそのまま切れば、ちょうど一口カツのサイズになるので便利です。

以下はその作り方。
1.ヒレ肉を6〜8mmくらいの厚さで切り分ける。モモ肉を使う場合や固い肉の場合は、それに切り込みを入れたり、叩いたりした方がよいです。

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ちょうどよいサイズです

2.それに塩胡椒し、下味を付ける。

3.あとは、それに小麦粉と卵とパン粉をつけますが、卵がなかったので、市販の「卵がいらない天ぷら粉」とパン粉で代用。

4.それを油で揚げたら完成です。

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揚げるとボリュームが増してトクした気分です

昨年は猪のラードで揚げましたが、今年は手元にないので、普通のサラダ油で揚げました。塩だけで食べても、ソースをつけてもおいしいです。揚げると焼いた時のような鹿特有の風味は感じず、万人受けする味となります。





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2007年12月10日

猪ホルモンスープ

猪のホルモンスープを作りました。
材料は、小腸と胃。2頭分処理して凍らせてあったものを利用しました。
本当は色々な部位を一緒に煮る方がバラエティーに富んだ食感と食味を味わえていいのですが、もうこの部位しか残っていなかったので。

以下はその作り方。

1.小腸と胃を一口サイズに切ります。

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小腸です

2.それをいったん沸騰したお湯に入れ、アクが出るくらい茹でたら茹で汁を捨てます。

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胃も適当に切り分けます

3.それに再び水を注ぎ、そこに塩、醤油、ごま油、お酒などの調味料とニンニク、生姜、タカノツメなどの薬味、コンニャク、揚げ、大根、ごぼう、シイタケなどの具をすべてお好みの量投入します。

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おいしく出来上がりました

4.あとは、15分も煮込めば充分です。小腸はクニクニ、胃はカリコリでおいしいですよ。

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2007年12月09日

鹿肉の時雨煮

鹿肉の血肉の代表的な利用法がこれです。血肉とは、ワナの掛かった足などの肉に血が回ってしまった状態のものを言います。これは普通に食べるとあんまりおいしくありません。しぐれ煮はまあ鹿肉の佃煮のようなものですが、その調理過程で、アク抜きと共に血も抜けてくれるので、血肉でもおいしくつくれるのです。
さて、その調理法は以下の通り。

1.利用する肉を一口サイズに切り、たっぷりのお湯でゆでます。沸騰するとアクが出てくるので、それがなくなるまで煮続けます。冷凍した固まりを利用する場合は凍ってるのを丸ごとゆでてから切り分けてもよいです。

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今回は冷凍のモモとバラを使いまいた。約3kg。

2.鹿肉はゆでると臭みが出るので、煮汁は捨てます。特に血肉の場合は、こってりとしたアクが出ます。

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固まりの時と刻んでから、2回茹で汁を変えました。

3.それに料理酒、みりん、砂糖、刻み生姜、お酢を入れて、弱火で煮ます。ある程度味がしみたら醤油を加えます(醤油の代わりに味噌でもよいです)。それぞれの量は好みですが、最後はかなりに詰めますので、入れすぎると味が濃くなりすぎるので注意です。

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ほぼ完成です

4.十分弱火で煮込み、水分が十分飛んだら完成です。冷蔵庫で保存すればそこそこもちます。
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2007年12月04日

今期1頭目のイノシシ

ようやくワナにイノシシがかかりました。
…が、ハラ抜きで10kgぐらいのドンコ。

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首根っこをつかみ膝で押さえ込んでワナをはずします

ドングリが豊作な今年のイノシシらしくぽっちゃりとしていて丸焼きにしたらおいしそうでしたが、足も痛んでいなかったので、リリース。
逃がす時に確認したら性別はオス。
まあ、がんばって生き延びてもらって数年後にもう一度出会いたいですね。
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2007年11月23日

今期2頭目のシカ

今期2頭目の鹿がかかりました。昨日から冷え込みがきつく、雨もぱらついてたので、「かかってるかもな」と、思って見に行ったらズバリでした。
ハラ抜き27キロのメス。2歳です。

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へたりこんでました

ククリワナはたいがいは前脚がかかるように架設するのですが、今回は後脚がかかっていました。結構もろい足場のけもの道だったので、鹿がバランスを崩したりして、ちょっと不規則な動きをしたのかもしれません。

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小さいので肉は軟らかいでしょう

ワナの掛かった脚の肉はある程度は血が回って、血肉になってしまいます。鹿肉では、背ロース肉、ヒレ肉の次にモモ肉が重要視されるので、今回は片方のモモ肉がその状態になりました。残念でした。
雨も降っててバタバタしていたので、今回も解体の行程写真は撮れずじまいでした。

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ウデ肉とモモ肉。奥のモモ肉がやや血肉
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2007年11月20日

今期1頭目のシカ

今期も無事1頭目の獲物がククリワナにかかりました。
ハラ抜き37kgのメスジカ。推定3歳です。

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お手頃なサイズです

前日に飲み過ぎてフラフラなまま早朝の見回りに行ったら、木に絡まって動けなくなっていたので、仕事の後まで放置していたら弱ってしまいそうだったので、大急ぎで頸動脈を切り(今回は完全に絡まっていたので、棒でどつく必要がありませんでした)、血抜きを済ませ、車に運搬しました。家のすぐそばだったので、内臓を出すのは帰宅してからにしました。
家に着いて、内臓を出して、腹の中を洗ってから大急ぎで出勤しました。

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吊した状態で皮を剥ぎます。

で、夕方から友人の猟師3人でのんびり解体。今期から導入したステンレス製の作業台、真空パック機が大活躍でした。まだ、シカの解体がブログにupできていないので、今日こそは各行程の写真を撮ろうと思ってましたが、途中からすっかり忘れていました。なので、解体の記事はまた次回です。

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手前が背ロースで奥がモモ肉です

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2007年11月15日

狩猟解禁日のカモ猟

本日、2007年度の狩猟が解禁となりました。これから2月15日までが猟期となります。

今朝は、9時頃に家を出て、予定していた山2つを回ってワナを設置してきました。時間の都合で、計10丁かけたところで終了。

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くくりワナと穴掘りの道具

その後は、夕方からの猟友会のカモ猟に参加してきました。今年は、ずいぶんと暖かいのでカモの渡りがいまいちのようですが、蓋を開けてみれば、マガモ12羽、コガモ10羽のなかなかの猟果でした。

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網からはずしたところ

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消化器系の内臓だけ出して吊します

その後、猟友会の解禁祝いの宴会に参加し、1羽持ち帰ったカモを先ほどさばいたところです。まだ暖かいので、筆毛が多くて毛をひくのに時間がかかりました。

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久しぶりの毛引きは時間がかかりました

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今年導入された真空パック機もさっそく活躍

猟期初日にしてもうかなりヘトヘトですが、明日はまた6時に起きて、出勤前に山の見回りに行かなくてはなりません。大変ですが、やっぱりそれ以上に猟期はたのしいですね。


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2007年11月01日

油かす入りお好み焼き

先日作ったラードと油かすですが、色々料理に活躍してくれてます。
で、油かすを入れるとおいしくなるので有名なお好み焼きをさっそく作りました。
以下、その作り方です。

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冷蔵庫で保存してある油かす

1.市販のお好み焼き粉などを水でとき、あまっている食材を細かく刻んで投入。今回は、大根葉、ジャコ、春にとって冷凍してあったアサリ、エビ、紅ショウガなどです。

2.油かすをまず熱した鉄板にのせる。するとそこから残った脂がしみ出してきます。

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脂が染み出してきます

3.それを全体に広げつつ、油かすをお好み焼きの大きさくらいにまとめ、その上に1で用意した素を垂らします。

4.あとは、じっくりと両面を焼いて、ソース、青のり、かつお節などをトッピングすれば完成です。

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油かすは食べても独特の食感と味でおいしいです

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2007年10月24日

イノシシのホルモンの網焼き

先日、イノシシのホルモンの網焼きをしました。
今回使ったのは、テッチャン。テッチャンの語源は大腸の韓国語読みだそうです。昨年解体したイノシシの大腸を洗って冷凍しておいたのを解凍して、適当なサイズに切ってから、炭火で焼いて食べました。

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解凍してぶつ切りにしました

去年、何度も塩で揉んで洗ったおかげで、臭みなどは全くなく、おいしくいただけました。食べた人からも脂っこくなくさっぱりしていていくらでも食べられると好評でした。

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肉も一緒に焼きました

今回食べた理由は客人が来たということもありますが、来月の猟期に向けてぼちぼち冷凍庫を空にしないといけないからです。まだ小腸と胃が残っているので、こちらもさっさと料理しないといけません。
posted by 豆狸 at 22:24| Comment(3) | TrackBack(0) | 狩猟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする