2016年10月13日

エビヅル

エビヅルを採りに行ってきました。
エビヅルというのは日本に自生する野生のブドウの一種で、他にはヤマブドウやサンカクヅルなどがあります。この2つが山にあるのに対し、エビヅルは平野部や海岸などにも自生しているのが特徴です。

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こんな感じでかわいい実をつけます

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大きさはこれくらい

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まだ青い実

間違えやすい植物にノブドウやアオツヅラフジがありますが、両方とも実には甘みも酸味もなく、全然ブドウの味がしないので、迷ったら一粒味見をしてみたら確実にわかります。

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これがアオツヅラフジの実

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たくさん採れました

ちなみに、山で果実を取ってきたら焼酎につけて果実酒にすることが多いですが、酒税法で「ブドウ類と穀物による果実酒」は禁止されているので、違法になります。ジャムかジュースに加工するのが無難ですね。
まあ、これくらいの量ならテーブルに置いておいたら子どもたちのおやつになって無くなってしまうことも多いですが(笑)

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青い実が結構あったので、もう1回位採りに行けるかな
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2016年10月12日

2016年西洋ミツバチ採蜜記録B

西洋ミツバチの採蜜記録を付け忘れていました。
過去2年はだいたい7月初旬で採蜜を終えていたのですが、山の蜂場に移動した影響か、今年は7月下旬に第5回の採蜜を行うことが出来ました。

◆第5回採蜜 2016.7.30
B、C、D群から継箱の貯蜜枠すべてを採蜜。それなりに蜜蓋のされた貯蜜枠が多かったので、まわりにカラスザンショウの花が満開だったからか、ちょっと柑橘系のハチミツのような風味でした。

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遠心分離機が活躍するのも今季はこれが最後でしょう。

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巣板一面にしっかり蜜を貯めてくれてます

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27リットル(約38キロ)のハチミツが採れました

さて、これで今シーズンに採れたハチミツの合計が130リットル(約168キロ)になりました。1群平均で42キロという結果です。途中で分蜂、女王蜂失踪などのトラブルが無ければ、1群50キロは行けるかと思っていたのですが、そこまでうまくは行きませんでした。

↑我が家で使っている遠心分離器はこのタイプです。最近はこんなものまでネットで購入できるんですね(笑)
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2016年10月11日

ダイダイイグチのスープ

先日記事にしたアカヤマドリはボチボチと老菌が目立ってきて今年のシーズンは終わりのようですが、同じイグチの仲間のダイダイイグチはまだまだあちこちで目に付きます。

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遠くからでもよく目立ちます

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全体が派手なオレンジ色で判別しやすいです

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傘の裏もオレンジ

西日本を中心に分布しているそうですが、私の家の周辺の山には普通に生えているようです。生えている時はきれいなオレンジ色ですが、青変性があり、触ったところはどんどん青黒く変色していきます。イグチの仲間には変色性を持つものが多く(イロガワリなんて名前の菌もある)、青だけじゃなく茶色に変わるものもあります。これらも種類を判別する時のよい手がかりになります。

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山で採って持ち帰るとこんなふうに青くなってます

今回はイノシシ肉とモロヘイヤと一緒にスープにしました。アカヤマドリよりも更に黄色い色がスープに溶け出してけっこうすごい色になります。染料として使うときれいな黄色に染まりそうなので、今度はキノコ染めもしてみようかと思っています。

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ダイダイイグチとイノシシ肉のスープ

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まだしばらくは採れそうです

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

日本の毒きのこ増補改訂
作者:長沢栄史
出版:学習研究社
発売:2009/9/20

↑かつて「イグチに毒菌なし」と言われた時代もありましたが、この本にはイグチ科だけでもたくさんの毒キノコが掲載されています。キノコ狩りをするなら、とりあえず一度通読しておくことをオススメします。
posted by 豆狸 at 06:35| Comment(0) | キノコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月08日

アカヤマドリ

今年の秋はひたすら雨ばっかりで海や川にあまり行けないので、イグチ系のキノコを中心にいろいろと採取しては同定して遊んでいます。イグチ系のキノコは傘の裏側が菅孔になっているのが特徴的で、毒キノコも少ないので良いです。今年は夏の少雨と秋の長雨で、夏のキノコも秋になってから出てきているようで、山の中はキノコパラダイスのようになっています。

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イグチ系キノコはこんな感じで傘の裏が特徴的

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いろんなイグチ

で、今回はイグチ系キノコの代表格「アカヤマドリ」がたくさん採れたので記事にしました。
夏に採ったムラサキヤマドリタケと同じ仲間のキノコで、とりあえずでかくて、他のキノコと間違えようがないのがよいです。そして、旨味がたっぷりでとても美味しいキノコです。

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アカヤマドリの幼菌

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かなりでかいキノコです

数年前にちょっと離れた猟場の下見に行った時にアカヤマドリを採ったのを思い出して、軽トラで出かけていって探してみるとまさに発生の最盛期!幼菌から老菌まで色んなアカヤマドリがあちこちに。という訳でたくさん採ってきました。

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老菌は虫が回ってそうだったので、若いやつを中心に採取

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とりあえず油で炒めて塩コショウだけで1本試食

ムラサキヤマドリタケの記事にも書きましたが、アカヤマドリもイタリアなどでポルチーニと呼ばれる人気のあるキノコの仲間で、料理だとパスタやリゾットにあうとよく言われます。また、イタリアでは一旦乾燥させたものを戻して使うのが一般的だそうで、今回はとても食べきれないので、何本かは干してみることにしました。

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脂多めのイノシシ肉とキノコは抜群の相性

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アカヤマドリのクリームパスタ、文句なしにうまい

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半分に割ったらこんな感じ

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干し網で乾燥

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乾燥に向かなさそうな成菌は真空パックして冷凍保存

ちなみに、アカヤマドリ以外にもムラサキヤマドリタケやヤマドリタケモドキ、コガネヤマドリなどもそれなりに採れています。
うーん、今年はたまたま豊作なだけなのかもしれないけど、こんなに採れるのなら、来シーズンからは狩猟採集スケジュールにきっちりと組み込んどかないといけないかな(笑)


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◆ムラサキヤマドリタケ
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2016年09月14日

今夏のウナギ

たまにはウナギの写真でも…。

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1160グラムと430グラム

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大変おいしくいただきました


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◆ウナギの捌き方
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2016年08月17日

オショロコマとヤマメ

ちょっと前に北の大地で渓流釣りをしてきました。

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ダイナミックな渓流

釣った魚はオショロコマとヤマメ。
ブログの記事を確認すると、以前オショロコマを釣ったのは10年以上前のことのようです。

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オショロコマ多数とヤマメ1尾

オショロコマは相変わらず警戒心ゼロでいくらでも釣れました。

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25cmのヤマメ

アメマスニジマスのいる川にも行きたかったですが、今回は時間がなく諦めました。

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獲った魚介類で作ったアクアパッツァ

現地でも炭で焼いて食べましたが、余った分は塩漬けにして持ち帰り、今年獲ったアサリテナガエビと一緒に料理しておいしくいただきました。


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テナガエビ

夏休みの定番の川遊び。

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透明度の素晴らしい清流

メインの獲物はテナガエビでした。

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立派なヒラテテナガエビ

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赤っぽい個体と青っぽい個体がいました

潜ってエビタモで捕ったり、仕掛けで捕ったりしてして30匹ほど捕獲。

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立派なハサミ

モクズガニもそうだけど、川の甲殻類はなんともいえない魅力があります。


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◆テナガエビに関する過去記事
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2016年07月22日

ゴリの佃煮

この季節になると、川を集団で遡上するヨシノボリの稚魚を見かけます。それをちまちまと捕まえて佃煮にするのも夏の楽しみのひとつです。ちなみに、ゴリというのはハゼ系の魚の総称のような感じで使われることが多い言葉です。琵琶湖の方では漁船で沖びき網漁という方法で漁の対象となっていて、「うろり」などと呼ばれて名物の一つになっています。道の駅などでも「うろりの佃煮」としてよく販売されています。

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頑張って捕ったゴリ600g

川でのゴリの捕り方は、「ゴリ押し漁」、「ゴリ踏み」などと呼ばれる追い込み漁が有名ですが、堰堤などを遡上中のものをちょこちょこ捕る方法もあります。

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ゴリを捕った川のクレソン

以下、ゴリの佃煮の作り方

1.捕ってきたゴリに適当に塩をふりかけて揉んでぬめりを取ります。

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ちょっと違う魚も混じってますが気にせずに

2.水洗いをしてから、醤油、砂糖、みりん、日本酒をお好みで混ぜたもので煮ます。実山椒やタカノツメ、生姜などを入れるのも良いです。

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弱火でコトコトと・・・

3.沸騰したらアクを取り、その後は弱火で落とし蓋をして30分ほど煮ます。

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最後はザルに取るのがポイント

4.煮詰めすぎるとベトベトになるので、適度なところでザルに取って煮汁を切ったら完成。

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瓶詰めしたら売り物みたいになりました(笑)
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2016年07月19日

ムラサキヤマドリタケ

先日、家の裏でこんなキノコを見かけました。真っ黒でいかにも毒々しい感じ。

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落ち葉の積もった辺りに1本だけ生えていました

傘の裏を見るとイグチ科のキノコの特徴。「イグチ科のキノコは毒キノコが少ないとよく言われているけど、確か黒いイグチで毒があるキノコが発見されたっていうニュースがあったような・・・」と気になって調べてみると、ミカワクロアミアシイグチというのがその毒キノコのようで、「ヒサカキの生える林に発生」との記載が。我が家の裏山はヒサカキだらけで、春はヒサカキの花の何とも言えないニオイに山中が包まれるくらい。写真を見ても確かに似ているし、これは毒キノコかなーと思って詳しい人に尋ねたところ、

「ムラサキヤマドリじゃないの?」

との返答。ムラサキヤマドリというとアカヤマドリなどと並んで、ヨーロッパなどで人気のあるポルチーニと呼ばれるヤマドリタケの仲間です。アカヤマドリは以前に何度か採取した事はありましたが、ムラサキヤマドリは見たことすらありませんでした。で、改めて図鑑などで調べてみたところ、ミカワクロアミアシイグチよりもムラサキヤマドリタケに特徴が一致。特に決め手になったのは、ミカワクロアミアシイグチは傘のひだの部分に傷を浸けると赤から黒に変色するとあったのに、このキノコは一切変色しなかった点です。

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実は美味しいキノコ!

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ひだに傷を付けても変色せず

という訳で、毒キノコの疑いは晴れ、食べてみることに。ちなみに、他にも黒い色のイグチ科のキノコはいくつかありましたが、それらは柄の網目や他の特徴で違うという判断ができました。

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スライスするとこんな感じ

柄の部分は若干虫にやられていましたが、傘の部分はかなり身が詰まっていていい感じ。で、ごま油で炒めて塩コショウを振っていただきましたが、旨味がすごい!これは間違いなくおいしいキノコです(毒も多分ない(笑))以前、北海道でハナイグチ(向こうではラクヨウと呼びます)採りに連れて行ってもらって、イグチ科のキノコの美味しさにびっくりしたのですが、今回も改めてイグチの底力を感じました。

とりあえず、またひとつ同定できるキノコができたのも収穫です。天然キノコは難しすぎるので、本格的にきのこ狩りをやるのは老後の楽しみだと思っていますが、こうやってちょっとずつ覚えていくのもよいですね。

※天然キノコの同定・判別は大変難しい物が多く、詳しい方でも間違えることもあります。自分が採取したものを食べるときはくれぐれも慎重に自己責任でお願いします。

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遠目に見てマスタケ!と思って近づいたら、シロカイメンタケで残念
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2016年07月16日

ヤブカンゾウの花のつぼみ

頼まれた河川敷の草刈りをしていると、ヤブカンゾウの花が目に付きました。春先の新芽はアクのない人気の野草ですが、実はこのつぼみも食べられます。

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ヤブカンゾウの花とつぼみ

ヤブカンゾウの花は昼間に1日咲いてすぐに萎んでしまいますが、毎日どんどんと次のつぼみが膨らんでいって連日花を咲かせます。なので、翌日に咲くくらいのよくふくらんだつぼみを採取します。

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もったいないのでざっと収穫

ちなみに、ヤブカンゾウとよく似た野草にノカンゾウがあります。新芽の頃は区別するのが難しいのですが、花が咲くと簡単です。ヤブカンゾウの花が写真のように八重咲きなのに対し、ノカンゾウの方は一重のいかにも「ユリ」という感じの花を咲かせます。あと、ヤブカンゾウのことをカンゾウと略す場合もありますが、カンゾウと言うと普通は漢方薬などで使われるマメ科の「甘草」を指すので、略さないほうがいいと思います。なお、ヤブカンゾウ、ノカンゾウはユリ科で漢字で書くと、薮萓草、野萓草となります。

あと、開花時期も見た目もだいぶ違うので大丈夫だとは思いますが、ヒガンバナ科のキツネノカミソリという毒草がオレンジ色の花を咲かせて、雰囲気はやや似ています。山菜・野草にはよく似た毒草があるものが結構あり、毎年誤食のニュースを耳にします。決して間違えないように注意が必要です。

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さて、収穫したつぼみですが、食べ方としては天ぷらにするか、蒸してポン酢やマヨネーズを付けて食べることが多いです。甘酢漬けも定番です。適度なヌメリがあるのにシャキシャキしていて、なかなかおもしろい食感です。オクラに似ているとよく言われます。
ただ、ヤブカンゾウは新芽もつぼみも食べ過ぎると下痢をするという人もいるそうなので、食べ過ぎは禁物です。というか、山菜・野草のたぐいは食べ過ぎるとよくないものも多いので、ほどほどにしておきましょう。

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蒸すとこんな感じになります

なお、このつぼみは蒸してから乾燥させて利用することもできます。中華料理では「金針菜」と呼ばれ、結構人気の食材です。鉄分などが豊富で栄養価も高いとか。ホントに一時期しか収穫できない食材なので、そうやって保存するのも良いですね。

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干し網で乾燥させる

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◆ヤブカンゾウの新芽
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2016年06月18日

2016年西洋ミツバチ採蜜記録A

セイヨウミツバチの自家養蜂、なかなか順調です。
昨年は5月下旬から6月上旬にかけて、たて続けに2つの巣箱で分蜂されてしまったので初夏の採蜜がほとんどできませんでしたが、今年はしっかりと採れています。

◆第4回採蜜 2016.6.17
B、C、D群から継箱の貯蜜枠すべてとA群の4枚の貯蜜枠、合計31枚を採蜜。それなりに蜜蓋のされた貯蜜枠が多かったのですが、糖度が78・5〜79度とちょっと低め(これまでのものはだいたい80度前後)。ハチミツも普段よりサラサラ。常温保存で発酵しないためには78度以上は必要だと言われていて、それはクリアしているので問題ないのですが・・・。前日から降り続いていた雨のせいで、ミツバチたちが十分に水分を飛ばせなかったのかな?あとは、採蜜の開始時刻がやや遅かったので、当日の糖度の低い蜜が入りすぎた可能性もあり。これは今後の検討課題です。

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巣板から振り落とされたミツバチたち。大慌てで巣門に向かいます

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30枚の貯蜜枠からの採蜜は朝からやって昼頃までかかりました

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継箱の貯蜜枠をどけると隔王板が見えます

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40リットル(約56キロ)のハチミツが採れました

さて、これで今シーズンに採れたハチミツの合計が93リットル(約130キロ)になりました。とりあえず最低目標だった100キロは無事突破。夏までにあとどれくらい採れるかな。
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2016年06月04日

2016年西洋ミツバチ採蜜記録

今年で3年目となる西洋ミツバチ自家養蜂ですが、現在は4つの巣箱で飼育継続中です。この時期はやることが多すぎてなかなかブログ記事にしている余裕がありません。
ので、とりあえず採蜜の記録だけ写真とともにアップします。一応、夏までにあと2回くらいは採蜜する予定です。

◆第1回採蜜 2016.5.6
春先から順調に増勢に成功していたD群から継箱の9枚を採蜜。A群もなかなか順調でしたが、女王蜂の老齢化が著しくなり、途中で女王蜂の更新作業などに手間取っていて、結局今季はほとんど採蜜できなさそうな状況に。
B群・C群は春先に貯蜜がギリギリだったこともあり増勢がのんびりペース。

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1年ぶりに登場した遠心分離器

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7リットル(約10キロ)のハチミツが採れました


◆第2回採蜜 2016.5.22
D群から9枚、C群から3枚、B群から6枚を採蜜。やや雨が多かったこともあり、思ったよりは貯蜜が少なめ。

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貯蜜枠から振り落とされて大わらわのミツバチたち

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貯蜜枠を取り出した後の巣箱の中の様子

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14リットル(約20キロ)のハチミツが採れました


◆第3回採蜜 2016.6.3
B、C、D群から継箱の貯蜜枠すべて、合計27枚を採蜜。ようやく本番という雰囲気。B、C群の蜂数がこの2週間で一気に増えたようで貯蜜のペースもかなり良い感じ。逆にD群はちょっと息切れしたようでややスローダウン。A群は新女王蜂のもと、ようやく増勢しつつあり、次回くらいからは何枚か採蜜出来るかもという状況。

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蜂の数も随分増えました

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蜜蓋を切り取って採蜜

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32リットル(約45キロ)のハチミツが採れました

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ミツバチさんたち、ありがとう!
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2016年05月21日

ギョウジャニンニク

北海道の旭川から持ち帰り、我が家の庭に2株のギョウジャニンニクを移植したのが2005年(その時の記事はこちら)。あれから気づけば11年の月日が流れました。
ギョウジャニンニクが自生するのは関東以北の東日本なので、関西では厳しいかなーと思いつつ、なんとか我が家の庭に定着してくれて、年々数が増えてきています。ギョウジャニンニクは1年目は1枚葉、2〜3年で2枚葉、3〜5年でやっとが咲き、4〜5年目以降に3枚葉になると言われていて、成長にとても時間のかかる山菜です。確かに、それなりに収穫できるようになったのは、5年目以降くらいからでした。

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今や雑草のように生い茂っています

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収穫して水洗い

さて、今年もちょこちょこと料理には使っていましたが、ボチボチと成長も止まり茎も固くなってきそうだったので、まとめて収穫して醤油漬けにしました。
これまでは、ぶつ切りにしてそのまま醤油に漬け込むだけというやり方でやっていたのですが、最近冷蔵庫の奥から発掘された2年前のギョウジャニンニクの醤油漬けを食べていたら、どうも醤油っけがキツイなーと思ったので、今回はみりんを加えてみました。
具体的には、醤油6:みりん4くらいで、ひと煮立ちさせたものを数センチに切ったギョウジャニンニクを詰めた瓶に注いだだけです。今回はより食べやすくなるように、漬け汁は熱いまま瓶に注ぎました。

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洗って水気を切ったギョウジャニンニクを

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食べやすいサイズに刻んで

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瓶に詰めて

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漬け汁を注ぐ

通常は1週間ほど漬け込んでから食べますが、そもそも私は生のギョウジャニンニクに味噌を付けてボリボリ食べるのも大好きなので、漬け込んだ翌日から食べ始めてます(笑)

ちなみに、自生しているギョウジャニンニクを採取する場合、スズランやコバイケイソウ、イヌサフランなどの若芽と間違えやすいそうで、毎年誤食のニュースを目にしますので、北の方にお住まいで天然のギョウジャニンニクを採取できるという幸運な方々は、くれぐれもそういった不幸な事態に陥らないようにお気をつけ下さい。

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左は2年前に漬けたもので、右が今回のものです


−関連記事−
◆2005年移植後の記録
ギョウジャニンニク発芽(20060228) 芽が出て2週間(20060310) 生えて1ヶ月(20060328) 収穫(20060412) 開花(20060508)

◆ギョウジャニンニクその後(20090422)
posted by 豆狸 at 20:06| Comment(2) | 山菜・果実 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月17日

潮干狩りの道具

これまでの潮干狩り道具の紹介記事は、シジミ捕りの時に書いたもので、貝取りジョレンにすごく偏ったものだったので、潮干狩り一般に使える道具の紹介記事としてリニューアルしました。実際に使っている写真があればいいのですが、潮干狩りの最中はなかなかそんな余裕が無いのでご勘弁を。

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クワで掘りまくるマテ貝捕りは結構ハードです


0.足
実は潮干狩りで一番良く使うのは、自分の足です。腰くらいの深さまで入って、両足をグニグニ動かすと自重で砂の中に沈んでいき、そのうちアサリが足の裏に当たります。後はそれを回収するだけ。器用な人は足の指で挟んで捕ります。アサリは砂中では縦になっているので、慣れてくるとアサリか石かは感触でわかるようになってきます。ただ、貝殻などが多い浜では、このやり方をしていると足の裏を切ってしまうこともたまにあるので、私は古い靴下を履いてやることが多いです(どうしても感覚は鈍くなりますが)。
あと、バカガイのように貝殻の薄い貝でこれをやると、たいがい貝殻が割れてしまうので向いていません。


1.忍者くまで
さて、通常の波打ち際や潮が引いて陸地になったところでアサリなどの通常の貝を狙って潮干狩りをするなら、普通の「くまで」で十分です。いわゆる「忍者くまで」です。潮干狩り用に網が付いたタイプも売っていて、細かい砂ばかりの海岸なら確かにそのタイプのほうがアサリを見つけやすいですが、有料の潮干狩り場などでは使用が禁止されているところもあります。



忍者くまで(短柄)
基本的にはこういうやつでじゅうぶんです。


2.貝取りジョレン
これは貝がいそうなところを砂ごとごっそりすくうと砂だけ流れ出て、貝が取れるという道具です。アサリ漁やシジミ漁などでも用いられる本格的な猟具です。たくさん捕れるので、使用が禁止されている所も多いです。
干潮時でも潮が引ききらない沖の方に腰まで浸かって使用するので、他の人が捕らない大物が狙えます。
短柄のものも売られていますが、それだと浅いところでしか使えないので効果半減です。
なお、狙う貝がシジミかアサリかによって使い分けが必要です。網目状になったやつよりも格子状になったやつのほうが一定の分厚さ以下のものが確実に抜けていくので、より大物狙いの本格派という感じです。
石や貝殻などの多い海岸では使いにくいです。


貝取ジョレン中(網目状)
この網目状のやつはシジミもアサリもいける汎用型だと思います。


貝取りジョレン 大(格子状)
本格的にアサリを狙うジョレンです。


シジミ取り用ジョレン
大物シジミだけを狙える本格ジョレンです。


3.クワ・スコップ
これは、マテ貝を捕る際に使います。マテ貝の捕り方は以前の記事に詳しく書いてあります。通常のクワよりも薄い左官用の鍬の方が砂をどけた後の断面がきれいでマテ貝の穴がわかりやすいのでおすすめです。また、ステンレス製なので錆にも強いです。また、アナジャコ釣りの時にも使えます。
あと、クワがなければスコップでも代用可能です。マテ貝用ではいわゆる“角スコ”が便利ですが、タイラギやオオノガイなどの砂の中に潜っている貝を掘るには“剣スコ”の方が良いでしょう。


ステンパイプ左官鍬(450MM)
ホームセンター等の左官コーナーに売っています。


アルミ角スコップ


4.貝袋
アサリがしっかり入って、砂が網目からしっかりと流れ出るくらいの網袋なら基本的になんでもいいのですが、口の部分がしっかり閉まっていると、アサリが捕れる度にそれの開閉をするというのが意外と面倒です。なので、新たに買うのであれば、こういうびく型になったものをおすすめします。普通の網袋を自分でこのように加工するのも手です。


貝袋 ビク型



※当記事は2009年9月19日投稿の記事のリニューアルです。
posted by 豆狸 at 23:35| Comment(4) | TrackBack(0) | 道具 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月16日

自生しているチャノキから緑茶づくり

我が家の裏山にはチャノキが自生しています。というか、古くから栽培されてきた樹木なので、いわゆる里山っぽいエリアの山林にはほとんど自生しているように思います。
毎年、これくらいの時期にその新芽を摘みとって新茶を楽しんでいます。まあ、山に勝手に生えている木から作るお茶なので、我が家的には野草茶の一種です。「茶摘みは八十八夜」と言われますが、このあたりでは今ぐらいが摘み頃です。

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裏山のチャノキ。茶畑のチャノキとはだいぶ印象が違います

ただ、チャノキは低木で、周りの木や藪が成長して日陰になると、新芽の出が極端に悪くなるので、お茶づくり用のチャノキの周りはたまに間伐したりしています。なので、半栽培と言ってもいいかもしれません。こうやって微妙に手を掛けていると、そのうち周りに実生のチャノキが生えてきて、収量も増えていきます。

ちなみに、チャノキは慣れてくるとそうそう他の木と間違えることはありませんが、林内にはよく似た感じの常緑照葉樹の低木が結構あります。よく見かけるのは、サカキやシキミ、ヒサカキなどの神仏に供えるのに使われる木々です。このなかでシキミは猛毒があることで有名なので、中途半端な知識で自生しているチャノキの新芽利用はおすすめしません。なお、一番確実な判別方法は花を確認することです。チャノキはツバキの仲間なので、冬の初め頃に白くて真ん中が黄色い可愛い花を咲かせます。

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これはヒサカキの新芽

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これがシキミの新芽。葉っぱも実も猛毒です

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これはサカキの新芽

あと、チャノキにはツバキの仲間を食害するチャドクガという毒性の強い毛虫が大量発生することがあります。新茶の時期に遭遇したことはありませんが、ちょうど今くらいの時期から街のツバキの木などで見かけることがあります。チャノキに近づく時は一応用心しておく必要があります。

さて、前置きが長くなりましたが、自生チャノキからの緑茶の作り方(適当)です。本格的な製法は色々複雑な工程がありますが、ここで紹介するのは簡易版です。

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今回の収穫

1.新芽をポキっと折れるところから摘み取ります。

2.軽く洗ってから、蒸し器で蒸します。だいたい1分以内くらいで、全体が蒸しあがるように菜箸などで混ぜながらやります。

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蒸しあがった茶葉

3.ゴザなどに広げてあら熱を取り、その後揉み込みます。この際に、茎が長いとお茶をいれる時に扱いづらいので、まとめて1センチくらいに刻んでおきます。

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揉み込むとこんな感じになります

4.揉んでいると水分が出てくるので、中華鍋で軽く加熱しながら水分を飛ばします。この時もよく混ぜながらやらないと、乾燥に偏りが出ます。

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加熱して水分を飛ばす

5.再度揉んでから、ゴザに広げて乾燥させます。ある程度乾燥したら、フタ付きのザルや干し網などに移さないと風で飛んでしまうので注意が必要です。

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ゴザに広げて乾燥

6.これで完成です。

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天気が良かったので、一日ですっかり乾燥しました

去年は加熱しないで発酵させて紅茶を作ったのですが、それもなかなか好評でした。紅茶はもうちょっと成長した葉っぱでもできるので、気が向いたらまたやるかもしれません。


−関連記事−
◆緑茶に関する過去記事1(20070502)
◆緑茶に関する過去記事2(20080528)
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2016年05月11日

潮干狩りで捕れる色んな貝

先日行った潮干狩り、メインのターゲットはアサリでしたが、他にも色々な貝が捕れました。
潮干狩りというと、アサリやハマグリがまずイメージされますが、実は他にも地域ごとに個性あふれる貝がたくさん捕れます。食べて確実においしいアサリをたくさん捕るのもよいですが、たまに見つかるその他の貝たちとの出会いも潮干狩りの楽しみの一つです(まあ、たまにアサリは全然捕れず、「その他の貝」しか捕れないこともありますが(笑))。ちなみに、ハマグリは日本近海では絶滅に近い状態とのことで、潮干狩り場で捕れるのは、近縁種のシナハマグリやチョウセンハマグリだと言われています。

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アサリと一緒に「その他の貝」もお持ち帰り

今回、アサリ以外で捕れたのは、カガミガイ、サルボウガイ、アカニシ、ツメタガイの4種。

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大きくて存在感のあるカガミガイ

アサリよりも格段に大きく、見つけるとなんだか嬉しくなるのがカガミガイです。今回も見つけた子どもは宝物のように大事に持っていました。ただ、一般的には砂が抜けにくく、旨味が乏しいと言われることが多く、あまり人気のない貝です。ただ、身も大きいので、剥き身にして砂を洗い落として料理すれば、それなりに食べごたえはあります。

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アカガイの仲間のサルボウガイ

アカガイを一回り小さくしたような貝がこのサルボウガイです。剥き身はアカガイとして出回っているという話もあるくらいなので、普通に食べられます。

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見た目が立派なアカニシ

これも市場でも流通しているくらい普通に食べられる貝です。貝殻を割って剥き身にしたり、煮てから爪楊枝などで身を取り出したりして食べます。アサリなどを食べる肉食性の貝です。

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アサリの天敵ツメタガイ

こちらもアサリを食べることで有名なツメタガイ。地域によっては大発生してアサリ漁業に結構深刻な被害を与えているところもあるそうです。なので、持ち帰ると漁協の人などにも感謝されます。ツメタガイにやられたアサリの貝殻には中心にポッカリと穴が開いているのでよくわかります。
これまた普通に食べられる貝です。肝の部分にも旨味がありますし、びろーんと広がる部分はコリコリしていて、薄く切ってからわさび醤油なんかで食べるのもよいです。

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ツメタガイは水中ではこんなふうに広がります

他に潮干狩りでよく捕れる貝としては、マテガイバカガイシオフキなどがあります。また、ナミノコガイやオキシジミなんかもポイントによっては捕れます。こういった貝はまた捕れた時にでも気が向いたら紹介したいと思います。


−関連記事−
◆マテガイの捕り方

◆バカガイの砂抜き

◆シオフキ
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2016年05月09日

採ったアサリの選別

先週末に今年2回めの潮干狩りに行ってきました。初めて行く浜でしたが、なかなか大粒のアサリがたくさん採れました。普段行く浜よりも干潟っぽい感じのポイントで、そこで育ったアサリは全般的に黒っぽい模様になっていました。

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こんな感じの浜

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かなりよいサイズです

今回は泥っぽいポイントだったので、においが若干気になりました。殻付きの料理をした時に泥臭かったら嫌なので、殻の外側を真水でかなり念入りにこすり洗いしました。すると、その時にぴっちり閉じているんだけど、実は中は空っぽだったり、泥や砂が詰まっているという貝が何個も出てきました。普通は採集段階でハネるのですが、子どもたちも一緒に採っているので、どうしてもそういう貝が混じります。ただ、それを気付かずに一緒に料理してしまうと、下手するとその料理が全部ダメになってしまいます。

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今回は砂抜きもエアーポンプを使って念入りに

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酸素たっぷりの海水でリラックスしているアサリたち

さて、そういった空っぽや砂の詰まったアサリの選別法ですが、

・水に入れて浮かんだり、底で縦になってユラユラしてたりしたら、まずアウト。
・アサリをこすり洗いする段階で、はずれが混じっていると、ゴリゴリという音がちょっと乾いた感じの音になる(ちょっと慣れが必要)。
・上のがわかりにくかったら1つずつ持ってぶつけてみると、音が違うのがわかる。
・また、こすり洗いをしっかりやると、合わさっているだけなので、ある程度は空っぽの殻が外れる。
・青緑っぽいシミのようなものがあったりして、慣れてくるとある程度見た目でわかる。

これくらいです。ただ、大量に採った場合はなかなか面倒な作業にもなるので、やはり本来は1つずつ貝を確認できる採集の段階でハネておきたいものです。

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選別でハネられた空っぽの貝

あと、弱ったアサリや死んだアサリも選別の際にハネてしまった方がいいです。これは海水から上げて真水で最後洗っている時にも貝殻が半開きのままなのでわかります。たまにぼーっとしているだけのやつもいるので、ちょっと手で閉じてやって、そのまま閉じるようなら問題無いです。

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適当な量に分けて真空パックして冷凍保存

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2016年05月06日

干し網・干しザル

5月に入り、新芽や若葉を食べる山菜・野草も一段落し、次は山菜の乾燥保存やしっかり育った草や葉っぱを使った野草茶作りに良い季節です。梅雨に入るとまたなかなか乾燥しません。
また、暖かくなってきて、海や川での獲物に恵まれる季節でもあります。たくさん捕れた魚も冷凍保存だけでなく、一夜干しなどにすると保存が効くだけでなく、食べ方のバリエーションも広がります。

野草などの乾燥方法で、まず手っ取り早いのはゴザに広げて乾かすというもの。手っ取り早いし、大量に干せます。ただ、縁側や屋外のテーブル、乾いた地面が必要です。

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ゴザに広げて乾燥(アケビ茶の作り方)

紐で束ねて軒先などにぶら下げるというやり方もあります。これはぶら下げる場所が必要ですが、屋内で干す時にも場所を取らず、ちょっとしたインテリアのようにもなるというメリットがあります。大きめの野草を全草乾燥させる場合などに用いる方法です。
また、枇杷の葉などの大きい葉っぱは糸を通してぶら下げるという方法もあります。シカ肉ジャーキーなんかを干す時にも使うやり方です。

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ドクダミ全草をぶら下げて乾燥(ドクダミ茶)

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ビワの葉にタコ糸を通して干す(ビワの葉茶)

上記2つの方法の間を取ったような方法が、梅干しなどを干すザルに紐をつけてぶら下げるという方法です。私はこの方法が気に入っていて、最近はこればっかりです。メリットとしては、ゴザのように地面などに置かないので汚れないことと、薪ストーブの上にぶら下げると均等に熱気が当たるということです。
梅干し用のでかいザルは、これからの梅干しシーズンになるとホームセンター等でも色々なサイズのものが売っています。

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薪ストーブの上でシイタケを乾燥(干しシイタケの作り方)

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シカの干し肉づくり(鹿の干し肉)


梅干しざる 約65cm

あとは、干し網もよく使います。魚介類を干す場合はもっぱらこれです。理由としては、ハエなどが寄らない。カラス、ネコなどにも狙われにくい、などです。また、野草を乾燥させるときも、風でどこかに飛んで行ったりしないという安心感があるので、キクラゲやユキノシタなど乾いたらペラペラになってしまうようなものは、干し網に入れておくのが無難です。デメリットとしては、薪ストーブのそばにぶら下げる時に材質的に気を使うということくらいです。
なお、我が家では一応、肉・魚介類用と野草用は使い分けています。さらにいうと、肉・魚介類用は人間用のものとニワトリにあげる干し魚などを作る非食用のものの2つがあります。
この干し網もホームセンターでも売ってますが、釣具屋さんなどでもよく見かけます。

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鮎を開いて干す(鮎の一夜干し)


干しネット 大

狩猟なんかをやっていると、大型冷凍庫が自宅にあるのでついついなんでも冷凍にしてしまいがちですが、乾燥保存や塩蔵などの様々な保存技術についてもしっかりと勉強していかないといけないなあと思いつつ…。
業務用冷凍庫の中はいつも食べ物で溢れてます(笑)


※当記事は2006年4月26日投稿の記事のリニューアルです。
posted by 豆狸 at 00:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 道具 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月04日

アケビ茶の作り方

先日、定番のアケビ茶を作りました。
アケビの新芽は山間部では“木の芽”と呼ばれる春の山菜として利用され、よくおひたしにして食べられますが、つるがだいぶ伸びてきたら、今度はお茶用に採取します(街で木の芽というと山椒の新芽のことが多いです)。アケビの実の皮を乾燥させて煮出すアケビ茶もありますが、我が家のものはもっぱら春先のやや成長した新芽を用います。
アケビには、ただのアケビ、ミツバアケビ、その交雑種とされるゴヨウアケビなど種類がありますが、どれを使っても良いです。ただ、海岸沿いなどでよく見かけるムベではやったことはまだありません。

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山際のフェンス等に絡んでいるものが採取しやすいです

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いくらでも収穫できます

アケビのつるは、林道や峠道のフェンスなどに絡んでいるものが採取しやすいですが、車の交通量の多いところのものは排気ガスで汚れていると思うので、採る場所にも注意が必要です。採り方としては今年生えた緑色のつるを根本からポキっと折り取ります。手で簡単に取れます。
採ったつるは洗ってからハサミなどで細かく切って、大きめの中華鍋などで混ぜながらしなっとするまで火にかけます。アケビ自体から出る蒸気で軽く蒸されるような感じです(めんどくさくなければ、蒸し器を使うのがよいです)。

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1〜2センチくらいに刻んで

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火にかけながら、手で混ぜます



↑蒸したつるは、こんな感じの干しざるや干し網などに広げて乾燥させます。天気がいいと数日でパリパリに乾きます。野草茶や干物を作る時は数日後くらいまでの天気が晴れの時を狙ってやると失敗が少ないです。


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ゴザに広げて乾燥

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午後から急に雨になったので、薪ストーブの上に吊ってさらに乾燥

完成したら乾燥剤とともに瓶などに保存しましょう。実際に飲む時は軽く炒ってから使用すると香ばしくて甘い味になります。大量に炒って保存しておくと、香りが飛んでしまうので、1週間分くらいずつ炒るのが良いです。煎っているとあまーい良い香りとともにパチパチという音が聞こえてきます。いい色になったなと思ったら火を止めて冷ましたら出来上がりです。野草茶の中では我が家ではかなり人気で、単品でも十分美味しいですが、他の野草茶とブレンドするのもまたよいです。

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良い感じに乾きました


−関連記事−
◆アケビの新芽のおひたし

◆アケビの実の炒めもの

◆アケビ茶に関する過去記事1
◆アケビ茶に関する過去記事2
◆アケビ茶に関する過去記事3


※当記事は2012年5月15日投稿の記事のリニューアルです。
posted by 豆狸 at 05:35| Comment(6) | 山菜・果実 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月02日

イタドリ

イタドリのシーズンもボチボチ終わりです。私の祖母の故郷である高知では大人気の山菜でスーパーで売られていたり、みんなめいっぱい採って塩漬け保存するくらいだそうですが、関西ではせいぜい子どもたちがポキっと折って皮剥いて齧って、「すっぱ〜っ!」と言っている程度の雑草扱いです。

しかし、新芽は食用になるし、葉っぱは野草茶や代用タバコにもなるし、茎に巣食うイタドリ虫は渓流釣りの一級の生き餌になるし、秋の花はミツバチ達の貴重な蜜源、といいとこずくめなのがこのイタドリです。

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晩ごはん分収穫

食べるためのイタドリは、葉っぱがあんまり開いていないものを採ります。育ち過ぎのものは筋っぽくなってきます。サイズが大きくても葉っぱが開いていなければ下の方まで柔らかいので、根元のほうでポキっと折り採ります。ちなみに、イタドリはかなり大きくなる多年生の野草で、昨秋に枯れた地上部が春にもまだ残っています。なので、それを目印に探せば簡単に見つかります。

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皮を剥きます

採ってきたイタドリは皮を剥きます。写真のように簡単に剥けるものとすぐにちぎれて剥けにくいものがあります。その違いがある理由はよくわかりませんが、剥きにくいものはピーラーを使って剥けばよいです。

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皮を剥き終わった綺麗な緑色のイタドリ

皮を剥き終わったら、3〜4センチくらいに切って、塩をひとつまみ入れた熱湯に投入します。そして、いろがちょっと黄色っぽくなってきたくらいでザルにとって水にさらします。その後、しばらく水につけておきますが、あまり長時間浸けておくとイタドリの持ち味の酸味が抜けきってしまうので、普段は1時間程度でやめています。ちなみに、この工程はアク抜きというよりは、イタドリの酸味のひとつであるシュウ酸を抜くためです。粗塩で板ずりしてもシュウ酸は抜けるそうです。

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これくらいの色になったらお湯から上げます

イタドリの調理法としては、炒め煮にすることが多いです。イタドリだけで炒めたり、肉や油揚げと合わせたりします。味付けは、醤油と味醂、砂糖、日本酒で、イタドリの酸味と合わさって甘酢煮のような味になっておいしいです。あとは、イタドリのきんぴらも有名です。

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今回はイノシシのバラ肉と一緒に

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定番の炒め煮にしていただきました


−関連記事−
◆イタドリの塩漬け保存

◆蜜源植物イタドリ

◆イタドリに関する過去記事
posted by 豆狸 at 00:26| Comment(4) | 山菜・果実 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする